たうみまゆさんのレビュー一覧

隅田川心中 コミック

たうみまゆ 

カッコ悪くても男らしい男たちを描くのがうまい

「傘を持て」でたうみさんを知り、東京漫画社の2冊(本作と「恋と罪悪」)でさらに好きになりました。
いま流行っているような分かりやすいBLに慣れ親しんでいる読者(私含め)は、たうみ作品に関しては「傘を持て」→「恋と罪悪」→「隅田川心中」という感じに発刊順に逆らって遡っていくといいかも。
この時代の東京漫画社らしい雰囲気だなって思います。読み返す毎にじわりじわりくる感じ。好きです。


「あ…

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恋と罪悪 コミック

たうみまゆ 

静かに熱い

「傘を持て」でたうみさんを知り、東京漫画社の2冊(本作と「隅田川心中」)でさらに好きになりました。
これら3冊に共通している静かに熱い空気感、とても好みです。


「恋と罪悪」「恋は罪悪」
夏目漱石著「こころ」
──『あなたは本当に真面目なんですか』
先生とKと私って登場人物しか覚えてなくて、読後思わず青空文庫からダウンロードしましたよ。学生時代に読むのと今読むのとでは襲いかかってく…

2

傘を持て コミック

たうみまゆ 

執着愛がツボ

エロシーンは少ないのに、攻めの執着愛に非常に萌えました!!
思ったよりシリアスに裏社会が描かれています。
直接的な言葉や触れ合いが少ない分、1つひとつのシーンが詩的だったり、裏側にある想いを感じて、胸が熱くなります。。
見た目からしても高校時代の優等生っぷりから攻めのヤクザ適性は分かりませんでしたが、その有能さには脱帽!
15年も想い続けてカタギの攻めが受けの側にいるためだけに同じ組にも入…

4

このよのはじまりこのよのおわり コミック

たうみまゆ 

江戸・明治・大正・昭和(戦後すぐ位)とバラエティ豊か

江戸・明治・大正・昭和(戦後すぐ位)という時代背景ばかりのBL短編集でバラエティに富んでます。
江戸物はちゃんと粋に感じられるところがあり、時代物を読んでいるという満足感が得られました。

特に気に入ったのは以下。
表題作【このよのはじまり/このよのおわり】
人気女形と手習い小屋の先生、幼馴染同士の話。
幼馴染への気持ちが恋心だと気づいて以来、10年間その思いを全て芸へと変えて人気女形…

1

傘を持て コミック

たうみまゆ 

相合傘で歩く二人の姿に感動

これヤクザもの任侠ものが好きな人にとっては、痺れるほど魅力的な作品なんじゃないかなぁ。

なんせ畑中がすごい。
大学生の時点で先物取引と株で儲けた金を2億円近く持っている。それを城田のピンチにポンと出せる。
このまま進めば国を動かす人物になれたのではないか、という位の明晰な頭脳と冷徹さを持っている。
そんな男がヤクザの組長の息子として生まれた城田に執着して人生捧げているという構図。

3

傘を持て コミック

たうみまゆ 

執着心ってすごい。。。

まさかこんな話だったとは。後半畑中が組に入るとのことだったので、ドロドロのヤクザモノを想像してたんですが、2人で駆け落ちしちゃうお話でした。攻めの畑中の城田に対する執着は狂気的とも言えるほどで、ほんとにイカれてるっていう言葉がピッタリ。もう狂い過ぎてて爽快なレベルに入ってますw 雨の中で泣いていた城田に一目惚れしたあの日から、城田の為だけに人生を捧げる畑中。一方の城田は、畑中にカタギの世界に戻って…

3

このよのはじまりこのよのおわり コミック

たうみまゆ 

それぞれの時代

初めて歴史物のBLを読みました。
幼なじみ物が好きなので表題作の江戸幼なじみカップルが気になり購入したのですが、江戸時代ならではの描写や(歌舞伎役者)の恋愛観など、現代BLにはない要素がたくさんあって良かったです。

攻めは凄くヘタレで幼なじみに想いを伝えるまで相当時間がかかっていますが、受けは攻めの想いを知りずっと待っていてくれたり、思いが通じ合ってからもずっと男前でした。

10代、…

3

ココロニイツモ コミック

たうみまゆ 

このままがよかったな。

お店ものが好きなので、特に期待しないで(すみません)購入。
作家さんも初めての方だし……と思ったら、以前「恋と罪悪」読んでました。ああ、あの方か。
中古レコード店を営む東海林と記憶喪失のタイ。加えて、上の雑貨屋のサトコさん。
この三人の関係が、とても好きでした。
最後はタイの過去絡みで色々ある訳ですが、ここらへんがちょっと微妙だったような。
とんでも設定がいきなり出てきます。まあ、それで…

3

ココロニイツモ コミック

たうみまゆ 

好きの種類を考える大人たち

※ネタバレ含みます。

数えきれないほどの曲を知っていても
「好きな曲は?」と問われたら答えは「ない」
なぜなら「好き」を知らないから
…なんて悲しいのだろう。

舞台は札幌ですね。よくあるパターンの、記憶喪失が登場する話じゃないだろうと思ってはいましたが、後半の展開にはちょっと驚きました。その部分で好みが分かれる作品かもしれません。後半にかけシリアスが目立っていきますが、ゆるふわキ…

10

ココロニイツモ コミック

たうみまゆ 

意欲的で魅力的だが、今ひとつまとまり切らず?

札幌のちょっと中心から外れた商店街の片隅の中古レコード屋。
その「きつね屋」の店長・東海林に拾われた、記憶のない青年タイ。
一度聞いた旋律は忘れない、音楽の生き字引のような彼だが
好きな音楽はないという……


たうみまゆさんは好きな……というか、とても気になる作家さん。
この新作も、そのひと味違う独特の味わいは健在。
CD屋じゃなくてレコード屋というところもいいし、
商店街の彼…

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