丸木文華さんのレビュー一覧

言いなり 小説

丸木文華  minato.Bob 

下剋上は好きなのだけれど

スクールカーストの下位層の男にスキスキ大好きって言い寄られて、うぜえって思ってたら下位層どころか最上位の男でした、っていう下剋上ストーリー。
しかし単なる下剋上ではなく、“下が上になって、上が下になって、下がまた上に上がって、上がまた下になる”話であるところがたぶんミソ。
そして少しネタバレになりますが、隠しテーマがたぶん“いじめ”なのだと思います。

フィクションに対して「いじめダメ絶対…

0

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

母を求めて泣き叫ぶ子ども

なるほど“母を求めて泣き叫ぶ子ども”というのは、一心不乱に泣いて、母親の関心を自分のものにしようと、全身でその愛情を獲得しようと必死になるものだな、と。
母親に愛されなくては死んでしまうから、一人では生きていけないから、泣き声でしか母親を呼べないから、火のついたように泣き叫ぶ、それが“母を求めて泣く子ども”か……と、しみじみ思わされた一作でした。

主人公の受けは、「天使」なんて呼ばれている…

12

いじめっ子 小説

丸木文華  日吉丸晃 

攻めが腹黒くない……!(驚愕)

作風が丸木先生の『mother』と似てたこともあって、「この攻めは爽やか系と見せかけた腹黒・鬼畜な策略家に違いない!」と思い込んでいたので、最後まで読み終わった時に愕然として手が震えました。

本作の攻めは、受けのことが好きなのに報われなくて、あまりの報われなさにちょっとキレちゃったら余計嫌われちゃった不憫な人でした。
でもそんな受けへの態度を後悔するあたり、とてもいい人。
受けを落とすた…

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恋人の秘密探ってみました ~フェロモン探偵またもや受難の日々~ 小説

丸木文華  相葉キョウコ 

四作目にして初登場

フェロモン探偵四作目です。
今回もエロく面白い一冊でした。

今作で、映の『秘密』に関わる人物・蒼井が登場します。
とはいえ顔見せ程度で、深く関わる事はありませんでした。
文華先生もあとがきに書かれてますが蒼井はラスボス感あるので、どう映達に関わるかは今後のお楽しみのようです。

蒼井もだけど初登場だったのがもう一人、映の妹の美月です。
顔は映とそっくりだけど男からしたら色気は無く…

7

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

タイトルの意味に震撼する

ちるちるの記事の「不朽の名作2017」小説15作の中から選びました。
丸木文華先生は執着とかドロドロの怖い系のお話が多い、という先入観があって、今まで全く未読の作者様!
ここで初めて「ぶんげ」というお名前の読み方も知りました。汗)…

さて、ランキングに入った本作「mother」。
あらすじと前評判、読み進めての真治に起きた事件・真治の高校時代の描写を読むと、事件の犯人、背景、真相は一応…

4

ときめきベストセレクション2016 グッズ

にじみ出るエロさが良い。

今更ながらレビューを。ネタバレしてます。





例年恒例、年に一回シャレード文庫さんで開催されるフェアで配布される「ときめきベストセレクション」。
2016年版は、

秀香穂里さん『トリプルルーム』の番外編「トリプルバレンタイン」
丸木文華さん『オタクな俺がリア充社長に食われた件について』の番外編「CDデビュー!?」
吉田珠姫さん『鬼畜』の番外編「愛についての個人的考察」…

3

蜜華の檻 ~堕ちた麗人~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

いつもよりまとも?な執着もの

丸木先生らしい受け溺愛の執着攻めですが、いつもよりサイコパス度は控えめで、割とまともな気がします。
何か大どんでん返しがあるかとハラハラしていましたが、シンプルな展開でした。
まさにタイトル通りの終わり方で、受けが幸せならそれはそれで良かったではと思います。
欲を言えば執着ものの定番の攻めの嫉妬とかがもう少し読みたかったなー。
受けのこと大好きなのは最初から最後まで分かるのですが、ビジネス…

1

あなたに赤い花を 小説

丸木文華 

当て馬視点読んでみたい←

読み進めながら思ったこと…この受けマジで屑だわ…。
(※じゃあ攻めがまともなのかというとそうでもなく。)
中途半端な小物感。
でも何故か男どもに執着心抱かせる魔性っぷり。

挿絵に出てくるまで渡辺(当て馬)のこと脂ぎったオッサンだと思いながら読んでたから「…( Д ) ゚ ゚」ってなった。
まさに後書きにも記載されていたような勘違い発動させてましたwww
チアキに略奪された後、怒り狂…

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パペット 小説

丸木文華  みずかねりょう 

『萌』ですが引き込まれました

終盤以外ずっと主人公の紡の一人称で進む今作、紡視点のため彼が見てるもの・感じるものしか分かりません。
そのため真実が分からないんですが、終盤の桐谷視点で「なるほど…」と唸ってしまいました。
小説の一人称は好きじゃないんですが、今作はこれでないといけないのでは、と思います。

今作はBLとしての『萌え』は期待しない方がいいかな、と。
萌えよりも、紡が何故そんなに勧善懲悪に拘ってたのか?これ…

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罪の蜜 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

BLだけどパトリシア・ハイスミス

電子書籍で読了。挿絵有り。今見たら発売が2011年なのですねー。笠井画伯のイラストが可愛らしい(なんと!)。線も今より若干太めで(繊細さは当然ありますが)若々しさが漂う絵です。

このお話は決してネタバレをしてはいけないタイプのものと思います。
受け攻め共に執着属性となっていますが、これぞ執着!欲しくて欲しくて渇望して、どうしても諦められなくてもがく二人の話です。欲しい物が微妙に違っているの…

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