青石ももこさんのレビュー一覧

アンフォーゲタブル 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

新聞の存在感が大きかった

一穂さんの新聞社シリーズ4作目。社会の巨悪に立ち向かったために、受けと攻めが長い年月にわたり引き離されてしまうところが、これまでの3作と大きく異なっています。恋よりも人としての正義を選ばなくてはならなかった二人。その葛藤に胸を揺さぶられました。

新聞社勤めの冬梧(攻)と製薬会社の社員・望(受)。
二人が知り合った場所が、証明写真ボックスというのは、ちょっとファンタジー過ぎない?と思いました…

1

ステノグラフィカ 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

約束で結ばれた二人が素敵

一穂さんの職業ものが大好きで、本作品は新聞記者と速記者という組み合わせに大いに興味が湧いて読みました。新聞が好きだし、速記は昔、漫画雑誌に通信添削の広告が載っていたのを思い出しましたので。年代がわかってしまうかしら(笑)。

新聞記者の西口(攻)は、明朗快活だけれど、自分の器の小ささから妻と別れた過去が未だ傷になっている。国会速記者の名波碧(受)は、自分の仕事が時代の流れに消えゆくことを受け入…

4

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

運命とタイミング

飛び飛びで読んだこのシリーズを全部読んでペーパー・バックを読もうと読み返し中です。

なんだか読み手に緊張感を持たせるお話でした。
運命とタイミングがテーマに思いました。

高校でも香港でも描写が詳しくて自分もそこにいるような気になってきました。

高校時代の二人は一束の初恋が実感されるまでが良かったです。日本語と日本に馴染めずグレーな色彩の中で先輩と出会って色づいていく。感情が揺さ…

1

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

すれ違いが切ない

学生時代から両想いだったのに大人になって再開してもまだ素直になれず、すれ違う二人が切なかったです。
病気のせいで臆病になってつい拒絶してしまった一束の気持ちを考えたら切なくて泣けます。
大人になってせっかく体も手術して治ったのだから、再開した圭輔に対してもうちょっと素直に接してあげられたら!と悶々します。

圭輔は一束に対してひたすら一途に想い続けていて好印象なんですが、いまいち推しが足り…

1

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

3人だけの世界

表紙の2人の背景にある雪がぴったりな、しんしんと静かで沈みそうに深い愛の話でした。幼なじみ3人で互いに向き合う愛情の矢印。大事で大好きだから、互いに守りあう為に少しの誤魔化しで生きてきた。わかりやすい愛情ではないけれど、私はこの3人の関係を愛おしく思いました。そして、密と良時はもちろん、体が弱くてつよい女性の十和子が好きになりました。
萌とか、萌じゃないとかで判断できない、ただ大好きになったので…

5

ペーパー・バック(2) 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

結局、嫉妬して、嫉妬して最後は泣きたくなった

今回もis in youについて書いています。ネタバレしていますのでご注意下さい。

新聞社シリーズのis in youを読んで嫉妬の嵐が吹き荒れていたので、とてもじゃないですが嫉妬の原因「佐伯密」が主人公の1人となるoff you goなんて読める状態ではなく、番外編が載っているペーパー・バック1を読んで気持ちが落ち着いたはずでした。
しかし、せっかくおさまったはずの嫉妬の嵐が、まさかペー…

2

ペーパー・バック(1) 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

嫉妬して、もっと嫉妬したけど、きっともうしない

新聞社シリーズ4冊の内、is in youが最も感情を揺さぶられたので、このレビューはis in youに比重を置いています。
かなりネタバレしていますので、ご注意下さい。

is in youを読んで、ざわざわと嫉妬の嵐が吹き荒れる中、終着点を探してペーパー・バック1を読みました。

以下、is in youの番外編を掲載順に。

「うれしくってだきあうよ」
大阪から香港に戻り、…

5

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

読めば読むほど、とにかく嫉妬して、嫉妬して、嫉妬しかでてこない!

新聞社シリーズ4冊と番外編のペーパー・バック2冊を読みました。レビューというよりは考察に近く、かなりネタバレしていますのでご注意ください。

あらすじは他の方も書かれていますし、長文になりそうなので書いていません。

個人的に、圭輔のような素直ですくすくまっすぐに育ちました的な攻めは好きなので、どうしても圭輔に感情移入してます。

一束視点のis in youを読み終わった後は「とりあ…

4

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

良き受け

幼い頃から良時と十和子を想い、大切にしてきた密の健気さに胸打たれました

2

ペーパー・バック(2) 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

人生が浮かび上がりました。

佐伯と吉時、そして十和子…の奇妙な三角関係にまつわるエピソード多めの番外編集。もう「BL」とは言えないようなエピソードも混ざっているのですが、それを含めてなんだかたまらない。
自分がもしもこの3人の少し近くにいる部外者だったとしたら、まず理解できないであろう関係性ですが、本人達の中では必然性と運命とに導かれた関係で。
長いスパンで少しずつ行きつ戻りつしながらエピソードを積み重ねる感じが大好きで…

4
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