和泉桂さんのレビュー一覧

騎士と無垢な罪人 小説

和泉桂  yoco 

受けの健気さが光るファンタジー

王を守る「七騎士」の称号を代々受け継ぐ一族に生まれたイサール(攻め)。
しかし、20歳にして未だ騎士に必要な魔力が発現しておらず焦りを覚える。
己の能力が異母弟で妾の子のミカ(受け)に奪われたことを知ったイサールは、ミカの暮らす村を訪ね……

最初はミカに冷淡に接していたイサールですが、ミカのあまりの健気さに心打たれ彼を愛し始めるという王道ですが胸を打つ物語。
切ない展開もありますが、最…

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せつなさは夜の媚薬 小説

和泉桂  円陣闇丸 

清澗寺家シリーズ入門書?

清澗寺家シリーズ、興味はあるけど何か昼ドラ臭スゴそうで手を出し辛い……
そんな新規読者は(私のことですが)こちらの第3巻から読み始めると入りやすいのではないでしょうか!
既刊と比べるとドロドロ成分は薄め(多分)で、ベタベタに甘い王道ラブストーリー。
既刊未読でも解説のおかげで問題なく読める上、既刊キャラたちの相当爛れてそうな性生活についても窺い知ることができ、自ずとそちらにも興味が湧いてく…

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花婿さん、お借りします 小説

和泉桂  花小蒔朔衣 

どこで萌えればいいのやら

最近スランプで、本が売れていない純文学作家の受けは、担当編集から「BL小説を書くように」と通告される。BLなんて書けない、と泣きつくも聞き入れてもらえず、仕方なく友人が社長を務める人材派遣会社から花婿をレンタルし、執筆の参考にすることに。しかしその話が担当編集に伝わり、花婿との生活を10日間密着で撮影し、ネット配信することになってしまい…。

面白そうな設定だと思ったのですが、なんか受け攻め2…

2

駆け引きのレシピ 小説

和泉桂  樹要 

ふんわりしたお話

前半1/5ぐらいで結末まで想像できる感じの、可愛くて平和なお話でした。藍原が美人攻ではあるのですが、まずサラリーマンに見えないのでリーマン萌えに期待は禁物です。若菜は可愛いかったですが、強烈な魅力があるかというと…うーん…。ゲイの藍原が自分のタイプを語るところは新鮮でした。

若菜がカフェ経営を目指すエピソードは、正直あまり活かされていないような気もしますが、イラストで早々にネタばれしていてち…

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宵月の惑い~桃華異聞~ 小説

和泉桂  佐々成美 

桃華郷その三

桃華郷を舞台に展開するシリーズの第三作。第一作に登場した商人・彩夏と、彼が水揚げすることになる新人男妓・瑛簫のお話です。瑛簫は故あって僧侶の身ながら桃華郷に売られた青年で、二人が最初に情を交わすシーンの背徳感が印象的でした。

これまでの二作品と異なり、完全に大人同士の恋愛なのでショタが苦手な私は安心して読めました。全編を通じて艶っぽい作品で、単体で読んでも面白いと思います。義兄への想いを発散…

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宵闇の契り~桃華異聞~ 小説

和泉桂  佐々成美 

桃華郷その二

遊里・桃華郷を舞台に展開するシリーズの第二作。桃華郷の頼りになる用心棒・大我と、幼い頃に妓院に売られ、やがて男妓として生きる莉英の物語です。

約十年間にわたる二人の交流が描かれており、読み応えがありました。また、莉英は第一作で聚星の同僚として登場した美貌の男妓で怜悧かつ傲慢なイメージだったので、その容姿ゆえに厄介者扱いされる不憫な子供時代の莉英が意外すぎて序盤からストーリーに引き込まれました…

1

宵待の戯れ~桃華異聞~ 小説

和泉桂  佐々成美 

桃華郷その一

中世中国っぽい架空世界にある遊郭「桃華郷」を舞台に様々な人達の物語が描かれるシリーズの第一作です。

初めて遊郭モノをしっかり読みましたが…なるほど。面白さが分かりました。男妓という存在を設定することで男性同士という設定が無理なく展開されて、世界観にすんなり入ることができました。また、男妓=抱かれる側という先入観があったのですが、本作の聚星は抱く側で目から鱗でした。

さて、第一作の主人公…

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暁に濡れる月 (下) 小説

和泉桂  円陣闇丸 

双子編、完結

清澗寺シリーズは和泉さん作品では一番好きです。
長いシリーズですが、昭和初期の時代背景と共に本当に読み応えあります。
言葉遣いや 描写の形容詞選びから字面まで含めて雰囲気が構成され、がっかりさせない二段組みノベルは長編好きには堪らないです。
最近、文庫化が始まってますけど、改稿・追加がされたか気になってます。

この本を含む『暁』3冊は、冬貴の孫世代が描かれてるという、BL家族常識でも飛…

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Time Away 小説

和泉桂  麻々原絵里依 

せっかくの父のクローン設定が(泣)

父を亡くしたばかりの航と父のクローンである海里。

話自体はキレイで切ない系で楽しめたのですが、
クローンと言う設定の使い方が微妙でした。

クローンなら血が繋がってるので近親相姦になる訳ですが、
二人ともそこをあまり気に病んでなくて、
不自然だしちょっと勿体ないような気がします。

あと、航にとって海里は海里なのか父の身代わりなのか、
ちょっとは悩んだようだけどそれほどでもな…

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花婿さん、お借りします 小説

和泉桂  花小蒔朔衣 

糖分を補給しました

とにかく甘いものが読みたかったので、結果見事に好みの甘々でした!
著者の作品では清澗寺家のような重いものも好きですが、こういう作風も読みたいときがあるので楽しめました。

パーフェクトなイケメンの根古谷は「花婿」としてレンタルされてきます。顔もいいうえに性格もよく、家事もバッチリ。BL小説を買うための実地体験として自分をレンタルした響を全力でサポートし、恋愛のときめきを教えてくれようとします…

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