Sakura0904
3巻までで久留米と魚住の恋仲はあまり大きな発展を見せませんでしたが、特に3巻では大きな波乱があり、双方の相手への気持ちが大きく動きました。それを受けてのこの4巻。過敏症というタイトルのとおり、久留米に対して今までになく過敏に反応してしまう魚住の可愛らしさを堪能しました。久留米との関係性はもちろん、他の人との付き合いでも魚住は大きな変化を見せます。自分への好意なんて頼んでもいないのに他人が勝手に抱…
序盤で魚住がさちのと新たに出会い、女性だしかなり年下だけれど、一体どう久留米と魚住の関係に関わってくるのかな、当て馬にもなりそうにないけれど、なんて安直に考えていたら、物語がまったく想定していなかった方向に動き、大きな虚しさを覚えました。この若さで、小さな身体で、親にも弱音を吐けず孤独と戦ってきたさちのの人生を覚えておきたいと思いました。テーマパークで遊んだ経験は、きっと彼女の宝物として残り続け…
けっして物語の展開が速くなることはなく、じわりじわりとしか進んでいかない物語なのだけど、不思議と焦れったいなもどかしいなという気持ちにはならず、ゆったりしたペースだからこそふとした瞬間の心情変化に萌えを感じられるところが魅力的なシリーズだなと思います。
掴みどころのない魚住が久留米に照れたり嫉妬したり、分かりやすい好意を仄めかしてしまうことが増え、魚住可愛いなと思える瞬間が増えました。あ…
ずっと気になっていたシリーズで、タイトルからぎりぎり今の時期に読みたいなと思い立ち、手に取りました。魚住真澄という人間の唯一無二の佇まいが、周りの人物も読者も魅了する作品で、静かで淡々と進む普遍的な日常生活のなかに少しずつ変化していく久留米と魚住それぞれの心情が丁寧に描かれていました。家庭環境や生い立ちが不運な受けは数多存在しますが、魚住のまったく頓着しない性格により悲愴感はだいぶ隅に追いやられ…