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135/150(合計:1499件)
一穂ミチ 小椋ムク
東雲月虹
ネタバレ
ミチさんには毎度毎度「まいりました」と言いたくなります。 ミチさんは高校生とか大学生とか位が一番書きやすいのかなって 勝手に思い込んでいました。 今までの作品は結構若い登場人物が多い気がしていたので。 ところが今作はガツンとおじさんです。 ちょっと度胆を抜かれました。 私はBLでのオヤジ好きですが、 まさかミチさんのオヤジを読めるとは…。幸せ。 年を重ねたからこその余裕とか…
一穂ミチ 竹美家らら
あむり
前作から気になっていた栫ということで、読む気は満々で 買ったのですが、なんとなく、恐くて手を付けれなかったのですが、 やっと読めました。 前作からの世界観が生きていて、 純文学の小説を読んでいるような印象をうけます。 また、砂時計職人ということで、砂や砂時計により 世界観を表していることが、この心象を作り出してくれているのだと思います。 救いのある物語ではありませんでしたが、…
一穂ミチ 金ひかる
久しぶりに読み返しました。 一読目は、私も名前を混同してしまって、 「あれ?どっちのセリフ?」みたいに何行か前をたどったりして なかなか物語自体を楽しめる余裕が無かったというか。 それでも、読後しばらくその世界に浸れるのがミチさんの魅力で。 余韻がすっかり冷めて、どんどん色んな作家さんの作品を読んだり ミチさんのも読んだりしていたのですが、 同人誌がないのをあえて読み返そうと、こ…
一穂ミチ 青石ももこ
千寂
初めて読んだ一穂さんの作品でした。 まず驚いたのが、言葉の透明な美しさ。どこか不安定に揺らめいて、読者の感傷を揺さぶるような。 その言葉に乗せて綴られる高校生の二人は、本当に繊細です。傍からみれば些細なことで戸惑い、揺れて、どうしようもなく自分の感情に翻弄される。心地よい痛みに胸が締め付けられました。 そして十三年後。経てきた歳月に比例して、二人とも確かに変わっています。特に一束の、しなやか…
雀影
失われた物があまりにも大きすぎて、歪になってしまった人たちが、 失われたことを受け入れて、 ずっとそこにあった物と、あらためてであうお話。 砂時計が象徴する、完全なる対象、流れる時。 一穂さんの作品は、テーマとモチーフの結び付け方にいつも感心します。 この作品は、特に。 BLとして、エロい萌えどころは希薄です。 でも、このお話は、BLじゃないと成立しそうもない。 「萌」…
橙子
はじめは「meet,again.」という題名にオシャレだなあという思いしかなかったのですが、紙をめくって、この本の中の世界に引き込まれるにつれて、この題名の意味がわかってくるようで、胸が痛くなると同時にとてもぞっとしました。 このお話は、少しだけ人とちがった、いわゆる「超能力」をもった母親を交通事故で亡くしてしまった嵐くん(受)と、失踪してしまった一卵性双生児の兄を持つ機械のような栫(攻)の…
一穂ミチ 高久尚子
クレタコ
帯『触れてほしいのは、君の指だけ―。』 思ってたよりサラッと読めました。 合コンで酔っ払ってしまい一晩、初めて会った男の家に泊めてもらった連〔受〕 彼は潔癖症なんですが、仕事上で今度はその男と再会する事となります。 長谷川〔攻〕の職業は特殊清掃。 つまり事故や自殺の現場もあればかなり悲惨な場所を清掃する、そんな仕事。 それを知った連は生理的に、長谷川の触れる手を振り払ってしまい…
marun
この作者は好きな人にはこよなく愛されるけれど苦手な人には なかなか最後まで読むには努力を必要とされる内容があると 何度か感じた作家さんですね。 まぁ、相対的にはかなり高評価の作家さんでもありますね。 今回の作品も実に丁寧に人間の描写を施してる作品でした。 大学生と学生生協のバイトで砂時計職人の息子との何処か歪で 空虚な心を抱えてる二人が必然の再会をし、心の再生をしていく ようなストー…
茶鬼
「好きだよ」とか「愛してる」とかそういう二人の関係ではないんだろうな、何と言うか、互いを埋める存在というんだろうか。 本質をわかってくれているのは、互いだけだったということを知ったことで成立する二人の関係なのかな。 と、読了後そう思いました。 文章だけを追っていくと、実にあっさりと文字は視覚から脳へ入って行くけど、読んでいる最中にというより、読んだ後に、あの時彼はどうしてこう言ったのか、こう…
一穂ミチ 松本ミーコハウス
あお
キラキラした感性と繊細な表現。情緒があるとでも言えばいいのかな? 読みながら、朝丘戻。さんや杉原理生さんを思い出してしまいました。 雑誌掲載分とその続編が書き下ろしで収録されています。 雑誌掲載分の頭を読み始めて「これははまったら泣いてしまうタイプの作家さんだ」という予感がしました。 凄く世界が美しいんだもん!! 情景を美しく表現できる作家さんは結構好きなのです。 それが物語とキャ…