崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵)さんのレビュー一覧

千 -螺旋の錠- コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

未完の傑作

◾️一話 絵師と力士
こういった主役が旅をしつつ問題解決していくタイプの作品には必ずある、結局主役が手出ししないタイプの物語。2巻といえど初っ端からは珍しいですが。契約したら次の世は望めないわけで、眩しい終わり方ではあるものの、憎い仇どもには天罰が降ってほしいとも思う。

◾️二話 土蜘蛛
つまり彼らは異父の実兄弟。なんとも業が深い。芳さんはみんなの記憶に残っていても、契約を果たした吉祥の…

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千-長夜の契- コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

痺れる

読み切り型の人情噺、気のいい2人組、根無草の旅…その上BL作品!好きな要素が目白押しです。今はもうすっかり一般紙で活躍されていて、かつ高い評価を得ているような作家さんがBL作品で世に出たという事実。痺れる。しかし岡田屋先生の真に描きたい作品はBLレーベルでは描けなかったのかもしれない。あとがきでも彼らの謎にもっと踏み込みたかったことが描いてあるのに、結局は解明されることのなかった伏線だらけで宙ぶら…

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千夜一夜 - しとねのひめごと コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

自ら語ることができなくなった人の想い

 千夜一夜物語になぞらえている部分もあり、殺伐とした話になっていくのかと少し構えましたが、表紙で手を繋いでいる2人の様子からも見て取れる通り、全体的にはとても穏やかな甘さの作品でした。過去に妻子もセフレもいた男に惚れ込んで、悲惨な結末を迎えたことがトラウマになっている葵。翔太がシェヘラザードの如く、時間をかけて忍耐強く彼の硬くなった心を溶かしていく様子に、胸が温かくなりました。

 この手の話…

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GOGOBOYの憂鬱 コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

ガチムチxガチムチ

ガチムチxガチムチのラブストーリーは今まで読んだことがなかったので、どんなのだろうと思って読んでみたんです。漂ってる雰囲気がなんか独特だなぁと思いました。ドラァグクイーンが出てくる外国の映画は何作品か観たことありますがBLでああいうヘドウィクアンドアングリーインチみたいな見た目のキャラを観たのは初めてで新鮮でした。こういう青年漫画みたいな絵柄で、あんまりBLぽくないBLを描いている作品が他にもあっ…

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タンゴの男 the final コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

一途な情熱もずるさも共存する世界

 岡田屋先生の描く、踊る男達の濃厚な絡み合い、堪能させて頂きました。筋肉の隆起、その陰影、濃い体毛。岡田屋先生のタッチは、攻め受け関係なくどこをとっても男を感じさせてくれるところが魅力だと思っています。序盤ではアンジーの方が艶っぽいと評されることが多く、ヒロはもろガテン系の体型なので、アンジーが受けなのかなと思ったのですが、ノンケ相手でも積極的な彼はとにかくヒロを可愛がりたいようで、良い意味で予想…

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千 -螺旋の錠- コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

繋ぐ

人の願いを叶える代償に魂を喰らう千載と訳あり剣豪の話。
とは言っても2人の事には毎話深く触れることなく、あくまでも話の進め役。
話の中心は代償として魂を差し出してでも叶えたい願いを持つこれまた訳ありな依頼主たち。
願いに対する代償が魂というのが重いか軽いかは難しいけれど、主人公たちが変に同情したり深入りしないところがいい。
佐紀螺の話は泣いた(;_;)

(2013.3.11)

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千 -螺旋の錠- コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

愛と死の壮絶

「千」第2弾。
こちらも昔萌評価だけ入れてしまって今更変えられない…今の評価は「萌x2」でお願いします。

前巻「長夜の契」では、魂喰いの千載と相棒の草薙の活躍も重要でした。
本作ではこの2人がどうこうというより、彼らが出会う人々の背負う愛ゆえの闇そして業、の方により焦点があるように感じました。

贔屓筋から裏切られた力士は、陥れられて命を落とす。
その力士に心底惚れ込んでいた錦絵絵…

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タンゴの男 the final コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

彼らの人生がもっと見たい

タンゴの男だけでは消化不良な部分が収録されています。

幕間に入る岡田屋先生のメッセージを見てしまうと、これでもまだ全てを語ったわけではないことが分かるし、岡田屋先生がいかにこの作品を深く愛しているかが分かるので、もっと読みたくなってしまう。

いずれ二人の人生をもっと見れたらいいなぁと思いますが、今は一般紙で充実した作家活動をされているようなので、それはそれで嬉しい。

彼らが添い遂…

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タンゴの男 コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

孤独と孤独

こちらでだけは消化不良だと思われるので、ぜひ「タンゴの男 the final」を…と思いましたが、そういえば「タンゴの男」は絶版になっているんでしたね。
finalは無印+αなので、finalだけで問題ありません。こちらだけでは踊るヒロ(表紙右)が見られないので、finalを出していただけたことに感謝。

今は一般紙で活躍されている作家さんです。商業漫画でデビューされた経緯も、finalの方…

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千-長夜の契- コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

愛、情、業

あ〜昔に萌評価だけつけちゃってました…今は「神」だってば!変えられない…あーもうっ

時代物で、超常ものでもあって。
輿入れの姫の行列に用心棒として雇われた武士・草薙は、姫に付き添う当道座(芸能をする盲人)の千載と知り合う。
この姫の輿入れには裏があり、自分の命が利用されると千載に聞かされた草薙は、姫に扮している姫の弟・虎千代を助ける助太刀をする…
…という始まり。
千載は人ならざる能…

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