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一穂ミチ 竹美家らら
maruchan
先だって出たファンブックを読んで、ちょっと前に読んだものを読み返さなくちゃ!と思っての再読。 BL作品としてはなかなかに難しいテーマを、〜だけどもBLだからこそ成り立っている〜というような微妙なバランスで読み応えのある物語に仕立ててあるのが、やっぱり流石。 男という性の欲求のホントのところは、どんな本を読んでも、身近な誰ぞの様子を見ても正確には解りっこないのですけれど、この本を男性に読ませ…
一穂ミチ 青石ももこ
佐伯と吉時、そして十和子…の奇妙な三角関係にまつわるエピソード多めの番外編集。もう「BL」とは言えないようなエピソードも混ざっているのですが、それを含めてなんだかたまらない。 自分がもしもこの3人の少し近くにいる部外者だったとしたら、まず理解できないであろう関係性ですが、本人達の中では必然性と運命とに導かれた関係で。 長いスパンで少しずつ行きつ戻りつしながらエピソードを積み重ねる感じが大好きで…
新聞社シリーズの番外編などの掌編を集めたものの一冊め。雑誌まではチェックしていなかったり、発売から時間が経ってから読むことも多い不真面目読者にとっては、こういう風にまとまった本が出版されることは大変ありがたいことです。 シリーズの登場する複数のカップルの、違う時期、違う舞台のエピソードが収められているので、一編ごとに脳内でそれぞれの本編のストーリーやエピソードを反芻しながらページを繰ることに…
一穂ミチ 竹美家らら 二宮悦巳
acop
ネタバレ
ファンブックということで、発売後そろそろ落ち着いてきたかな~というタイミングで書いたほうが良いのかな?と邪推し、このタイミングで。 先に書かれた方がおっしゃっている通り、『1~2作読んでます~』くらいの方が読まれても正直楽しめないかもしれないところはありますが、主要作はだいたい読んでますよ~という方なら間違いなく楽しめると思います。 一穂先生作品のキャラクターの人気投票が事前にあって、…
前に読んだ時も「好きだな」と思ったけど、読み返してみたらやっぱり好きだったシリーズ4作目。 起きている事件や出来事はリアリティや緊迫感があるのに、登場人物(メインのカップル)の心持ちや行動がファンタジー…というかある意味メルヘンめいている、ちょっと捉えどころのない手触りの一冊です。 硬派なようでふわふわしていて、評価も分かれるだろうなぁ…とも思うのですが、ロマンスを描いた小説であるわけ…
なんとなくレトロな雰囲気のただよう物語。 新聞記者である西口とその周囲の人々の描写は生き生きとしたリアリティがあります。 それに対して「国会速記者」である名波は生活・仕事両面において妙にファンタジーめいている…というか。地に足はついているのだけど、現実にはいない感じの清々しさに溢れています。 個人的に想起するのは(あまりに古いですが)「東京物語」の原節子演じる紀子だったりして。……アパートの…
わきの
出版社が新書館なのでディアプラス文庫ばかりかな〜と思ってたら、出版社の垣根超えててビックリ。 ファンブックというとおり、ファンにとっては読み応えバッチリな満足ある一冊かと思います。 人気投票による書き下ろし小説が数編あるんですが、何の作品があるか記載しちゃダメかもしれないのでそのうちの2作品のヒントだけ…。 ・皆さん予想通りの人気作 ・ディアプラス文庫じゃない作品 個人的にはこの書き…
シリーズ2作め。萌えるとか萌えないで評価しにくい作品ですが、私個人としては重要な役回りの女性も登場するこういう作品は、読み応えがあって大好きです。 こちらは、1作目で憎まれ役?だけど、背景や人となりが気になる印象的な人物であった佐伯さんと周りの人たちの物語です。 不思議なバランスの三角関係、遠回りして歳を重ねてしまったけど、まだまだ全然ままならないことだらけの人生。 キュンキュンする…
新聞社シリーズ読み返し。第1作ですね。主人公たちの高校時代のエピソードと香港が舞台になっているので、比較的「新聞社感」は薄いです。 高校時代の甘酸っぱく苦い経験を経て、少し歪んだ大人になってしまっている一束が痛い。めんどくさいヤツだよなー…などとも思うのですが、そのめんどくささも分からないでもない感じ。20代後半くらいの年齢で、殻を破る出会い(再会)があってホントに良かったよね。 これ…
番外編というかスピンオフ? 本編シリーズの脇役である竜起くんのお話です。 こういう場合、本編を読んだ人には既知のキャラクターである竜起視点でストーリーが進行しそうなものですが、おおむね新キャラである深の視点で物語が紡がれます。これまでの経緯を知っておくほうがより楽しめるのはもちろんですが、こちらだけ読んでも理解できないということはない構成じゃないかな? 相変わらずお仕事描写がいい感じに…