四ノ宮慶さんのレビュー一覧

「爽秋の日に、ふたり」 准教授と依存症の彼番外編書き下ろしペーパー グッズ

不安定な日々から穏やかな秋のある日

本編では、舜の幼い頃に受けたネグレクトによりうけたSEX依存症を克服し篠崎にとっても舜にとっても穏やかなランチタイム、、、。
かとおもいきや、依存症を克服しても詩をかいてる舜はまるで別世界へ旅しているようで置いてけぼりの篠崎は少しふてくされながらも傍に寄り添える幸せを噛み締めていて可愛いです。
さっきまで、どこかへ飛んで行った舜は帰ってくるとすぐ篠崎に一番最初に読んでもらいせわしなくワンコのよ…

0

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

愛の言霊

恭介の欲がなかったら舜は目覚めなかった。

セックスをしないと食事はしてはいけない。
恭介がいれてくれたココアが一番好き。
愛してるってなに?
女は嫌い、みんなうるさいし怖いから。
冒頭から恭介の悲痛な叫びが読み取れます。
朝から何も食べておらずお腹を空かせ恭介の帰りを待つ舜。ようやく、食事、、、の前にセックス。
セックス中に他意はないが、ご飯を口にする舜に恭介は悲しくなる。舜が求…

3

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

社会派か純文学か

バックボーンが暗いので、ドロドロとエグくなったらキツイ内容だけど
見事に昇華させてくれた感じでとてもよかった。
程よい中間地点って感じかな。
徹底的に幼児期の事件を掘っていけば社会派。BLにくくられず
読まれる幅も広がるかも。
けど、このくらいがちょうどいいとも思う。子供の不幸は現実だけで十分だし。

後半、准教授の己が執着心との葛藤もなかなか( *´艸`)萌え萌え

基本依存症…

3

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

愛情をかけた分だけ伝わるものがある

准教授という言葉と奈良先生の絵に反応して買ってしまいました。
う~ん、用語の扱いや設定にOuh la la ~。いつもそんなことを考えながら読んでいるわけではないのですが、脳みそが自動的に判別するので仕方ないです。
この作品に限らず専門部分を正しく描いた作品自体あまりないですし、一般的な読者にとってはそれは必要なものでもないだろうからこんなもんかなと思って読んでいます。

准教授という立場…

6

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

セックスって?

「可哀想にという同情」と
「頑張れという応援」と
「ゆっくりとという見守り」
の気持ちが私の中に湧いてくる1冊でした。

過去に虐待や相手に都合よくつけられた間違った常識。
食事をするためにはセックスをしなければならない
言葉通り後見人となった恭平にも同じことを求める瞬。
だけど本気で瞬を愛してる恭平にとってその行為は意味のないもの。
そのためにセックスを拒み瞬にどうして自分なの…

6

「爽秋の日に、ふたり」 准教授と依存症の彼番外編書き下ろしペーパー グッズ

2人だけの時間。

恭平の研究室での2人だけの甘やかな時間の記録。
詩作に没頭してしまうと2人だけの空間も、恭平でさえ舜からは切り離されてしまって。
それをちょっと淋しく思ってみたり。
けれど、出来上がった詩を誰よりも恭平に好きと言ってもらえることを喜ぶ舜の姿にこの上ない幸せを感じてみたり。
なんていうか、切り離されてしまう自分に寂しさを感じつつも、最終的にはニヤニヤしてる恭平の図が浮かびます。
舜ももちろ…

0

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

こんな言葉じゃ伝えきれない。

偶然サイトで新刊が出ていることを知り、あらすじを読んでみたらなんだか気になる感じだったので早速購入。
………面白かったー。
設定が設定なので読む人を選ぶ作品ではあると思うのですよ。
摂食障害とか性的虐待とか。
間違った常識を植えられて育った舜が少しずつ変わっていく様子を描いた作品。
閉ざされた環境の中で育ったせいもあって常識を知らず。
これまで、植えられた常識の中で生きてきた部分があっ…

6

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

受けちゃんを抱かない攻めが、来ましたよ

四ノ宮先生は、これが2冊めです。
1冊めは『玩具の恋』で、健気に攻めへと頑張る受けの話だったけれど、本作の方が格段に印象深いですね。
BLを楽しむ為の文章は読み易く、舜の変化や篠崎の葛藤を読み取ることができました。

ただですね、セックス=食事、の舜に、
「私のこと愛してないなら、もうしないー」って篠崎の決断は、舜にとっては青天の霹靂ですよ。
点滴の24H栄養なんてたかが知れてる。

6

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

心の問題の描かれ方が秀逸

母親から受けたネグレクトや暴力、その交際相手から受けた性的虐待と刷り込みのため、「セックスしないとご飯が食べられない」と思い込んでいる舜。
後見人の大学准教授・恭平とセックスすることで、食事を摂り、天才的な詩の才能を開花させてきたが、大学生となったある日、恭平に「もうお前を抱かない」と告げられる。
セックス=生きるために必要な行為を失った舜が、摂食障害や詩が書けないスランプに苦しみながら、人を…

9

准教授と依存症の彼 小説

四ノ宮慶  奈良千春 

無垢な魂に淫らな身体

花丸black、エロ多めの作品ばかりと侮るなかれ、今回の四ノ宮作品かなり素敵。
主人公で受けになる舜にはかなりシリアスで目を覆いたくなるような過去があり、
その為に精神的にも情緒面の発達も全てが遅れていて、精神と身体がアンバランス。

幼い時から様々な虐待を受けてきて、最後の虐待で一般の常識からかけ離れたことを
教え込まれ、ある種の洗脳に近い刷り込みで、セックスしないとご飯が食べられない…

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