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前作『椿びより』でじわじわ溜まっていくように感じた萌えが、この『椿だより』で一気にぶわあっと解放されたような、そんなイメージを抱きました。濡れ場どころか、告白シーンもキスシーンもないんです。特に、平岩が椿に対して恋人のようにときめきを感じるシーンはほぼないのも変わらない。ただ、家族のような、一緒にいて当たり前、いつも一緒でも居心地が良い、そんな空気だけが濃くなっていく。そこが、他のBL作品にはな…
萌2に近い萌評価。イシノ先生の描く、ほのぼのした日常の延長線上にあるBLという空気感が改めて好きだなぁと感じました。この『椿びより』では椿の恋心はどんどん育っていくけれど、バツイチ子持ちである平岩の方にはそういう描写はほぼないんですよね。でも、むしろ恋を通り越して、ひとっ飛びに家族のように椿を受け入れていくんです。恐らく本人も無意識のうちにそうなっている。恋人としてより家族として過ごして居心地が…