一穂ミチさんのレビュー一覧

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

妹に救われその兄にも救われ恋になる?

微妙に評価の分かれる作品なのだと思うのですが、ひきこもりでアイドルオタクが主役。
しかし単なるオタクとは読み進めるうちに違うのではないかと思えてきます。
友人だと思っていた相手とのトラブルで傷つき不登校になる受け様なのですが、
その傷ついてしまった時に偶然目にしたアイドルが攻め様の妹だったのです。
何故か妹のほたるんに心惹かれ癒され、何とか学校も出席日数ギリギリ&テストは受けるで
一応高…

3

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

キラキラしてキュンキュンする

一穂先生が書く高校生は、何故こんなに瑞々しくて魅力的なんだろう。

半引きこもりの侑史は、在宅専門のアイドルオタ。
学校にもたまにしか行かない彼の生きることを支えているのは、
ベビブロ(ベビーブロッサム)というAKBみたいなアイドルグループのほたるんだ。
そこに突然突風のように登場して、彼を外の世界に吹き上げる航輝。
高3で同じクラスになったらしいけれど、顔も分からなかった彼に巻き込ま…

11

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

アイドルオタ・・・に入り込めるかどうか

AK○48にどっぷりハマってる男の子が、
きれいでかわいいアイドルに夢中な男の子が、男を好きになることってあると思う?
そんな発想からはじまったのかなぁ~と思うようなお話。

ベビーブロッサムという競争主義のアイドルグループのトップを走る、
久保田ほたる、こと「ほたるん」が大好きな「在宅」オタがこの本の主人公の侑史。
卒業できるギリギリの日数しか学校に行かない、半引きこもり。

そ…

4

藍より甘く 小説

一穂ミチ  雪広うたこ 

ガラスの観覧車の中から…

タイトルにある藍という深みのある色が、全編に濃く淡く漂うような、そんな物語。

日常的なことばのやり取りやちょっとした仕草や振る舞い、些細な感情が丁寧に掬い取られ
実は小さいけれどドラマティックな世界が展開されているのは、流石の一穂さん。
何でもない描写やセリフの一文一文が胸を打つ。

               :

大学入学とほぼ同時に知り合った入江暁行と柘植遥は親友だ。

15

アイズオンリー 小説

一穂ミチ  小椋ムク 

素敵なお話

どこかおとぎ話のような素敵なお話でした。

設定があまり得意なお話ではなかったので、
「ハマらないぞ!」と、天の邪鬼な気持ちがもくもくと持ちあがって、
物語に入り込むことを敢えて拒否していたのですが、
終盤で、引きづられてしまいました。
最後、ウルっとしてしまいました。

一穂さんのお話は、
その世界に2人しかいないような空気があるように感じます。
2人だけの世界観だからこそ、…

2

さみしさのレシピ 小説

一穂ミチ  北上れん 

心に染み入る、最初のひとしずく

私にとってちるちるさんでの初レビューであり、初読み作家さんである一穂ミチさん。
とにかく初めてづくしなので、お見苦しい点はどうかスルーでお願いします。
あと、お話の大筋は他のレビュアーさんのレビューでご確認ください。

まず、内容に関して。
仕込まれたたくさんの伏線とともに、主人公である知明と慈雨さん、そしてその周りにいる登場人物がキレイに繋がっていく様が、本当に気持ちいいくらいに清々し…

12

アイズオンリー 小説

一穂ミチ  小椋ムク 

言葉のマジック

初めての他社からの小説出版。
一体どんな違いがあるんだろう?また違った一穂作品が見られるんだろうか?
そんな期待で手に取った本。
切なげな展開、綺麗なイメージを湧き立てる言葉を使ったセリフ。
こうして思ったのは、この作者さんはストーリーは何も突飛でハラハラするような事件や何かはないのだけど、言葉のマジックでぐいぐいと引き込んでいく部分、それを改めて思ったのでした。

しかし、ここに登場…

8

なごり雪 小説

一穂ミチ 

早春のうた

『雪よ林檎の香のごとく』番外編同人誌。

春は別れの季節。
同人誌『ランデブー』を読むと桂が志緒の母校から転任していることが知れるのだが、
その転任を前にした早春のエピソード。
今や大学院生になっている志緒だが、少し時間が巻戻る…

二人が出会った高校を去る時…
早春の歌々を通じて桂の、志緒の、そして桂に恋した女子高生の想いが際立つ。

そして、珍しくストレートに嫉妬の感情を表…

5

2013 spring 小説

一穂ミチ 

目じゃない、耳でもない、こころで通じている

『アイズオンリー』の番外編、3/3おひな祭りJガーデン無料配布本。

『ブレスオンリー』。
付き合い始めて少ししてからの二人。
縁に訓の結婚祝いのプレゼントを一緒に見立てて欲しいと頼まれ、待ち合わせをする数真。
しかし間の悪いことに、数真は風邪をひいて喉を枯らしてしまう。

他の人と違って、縁にとって声は他者を識別する非常に大きな要素だ。
これは大丈夫だろうか?と、自分の服装を写メ…

1

ランデブー 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

南の島にて

志緒、大学4年生の夏休み。
彼は家族とともに沖縄に旅行に来ている。
本編で生まれた妹美夏も、もう来年は学校に上がる年齢だ。

偶然職場の親睦旅行が同じ時期の沖縄に重なった桂と、南の島で一日だけのランデブー。
離島の空港に迎えにくる志緒、降り立つ桂。
家族が出払った明るい昼間のコテージで抱き合った後は…

桂が「珊瑚の骨を踏んでいるようで申し訳ない」というシーンが好き。
志緒の研ぎ…

2
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