一穂ミチさんのレビュー一覧

off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

緻密に組み立てられた二男一女の関係性

「is in you」で当て馬の位置に甘んじていた佐伯密がメインのお話。
密と、子供時代に病室でベッドが隣同士だった十和子と、十和子の兄の良時。
いつまでもずっと三人で居ること、この完全なる関係性を、子供時代から学生時代、社会人になってから、そして現在に至るまで、時制ばらばらで行きつ戻りつして描かれた、極小にして壮大な物語。
当たり前だがそれでいてきちんとBL。
本当にBLっていうジャンル…

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is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

きれいな思い出がしこりになっていたらそれはもう仕方が無い

高校生のときに知り合った二人がすれ違ったまま別れ、13年経って再会するお話。
相変わらず、心理描写が丁寧で、とても読みやすかった。
表題作は一束視点で展開されるため、一束の気持ちに寄り添いながら読むのですが、弓削も同じように屈託を抱えたままであることが、細かな描写から見て取れてドキドキしました。
こんなにきれいな思い出を抱えて宝物のように大切にしていたら、それは何物も太刀打ちできず、気持ちは…

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

地雷だったようです

新聞社シリーズはほとんど読み切っています。
ペーパーバック2を読めば完読かな。
ペーパーバックを読み終わってこれまでの本を一斉に評価しようと思い立ちました。
他の本は評価のみなのですが、このお話だけレビューをと。

読み物として、とても楽く読ませてもらいましたが、BLとしてルンルンと楽しむだけとしては、佐伯が地雷でした。
と言うか、不倫、現地妻でドン引きです。

前作is in y…

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Tonight,The Night 小説

一穂ミチ  絵津鼓 

大人になるまで待ってて

 真夏の炎天下の中、若菜庵の真知は、お得意様である椎葉さんの家に和菓子を届けに行きます。真知は、椎葉の家に行く前に椎葉家の子どもである佑に助けられます。
 二人は、それ以降も若菜庵のお菓子を配達したりなどで、ずっと交流していきます。
 初めての出会いは、真知が大学生、佑が小学校6年生の頃です。私は、その頃の二人は、本当に仲のいい兄弟、年の離れた友人だと思っていたのですが、どうやって恋仲になるの…

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off you go 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

評価の分かれてる理由わかります

「is in you」のスピンオフ作品。
当て馬役の佐伯の幼馴染兄妹との不思議な三角関係を描いたちょっと大人なBL小説でした。

なかなかBLな展開にならず、幼馴染としての佐伯と良時+良時の妹の関係のストーリーがしばらく続きます。
それが決して面白くない訳ではなく、一般小説として読んだとしても面白いと思えるくらいでした。

ただ、萌えるかと言われたら…そこまでかな、という感想ですかね。…

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イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

久々に激ハマりしました

腐女子歴長いですが、なぜか手を出してなかった名作シリーズ1冊目、、、めっちゃ、めっっちゃよかった!!!
受けの二重人格は思ったよりだいぶ激しく解離していて、裏が相当どぎついので人によってはアウトの可能性あるなぁ…と思いつつ、私はそこが超ツボでした。世の中の大部分の人間を見下したようなこといつも言ってますが、本人ものすごい努力家でやるときビシッと決めてくる感じがもう、最高すぎる。かっこよすぎる。

7

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

is in you

なんと素敵なタイトルでしょうか。
読む前も思いましたが、読後振り返ってみるとしみじみとタイトルの意味に心が震えるようなお話でした。

出会って恋に落ちて、しかし学生ならではの未熟さ、言葉の足りなさ、自意識から成就しなかった恋愛が運命に導かれたように再燃、というドラマチックなストーリーで最初から引き込まれました。

アンニュイな受けと、太陽属性の攻め。好きなCPでした。
どちらかに付き合…

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ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

読めてよかった

大人同士の重くドロドロした内容を、主人公二人の心持ちと雨、一穂先生の文章が優しい人格の作品に仕立てていて、こういった題材はBLでも一般小説でも手を出して来なかったので読めてよかったです。
レスの原因について、最後に女性側の気持ちが聞けて当然のように納得したし、登場人物どの人も性について考えさせるスパイスになっている。受け入れた時の平井の萩原への言葉はそれだけで萩原は救われて生きていけるんじゃない…

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横顔と虹彩 イエスかノーか半分か 番外篇 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

明るい

主役カプをかき乱すような当て馬はスピンでは
ぐちゃぐちゃの受けにされるのが鉄板でしょ!(とんだ偏見すみません)
と読み始めたら、竜起カッコ良かった…カッコよい攻めでした…

イエスかノーかでは、空気読めない明るいだけのやつと印象は良くなかったけど、
底抜けに明るい努力家でした!!!すごい!!
これだけ明るくポジティブなのも才能!
ただの能天気ではなく、なっちゃんをきちんと叱ったり誉め…

1

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

3巻まで読んでの感想です

裏表キャラの中でもダントツの落差!!
とにかく国江田計という人が凄かった。
外面良く、仕事は真摯、努力努力でこなす姿は尊敬。
素の姿の奔放さは小憎たらしい。どっちも魅力的!
潮の前では安心して甘えられるようになってくのがとても楽しかった

同一人物と気づいた時の潮の対応が粋で、
潮の懐はどんだけ広いのか、どんだけ扱いが上手いのか!
潮の人の良さが目立つけど、計も悪態つきまくりながら…

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