一穂ミチさんのレビュー一覧

街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

一穂さんに期待しすぎたかもしれない

一穂さんの作品たいてい好きなんですが、これはちょっと好みとは違いました。

主役二人とも微妙なキャラクターなように感じたし、ほだされるのもそれでいいのかなって思ってしまいました。ふたりに必然性が感じられなかったということでしょうか。ただ、あくまでわたしの感覚がついていかなかっただけだと思いますので中立で。

が、さすがに一穂さんなのは、主役二人の間の過去の出来事をそれぞれ対照的に受け取っているとこ…

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街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

ヘタレ攻めイイ!

つくづく私はヘタレワンコ攻めが好きだ!と思いました。
なにこのヘタレっぷり。なにこの人畜無害なストーカーっぷり。なにこの忠犬っぷり。なのにエッチになるとヘタレながらもしっかり「男」。
スゲー萌えました。

対する主人公の受けは、もともと学生時代には人気グループの中心にいた人気者。いまはごく普通のリーマンだけど。
てゆかこの学生時代のいわゆるスクールカーストみたいなの、そういやあったあったって感じで…

4

街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

これまた難しい…。

読んでからレビューを書くまでに、すっごく時間のかかった作品;
レビューを書こうと何度も読み返すんですが、こう、イメージとか色みたいなのは浮かぶものの、言葉にはならないんですよね~。
こういうところが一穂さんを好きな理由だったりもするんですが。

受けは、いかにも20代後半といった感じの人間像。
社会に出て数年、学生時代はもう遠く、社会に出てボチボチ仕事にも社会にも慣れてはきてるんだけど、…

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おとぎ話のゆくえ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

睦言よりも雄弁な言葉

寄せては返す波のように、さざめく感情が静かに
満ちてゆく過程と、飾らない言葉が魅力だと思う作家です。
一穂先生の作品にはそれぞれに色を感じる事が多く、
それは情景や風景の描写が感情の流れの奥に
佇んでいるからかもしれません。
今作は長閑でも緩く閉ざされた曇天の街、
薄墨色のイメージでした。

世が世なら殿様一家であるやんごとない育ちの湊と、
人にも物にも一切の執着を持たない根無し…

2

Don't touch me 小説

一穂ミチ  高久尚子 

不器用な2人のスローテンポな恋

一穂さんの作品はどれも評価高いので、過度に期待したせいか
普通すぎる展開にちょっと拍子抜けしたかも...
でも、ちゃんとキュンってなる場面も、共感できる場面もあって、
一穂さんじゃなかったら単純に「いい作品だったなぁ~」って
なってたと思います。
そーゆー意味で考えると、人気作家さんって大変ですよね~
普通にいい作品書いても評価厳しくなっちゃうみたいな...

『Don’t tou…

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藍より甘く 小説

一穂ミチ  雪広うたこ 

静かに染まりゆくまで

一穂さんの作品は時々色があるように感じます。
タイトルにもある「藍」という色は、今作では
じっと心の底に横たわる交じり気のない想いの
イメージと重なりました。

ノンケで彼女持ちの暁行に、伝えるだけでいいんだと
告白した遥は、胸の内を多く語らず芯があって欲のない青年です。
彼の実家は藍染を生業としており、要所で語られる
藍というものは、凛とした遥に似合う良いモチーフでした。

3

藍より甘く 小説

一穂ミチ  雪広うたこ 

観覧車から夜景を見ているような

一穂ミチさんが好きで買ってみました。これはあたりです。
「藍染め」家業のゲイ・遙と、その想い人暁行のお話。

やっぱり一穂さん特有の透明感というか、綺麗さがありましたね。
重点を置かれがちな登場人物の心理描写より、風景など周りの様子の描写に力を入れているように感じました。
文学的でとてもよい雰囲気だったと思います。
物語も丁寧に作られていて、深い物語でした。
一穂さん好きです。

4

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ときめき盛りだくさんな心にしっくりくる神作品

タイトルに惚れてほとんど衝動買いでしたが、大当たりだったと思います。
こんなにしっくりくる作品は初めてでした。
てかときめきすぎて心臓もたなかった・・・。

辛い過去を持つ桂先生とその生徒で純情少年な志緒ちゃんのお話。
一見ポピュラーでありがちな設定で、たしかに私もそれに惹かれて買ったようなものですが、この二人だとなんか違うんです。
普通教師×生徒の作品って、話自体は萌えるものの、二人…

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街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

ヘタレワンコ攻めがツボでした

導入部、あまり乗り気でない同窓会に顔を出した主人公が、見覚えのない同窓生に出会う。
自分は彼の事を全然覚えてないんだけど、彼は主人公の事をよく知っていて・・・
そこから展開する、彼等の接点・しがらみ、事情、
原風景の描写もあいまって、視覚に訴えかけてくるお話でした。

自分的にヘタレワンコ攻めになる方喰がドストライク!
もじもじ、うじうじしていて、若干変態ストーカーめいていて、ずっとあ…

1

街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

学生の頃を思い出した

 恋愛部分とか、エロとかも好きですが、やはりこの方の小説は、誰もが感じていてもはっきりと意識していなかった心情を、言葉に表しているところが好きです。

 学生の頃は、クラス内ではっきりグループが分かれていて、違うグループの人とはほとんど交流もなく卒業していきますよね。
 大人になれば、全然学生の頃にはしゃべらないような相手と、交流するのが当たり前で、世界も広くなりますが、学生の頃はそうはいか…

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