七宮エリカさんのレビュー一覧

淫花 小説

七宮エリカ  小菅久実 

ズシンと響く小説

答姐トピでご紹介いただきました。いつまでも印象に残るだろうなぁと思う、これまで読んできたBL小説とは一線を画す作品でした。

表題作の他に、閉塞的な村を舞台にした「絶唱」が収録されています。どちらも大正時代~昭和初期のお話です。

自分は中学生の頃にお祭りで実際の見世物小屋を初めて見て、あの独特の雰囲気に圧倒されました。おどろおどろしいというのか、禁忌の香りがすごいんですよね。「怖いもの見…

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淫花 小説

七宮エリカ  小菅久実 

文章の美しさに酔う

表題作と「絶唱」の2作収録、2作は全く別の話で繋がりは無し。
自分は実は耽美系はあまり好きな方ではないんですが(平凡受好きなので)これは面白かった!
2作とも時代は昭和初期でしっかりとして尚かつ美しい文章の紡ぐ糸は繊細にして優雅。
これにはやられました~、文章的には「上手ッ!!」って感じです。

表題作は見せ物小屋に売られ育った両性具有の少年の話。
昭和初期・見せ物小屋っていうと、自分…

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淫花 小説

七宮エリカ  小菅久実 

耐えて忍んで報われる

大正~昭和初期の匂いが漂う、あのけだるげな雰囲気を背負って耽美に進む、日本が舞台のメロドラマ。
これではかなげさや、健気さがなければBL版"花登こばこ"の根性ものになるところだな、、とかすかに思う。

その美貌と、ふたなりといわれる両性を併せ持った体の為見世物小屋で太夫をしている類は、その体を売り物にするのではなく、誰もしたことのない技を得得して認められようと、努力してい…

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淫花 小説

七宮エリカ  小菅久実 

けなげでせつない耽美小説

両性具有、見世物小屋、報われない恋・・もう耽美小説の要素てんこ盛り!
懐かしい昭和の匂いがします。BLではなく、JUNEって感じです!
見せ物小屋でお客のまえで性交を強いられるのが嫌で逃げ出した類。
両性具有を見せ物にするのではなく、綱渡りとか、短刀投げで身を立てたいと密かに練習を重ねている類。
祭があるところに旅をしては、見せ物小屋を立てて暮らしている類たちだったが、半月ほど興行主となる…

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淫花 小説

七宮エリカ  小菅久実 

昭和初期の独特の世界観

現代設定では絶対に書けない話が前半。
両性具有の話はいくつかあると思うけど、その時代背景とか都会ではないどこか田舎風の設定で余計になんだか淫靡な感じです。
とりあえず健気な受けが幸せになって良かった。
個人的には牛蔵がその後どうなったか気になったんですが。
あとで牛蔵に邪魔されなかったんだろうか?(笑)

後半の「絶唱」絶唱というとどうもあの文学作品の絶唱を思い出してしまうのは古いでし…

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