丸木文華さんのレビュー一覧

野獣なネコ 流されるクマ 小説

丸木文華  鬼嶋兵伍 

軽く楽しめる

割引で安くなってたので購入してみました。
丸木さんの作品はちょっと癖のあるダークな印象のものが多いイメージですが、これは気軽に軽く楽しめる感じです。
受けがもっとビッチな誘い受けかと思ったんですが、普段は積極的だけどエロに対しては意外と奥手でした。
むしろその辺は攻めの方がガツガツしてて思ってた感じと違いましたがこれはこれで有りだなと(笑)

エロは女装だったりソフトSMだったりといろい…

1

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

不憫受けと不憫攻め

不憫な生い立ちをした受けが、生まれ育った村から逃げる最中に怪我をして、攻めに助けられる話。

攻めも不憫な人なのですが、実に朴訥としていて優しくて良い。
その攻めが、ある事件の後、受けを愛するあまりに小屋に閉じ込めるようになり、荒縄で柱に縛り付けていくようになるくだりは読んでいて興奮しました。
また受けの過去にも嫉妬するようになり、人間らしい感情を芽生えさせていくのですが、それが別の不幸も…

7

記憶喪失男拾いました~フェロモン探偵受難の日々~ 小説

丸木文華  相葉キョウコ 

めちゃくちゃおもしろかった!

読む前は、本作が人気作であること、そして「フェロモン探偵シリーズ」の第1巻であるという情報だけを得ていて。
フェロモン探偵という言葉のイメージから勝手に「フェロモンむんむんの男臭い探偵が、様々な美女をコマしたり時には美少年を食っちゃったりしつつ、事件を解決する話」なのだと思っていました。
もちろん主人公のフェロモン探偵は攻め、探偵になる前は捜査二課の刑事、年齢は三十代後半。
聞き込みのために…

5

罪の蜜 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

ミステリBL

芸術性についてコンプレックスとトラウマを抱えている受け。
そんな受けの前に、圧倒的な才能を持つ攻めが現れる、という物語。

羨望と嫉妬心と仄暗い優越感というキーワードが好きなので手に取りましたが、その他にもミステリ要素があっておもしろかったです。
受けのトラウマの背後にある受けの秘密や、字体も違っている思わせ気なモノローグ、そして臭わされる攻めの秘密……そんな謎がいい刺激になって読み進めら…

0

モンスターフレンド 小説

丸木文華  乃一ミクロ 

モンフ

モンスターペアレントならぬモンスターフレンド、というところがポイントのこのお話。
確かに身勝手なモンスターペアレントみたいに、身勝手に愛情注いで勝手に守ってるところがモンスターだなと納得。
そして作風は、途中までは丸木先生には珍しいコメディタッチだったので「おやおやおや?」と思っていましたが、後半は安定のホラーテイスト。
なのにラストでスッキリとした読了感を味わえるという、一度で二、三粒おい…

17

言いなり 小説

丸木文華  minato.Bob 

下剋上は好きなのだけれど

スクールカーストの下位層の男にスキスキ大好きって言い寄られて、うぜえって思ってたら下位層どころか最上位の男でした、っていう下剋上ストーリー。
しかし単なる下剋上ではなく、“下が上になって、上が下になって、下がまた上に上がって、上がまた下になる”話であるところがたぶんミソ。
そして少しネタバレになりますが、隠しテーマがたぶん“いじめ”なのだと思います。

フィクションに対して「いじめダメ絶対…

0

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

母を求めて泣き叫ぶ子ども

なるほど“母を求めて泣き叫ぶ子ども”というのは、一心不乱に泣いて、母親の関心を自分のものにしようと、全身でその愛情を獲得しようと必死になるものだな、と。
母親に愛されなくては死んでしまうから、一人では生きていけないから、泣き声でしか母親を呼べないから、火のついたように泣き叫ぶ、それが“母を求めて泣く子ども”か……と、しみじみ思わされた一作でした。

主人公の受けは、「天使」なんて呼ばれている…

12

いじめっ子 小説

丸木文華  日吉丸晃 

攻めが腹黒くない……!(驚愕)

作風が丸木先生の『mother』と似てたこともあって、「この攻めは爽やか系と見せかけた腹黒・鬼畜な策略家に違いない!」と思い込んでいたので、最後まで読み終わった時に愕然として手が震えました。

本作の攻めは、受けのことが好きなのに報われなくて、あまりの報われなさにちょっとキレちゃったら余計嫌われちゃった不憫な人でした。
でもそんな受けへの態度を後悔するあたり、とてもいい人。
受けを落とすた…

4

恋人の秘密探ってみました ~フェロモン探偵またもや受難の日々~ 小説

丸木文華  相葉キョウコ 

四作目にして初登場

フェロモン探偵四作目です。
今回もエロく面白い一冊でした。

今作で、映の『秘密』に関わる人物・蒼井が登場します。
とはいえ顔見せ程度で、深く関わる事はありませんでした。
文華先生もあとがきに書かれてますが蒼井はラスボス感あるので、どう映達に関わるかは今後のお楽しみのようです。

蒼井もだけど初登場だったのがもう一人、映の妹の美月です。
顔は映とそっくりだけど男からしたら色気は無く…

7

mother 小説

丸木文華  門地かおり 

タイトルの意味に震撼する

ちるちるの記事の「不朽の名作2017」小説15作の中から選びました。
丸木文華先生は執着とかドロドロの怖い系のお話が多い、という先入観があって、今まで全く未読の作者様!
ここで初めて「ぶんげ」というお名前の読み方も知りました。汗)…

さて、ランキングに入った本作「mother」。
あらすじと前評判、読み進めての真治に起きた事件・真治の高校時代の描写を読むと、事件の犯人、背景、真相は一応…

4
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