ルネッサンス吉田さんのレビュー一覧

甘えんじゃねえよ コミック

ルネッサンス吉田 

鬼◯ちひろの『月光』に近いものを感じる

 分かりやすくBLらしいのは最初の短編くらいで、あとは時折BLっぽいシーンや好きでもない男に犯されるシーンがありつつも、どちらかというと主人公1人の心の中で完結してしまう作品が多かったように思います。テーマも恋愛がメインというよりは、小説や漫画を生み出す際の苦しみや、自分がこの世の誰よりも地位が低いように感じてしまう生き辛さなんかがフォーカスされていた印象が強いです。

 BL作品として萌える…

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淋座敷空慰 コミック

ルネッサンス吉田 

ただ、恋をしていた

 前巻の茜新地よりずっと読みやすい続編でした。単純に、言葉が間断なく羅列された長文のモノローグが減ったというのもあるし、物語が結末に近づくにつれ、メインの登場人物達の心を取り巻いていたベールがどんどん剥がれ落ちていき、いろんなものが簡素化されていったからでもあると思います。そう、この作品に描かれていたことは、実はとても単純なことだったのです。愛というものの本質を知るまでに、あまりにも長い時間がかか…

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茜新地花屋散華 コミック

ルネッサンス吉田 

恋などエゴの塊でしかないのだから

 この作品の中で起こる出来事自体は、どれもそこまで痛々しいとか凄惨だとかいうわけではありませんでした。少なくとも、禍々しい表紙や不穏なタイトルから想像するほどではなかった。ただ、登場人物達の心情描写への熱量が半端ではない、これに尽きます。溢れて、零れ落ちて、怒涛のように流れ出すモノローグの嵐。単純に文字の量も多いので、精神力と共に集中力も求められます。とても万人に薦められる作品ではないけれど、こう…

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『BLOOMS SCREAMING KISS ME KISS ME KISS ME』電子分冊版第1話特典漫画 グッズ

藍君がほんとにアホっ子です(笑)

電子分冊版の第1話に付いていた2ページの描き下ろし漫画です。
コミック○ーモアさんとRe○nta!さん両方で無料だった時に比べたのですが、収録されていたのは両方のサイトとも同じお話でした。
藍君の友人の紺君(『ハニーミルク』創刊号で藍君が真に駆け寄っていくのを見て「愛情乞食」と心の中で思っていた子です)が藍君に「進路のやつ何て書いたの」と聞くと「お姫様♡」という答えが返ってきます。
紺君が心…

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淋座敷空慰 コミック

ルネッサンス吉田 

前巻よりは読みやすいかなあ。

前巻とまとめて買ってしまった事を少々後悔。
まあ、でも続編は面白いという事もあるし!と読んだのですが、前巻よりは読みやすい分受け入れられない部分も大きくて。
え?深沢はどうしたん?って思うじゃないですか。
前回、特にメイン二人に思い入れがあった訳ではないですが、結局は過去の男も今の男もどっちも好きって事ですよね。
引きずってるというのとも何か違うし。うーん。

そこらが受け入れられない…

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茜新地花屋散華 コミック

ルネッサンス吉田 

タナトスとエロスにあふれた話は好きなんですがねえ。

続編が発売されて少ししてから、あおりと装丁に惹かれて探しまくって購入。
書店の何処にもなくて、最後は通販を頼った記憶が。
表紙の子誰だろう?可愛いなあ。
………………誰?え?中にいた?
未だもってこれが誰かわからないのですが(汗)深沢なの?え?

確かに読みにくいです。
画面もごちゃごちゃしててどっちかというと汚い。セリフも多すぎる。
しかし、そういう漫画嫌いじゃないんです。

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茜新地花屋散華 コミック

ルネッサンス吉田 

独特のエロスと恋模様

実にとっつきずらい本ですね。
とても漫画とは思えない文章量に、慣れないと会話の流れも誰と誰が話しているのかさえも解り図らい。
しかも最初の主人公である十三が、売春宿の店長でありながら高校生で剣道やっているという、かなり無茶な設定で、
それを明かされてつまずいた私がいます。

でも小難しいのは最初のうちだけなので、初回はざっと流し読みするのがよい方法なのかも。
また、ちょっとあり得ない設…

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淋座敷空慰 コミック

ルネッサンス吉田 

生き続ける深沢、変容し増殖する愛

最初、なぜ十三は二三とくっついてしまうのか、納得がいきませんでした。だって、深沢君とあんなに・・・!と。(だって私は深沢君ひいきだから)

だけど、十三、深沢君を愛したまま、二三とくっつくんですよねぇ・・・。というか、深沢君は全く出てこないにもかかわらず、深沢と分かち合った愛がずっと十三の中に生き続けていることを全編通して感じられるのです。十三は二三を通して(過去のこととしてではなく)今も深沢…

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茜新地花屋散華 コミック

ルネッサンス吉田 

切なさも甘さもMAXIMUM

これは評価が分かれると思いました。
絵柄もそうですし、一見わかりづらいように作ってあるからです。

好きな人にはとても味わい深い作品だと思います。

どうしてもわかりづらいときは、次作「甘えんじゃねえよ」など作者のほかの作品を読んで、この作者の文法に慣れるとわかりやすくなると思います。小難しく見えますが、実はそうでもありません。

深沢は「白」、十三は「闇」のイメージを担っています。…

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甘えんじゃねえよ コミック

ルネッサンス吉田 

広大な迷路を探索する楽しさ

BLには珍しくちゃんと病んでます。

おかしな日本語ですが、病んでいるという設定であっても、それはある一定方向のみに向けられていたり(つまりは性行為や相手に対する気持ちのみにおいて)、ヤンデレとはこういうものであるという定義にのっとった役割としての病みがほとんどだったりする中で、ちゃんと病んでいます。

人間には自然治癒能力があって、どんなに病んでいるときでも無意識に回復の方向をむこうとし…

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