綺月陣さんのレビュー一覧

殉愛 小説

綺月陣  周防佑未 

「一通の手紙」

短編集
なかでも「一通の手紙」が、凄く評判だったので、読んでみた。
・・評判になるだけあります。

京都の板前から、愛した人の妻へのわび状。
詫び状と言っても、調理人らしい復讐。
しかも、頃合いを見て後から届く手紙が示す内容が、グロイ。
愛しているからこその、情念と怨念。

綺月先生は、寓話的な、痛みを伴うトラウマや、深い後悔を伴う結末を仕込む展開が上手いと思う。
人を傷つける…

2

祈り 小説

綺月陣  梨とりこ 

終盤まで救いなく、苦しい

無垢で無知だった大学1年の頃、来栖薫は成績はいいのに派手に遊ぶ井原哲史に目をつけられ、言葉巧みに井原が作るクスリの実験台にされてしまう。そのクスリというのはタバコだったり、塗布薬だったり、錠剤だったりする常習性の高い強壮剤で、栗栖の体を使って成分量を調整していた。

井原が大学で脱法ドラッグを製造、無許可で販売していたことが公になり、井原が退学処分となったことで栗栖と井原は一度切れた。

3

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  AZ Pt.(AZ Pt ) 

まさに、医療サスペンス

この本は2CP出てきます。まずは「人魚の声が聞こえる」、「体温は証明する」の医大時代からの同級生同士、現外科医の早坂圭介×佐伯彰

本当ならば幸せの絶頂である、結婚式の当日に姿を消した新郎の彰。その2ヶ月後に変わり果てた姿で帰ってくる。その結婚式の1年後に彰とそっくりな全裸の女性が2人の思い出の場所で圭介の前に現れる…というもの。

読んでいて、これはBLなんだろうか?もしやファンタジーの…

2

始末屋J 小説

綺月陣  海老原由里 

シリアスな題名だけど、中身はコメディ

最新版は表紙が違う。亜樹良のりかずさんの赤いバラの違う絵。
https://www.chil-chil.net/goodsDetail/goods_id/129521/

重い内容なのかな?、と思わせる題名だけど、中身はコメディ調だった。
綺月陣先生の作品は、重いものばかりじゃなくて、コメディ作品も多い。

この作品は、 2005年8月発刊の再刊。
Jが受けた仕事の対象者は、金と権力…

0

いつもそこには俺がいる 小説

綺月陣  周防佑未 

萌えまくる

電子書籍で読了。
久しぶりにガッツリ好みのストーリーでした。

高校時代からセフレの真崎と倫章。
モテモテの真崎は女が切れたことがないくらいのいい男。でも、倫章は真崎と関係を持って以来、女にインポになっちゃった奴で。そんな時に真崎は結婚すると言い出した上に、披露宴に来いと。
その上、今後も関係は持つとのたまう。倫章はこれを機に親友に戻りたいと割り切ろうとするけれど、結果、真崎のことをセフ…

1

獣・壊滅 小説

綺月陣  青海信濃 

ファンタジーを超える

こちらまでは図書館にあったので読みましたが…
前作で「うーんこりゃ無いな」と思ってたのを超えてきました(笑)

評価が分かれる作品なのかな。シリーズになっているようなので、一定数のニーズはあるんでしょうが、深刻じゃ無いグロ、というか思わず呆れ笑する感じなのかな。
流石に内臓を引き摺り出されるってのは…
そして九堂もドスを刺されまくって二人血まみれで海に転落という。

なんとも壮絶な展…

0

獣―ケダモノ 小説

綺月陣  青海信濃 

キツイなー

いやぁ、色んなネタが入りまくってますが、それそのものは地雷では無いんだけど、ちょっと物語が全く入ってこず(苦笑)
色んなプレイに対してへぇ、そうなのかー、とは思うものの、萌どころを掴めないままラストに至った感じでした。

そもそもの雅彦との関係も嫌々そういう関係だったと誤解してたけど、好きだったのかな??

九堂は廉に思い入れがあったようだけど、その表現があれなのかぁ。
うーん。。

0

チェッカーフラッグ 小説

綺月陣  やまもと和成 

感動しました

電子書籍版を購入。
挿絵なし、あとがきなし。
「神」評価です。

20年前の作品。
ちょうど、8耐が開催されている本日、不思議な巡り合わせでこの作品をたまたま手に取りました。
読後、思わず、8耐の放送を探してかけてしまいましたよ。

さて、ボリューム少なめということもありますが、物語に引き込まれて、あっという間に読み終わりました。
とても読後感がよく、1本の映画を見たかのような充…

0

龍と竜~啓蟄~ 小説

綺月陣  亜樹良のりかず 

一世一代の命をかけた恋

 龍と竜シリーズの五作目です。
 発売当時は本作で完結だったこともあり、最後にふさわしいお話でした。

 大学一年生の颯太が竜城に龍一郎と別れたいと思ったことはあるかと質問するところから始まり、次郎の愚痴をたくさんこぼしています。ほらやっぱりと言いたくなるような内容です。
 前作の続きは勘弁してくれと思っていたら、龍一郎と別れたいと思ったことがある上に浮気までしたことがあると自白する竜城の…

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龍と竜 ~虹の鱗~ 小説

綺月陣  亜樹良のりかず 

まるで餌(愛)を欲しがる雛鳥のよう

 龍と竜シリーズの四作目です。
 私がこのシリーズを読み始めたのは、綺月陣先生の「背徳のマリア」に登場した黒崎和巳の行方を追いかけてきたからなので、詳細も評価も調べずにシリーズ全作品を大人買いして、今に至ります。
 それを踏まえて本作の感想を書くので、「背徳のマリア」を未読の方は注意してください。

 表紙の色気を漂わせた颯太があまりにも大人びていて、次郎を見るまで竜城と勘違いするほどでし…

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