丸木文華さんのレビュー一覧

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

孤独な二つの魂が結びつく

「ぼっけぇ」「恐(きょう)てぇ」等の岡山地方の方言や、
異形の者として村八分に近い扱いを受ける主人公に
どことなくS.I.女史のホラー小説を思い出す。
区分としてはファンタジーですが
日本の怪談に近い雰囲気もある、ほの暗く叙情的な作品でした。


貧しい百姓家の六男に生まれた与六。
母親が難産の末自害したことから「鬼子」と虐められ、
美しく成長してからは
村の男達や、実の父親の…

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鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

愛で変わる

読みはじめに直ぐに気がつく方言、岡山地方の方言が、作品の面白さを底上げしてる
そんな風に感じました。
ぼっけえ、きょうてえ、とっても怖いって意味だったように思うのですが
7,8年前に大好きな作家さんのホラー小説でそんなタイトルの怖い話を読んだ記憶を
鮮明に思い出し、岡山の方言は独特な感じで心惹かれるものがありますね。
もっとも地元の人にしてみれば当たり前の事でしょうが、作品でお目にかかる…

15

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

純愛

題名といい、表紙イラストを含めた装丁といい、何て魅惑的なんでしょう!
口絵イラストも中のイラストも大胆な構図で目を惹きますが、いつもドロドロしたダークさを期待してしまう丸木作品に、今回は純愛を見ました。
執着愛も根っこを探れば純愛をこじらせたものと考えることは出来ますので、路線としてはきっとはずしてないとは思うのですが、それでも健気さが前面に出た展開が今回は新鮮でした。


貧しい村の百…

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黒い傷痕 小説

丸木文華 

復讐もの!!

ドロドロでした!!
いじめ、愛人、復讐、執着、凌辱と全体的に甘さはなくドロドロしてました!!

まず思ったのが人生で同じ人をかばって?2度も刺されるってスゴイですよね・・・。
そして復讐相手である和義と接点をもつために利用された妹と、良い人だった勇一郎さんが最後可哀相でした。偶然て怖い・・・。

でもここで最後だけハッピーエンドとかで幸せになるだったらこの評価にならなかったと思うので萌…

1

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

ネタバレ見なくてよかったーε-(´∀`*)

私は本を買うとき、こちらのサイトでレビューを
見て、ネタバレ結構読んだ後買うんですが、
この作品のレビューで[ネタバレを見ない方がいい]
と書かれていて…。
いやー、ネタバレ読まなくて本当によかったです!!!
オチが本当に衝撃的でした!!!
確かにレイプ犯にしては山崎影薄いなーとは
思ってて、つい数日前に読んだ小説で、
レイプ犯が実はレイプ犯を探してくれていた
1番近しい人だった…

6

あんたとお前と俺。 小説

丸木文華 

「三人遊び」よりはかなりよくなっている

丸木文華作品はこれでたぶん、2冊目。
「三人遊び」では、背徳感が決定的に不足していて、
それが萌えにつながらなかったという致命傷があったんだけど
おそらく、この作者にはもとっから背徳感でエロスを高めるという観念は
あまりないんだろうと思う。ウン。

だから、こういう作風の人が開き直っちゃうと、
「異常も毎日ヤレば正常」みたいな、妙なすがすがしさがありますな。

で、今回は兄弟×継…

0

黒い傷痕 小説

丸木文華 

ノンケがはまる

表紙がつやつやで綺麗です。自分の顔が映るくらい反射します。w

執着攻め・ドロドロがお得意な丸木先生。大好きなので、作家買いしてます。
今回も丸木先生ご本人がイラストを描かれています。
秀一の闇と和義のはかなさ・弱さを線と色に出したのかなーと感じました。

内容は復讐劇です。
ラブじゃないけどどんどん久保が和義に執着していくのがいいですね。
あと婚約者の兄ということで丁寧語で攻める…

0

三人遊び 小説

丸木文華 

やっぱり丸木作品

表紙がエロくてネットじゃないと恥ずかしくて買えません。

ストーリーもイラストも丸木先生によるもの。
受けはかわいい系無知の男子高校生。
攻めは幼馴染の2人。

ゲーム感覚が怖くなり逃げようとする受けですが最後は(隠れ?)ヤンデレにつかまってます。エッチシーンが多く、女装シーンも2回あり、萌えます。また滋兄は乳首攻めがお好きらしく、弄られすぎて乳首がシャツの上からでもわかるぐらい大きく…

1

隷属志願 小説

丸木文華 

進化系→「mother」って感じ

過去作はどうしても新作と比べてしまいますね・・

丸木作品は好きで読んでますがこれの進化系が「mother」って感じました
関係はダークでも執着の中にちゃんと愛があるような感じが丸木作品では
好きだったのですが、これはどうしても攻めの剣持に感情移入できませんでした・・

受けの直人は既婚で、直人を手に入れる為に剣持が奥さんを寝取るんですが、
奥さんと関係を持ってた期間は半年以上だった…

3

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

静かに動く…

一寸変則的に読んでみました。
表題作を少し読み進めたその後で併録作を読み、
そして再び表題作へ。
…見事ですね。微塵のぶれもがっかりも無い。
道具立てに些かの余分も無く、すっきりと収まっている。
主題が主題でも読めてしまうのは、その力量あれば
こそでしょう。
門地さんの装丁で程好い加減に中和されていたのも
良かったのかも知れません。
そう言う部分も含めて考えると見事さ故にこう言う…

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