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一穂ミチ 青石ももこ
麗音
ネタバレ
明光新聞社シリーズ4冊をまとめて読みました。 話題だったし高評価なのでずっと読みたいと思っていました。 シリーズ2冊目は、前作で当て馬的存在だった元香港支局長の佐伯が主役です。 不倫相手の一束に対してうっかり「静」と呼びかけてしまい、知りたくなかった妻の名と間違われたんだと思ったシーンがありましたが、その意味がやっと分かりました。 佐伯は前作ではあまり物事を深く考えない快楽主義者、のよ…
明光新聞社シリーズ4冊をまとめて読みました。 話題だったし高評価なのでずっと読みたいと思っていました。 4冊の中でこの作品というかカップルが一番好きです。 高1で香港からの帰国子女の一束(いつか)は、日本にも学校にも馴染めず孤立していました。 3年の先輩圭輔は、使われなくなった旧校舎で授業をさぼっていた時に知りあいたびたびやってきては、何てことない会話をして帰っていくだけの存在でした。…
一穂ミチ 竹美家らら
Krovopizza
『ふったらどしゃぶり』で大変気になる退場の仕方をした 和章のスピンオフ。 読後まず思ったのは、非常に精神的な作品だということ。 ややもすると地味ですが、 脳裏に一面の緑が浮かぶような自然の描写は素晴らしく、 哲学的で繊細な心情描写にも大変引き込まれました。 プロダクトデザインの仕事を休職中の和章は、 大学の恩師で、今は静かな山の中に暮らす石蕗の下で 書庫整理を手伝うこと…
雀影
「ふったらどしゃぶり」で、取り残されてしまった方の和章のお話。 「ふったら~」の和章の印象と、この作品の和章が違うように、 「ふったら~」の整と、この作品で和章が思っている整の印象も随分違う。 本当に弱くて、依存していたのは和章の方だったんだなぁ。 そんな和章が、それまでの生活すべてから逃げ出して、偶然たどり着いた大学時代の元恩師・石蕗の家。 石蕗とその孫・柊のそばで、和章は、徐々に…
だん
みなさんの評価が凄かったので遅れながらも手に取ってみました 個人的にロマンス風とか夢見がちな作品が好きなので リアルな作風は「神」評価まではいきませんが、面白くは読めたと思います BLはファンタジーだと言われますが これはリアルな感じでBL本といいますか、恋愛小説と言った方がいいかな・・・ どうにもできない思いをそれぞれ持つ登場自分人物たちの、モヤモヤした感じが 何ともいえず切…
snowblack
『ナイトガーデン』書き下ろしペーパー。 本編の後半『ブライトガーデン』で、山を出て一緒に暮らす未来が示されていた。 そんな二人の新しい家の寝室には大きな窓があり、 そこに頭を向ける形でベッドが置いてある、 月光の冴えた晩、周囲に高い建物がないのを幸い、ガラスに夜を透かして交わる。 シーツにうごめく影、白い壁に滲む影。 影を巡る、幼い日の思い出。 そこには幼馴染みの姿があり、今…
yoshiaki
「ふったらどしゃぶり When it rains, it pours」のスピンオフ。 「ふったら~」では整(受け)の同居人だった和章(28)の、その後の物語です。 前作では、交通事故で両親を失った整と同居し、お互いに愛情を持ちながらもセックスレス・・・といういびつな関係を続けていた和章。 その結果、整はもう一人のカズアキ(一顕)と恋に落ち、和章の元を去ります。 抱いてほしいと懇願する整を、…
緑
一穂先生の作品とは相性が悪いのですが、フルール文庫の作品だと何故か相性が良いので不思議です。 同じシリーズだからかな。 前作は、奇を衒った内容ではないのに今までに読んだ事のないBLだと感じ衝撃を受けたのですが、今作はジワジワと染み渡る感覚でした。 柊の魅力によるものでしょうか、前作以上に今作が好きです。 とにかく柊に魅了されました。森そのものみたいな子ですね。マイナスイオンを放っていそうで…
担任教師が、朝の図書室で泣いていた。 そんな冒頭から、高校生と教師が急速に距離を縮めていく物語。 一穂さんのデビュー作となる本作品。 最近の一穂作品に慣れた今読み返すと、展開の早さに驚く。 また、今ほど技巧的でないためか、剥き出しの感性が痛いほど伝わってきて、何だか圧倒されてしまう。 鋭く、瑞々しく、繊細な情感に溢れていて、 一穂さんの作品の中でも一、二位を争うくらい好きな作品。 …
一穂ミチ 小椋ムク
ポッチ
作家買いです。 一穂さんは文章の運びや言葉のセンスがとてもお上手で、個人的に読み始めると一気に引き込まれてしまう作家さまです。 内容は皆さま書いてくださっているので感想を。 人付き合いを避けて、閉じこもるように生活している縁。なのに出会ったばかりの女の子をお持ち帰りしてしまう。すごく違和感があって、でもどうしてそうなのかすごく不思議で、縁が抱えるモノが一体何なのか知りたくてページ…