六芦かえでさんのレビュー一覧

蜜月ライブラリー 小説

夏乃穂足  六芦かえで 

決して甘くはない

〝蜜月〟という言葉に弱くて、甘美な恋愛を想像してワクワクしてしまうのですが、全くといっていいほど甘い話ではありませんでした。
少なくとも私には重かったし、読後はモヤモヤが残りました。

活字中毒の高校生・清良は、ある日自分の胸に穴が開いていることに気が付きます。
導かれるように向かったのは、今は使われていない図書塔。
そこで図書の精霊・詞葉に出会い、開いた穴を塞ぐための契約を結びーーとい…

12

ロマンスがたりない 小説

吉田ナツ  六芦かえで 

読んでて元気が出る!

中身は小説b-Boy「おバカなこ特集」に掲載された作品で、筋肉フェチのおバカな受けが主人公です。
素朴でやさしいクマさんのような攻めと、明るくてテンション高めな受けによるラブコメで、キャラが生き生きしてて読んでて楽しい。

受けの勤務先であるスポーツジムに、理想を絵に描いたような筋肉ボディの攻めが入会したことからお話がスタートします。

タイプど真ん中の攻めとなんとかお近づきになりたい!…

2

ロマンスがたりない 小説

吉田ナツ  六芦かえで 

言い得て妙なタイトル

これ、本編に対してあらすじが長すぎる(詳しすぎる)と思うんです。あらすじ読まない方が何倍も楽しめます。本編は普通の小説の半分か、それに満たないくらいの長さなので、そして内容的にも小説入門編にはピッタリでおすすめです。イラストも『ここのシーンに挿し絵があったらなぁ』というドンピシャな箇所に5つもある。
あと受→攻→受・・・という交互視点でお話が進んでいくので両者の心情が手に取るようにわかる安心安心…

1

真白に綴る愛しさは 小説

伊勢原ささら  六芦かえで 

切なさで堪えきれず泣く

高槻士郎(32歳)ガラス工房勤務の元商社マン x 草薙凛(17歳)心的外傷で話せない元妻の弟

士郎は相手を労わるどころか、子供時代の経験から、人が苦手。
エリートだったが会社で嵌められ、長野の田舎で一人生活している。
そんな彼の元妻が、ずっと離れて暮らしていたワケあり弟の凛を、
半年間だけでも見て欲しいと連絡をしてくる。
いやいやながら、断りきれず承諾。
声が出なく、人形のように感…

6

真白に綴る愛しさは 小説

伊勢原ささら  六芦かえで 

降りしきる雪のような、静かな愛の物語

DVで声が出なくなった凛が、ガラス工房見習いの士郎と出会って変わっていく恋物語です。
でも、変わっていくのは凛だけではありません。凛との同居生活で士郎は少しずつ人間らしい情を知っていきます。

彼らが少しずつ心を通わせ合う心理描写は繊細で、丁寧で素晴らしいのですが…それ以上に、長野の山奥で暮らす彼らの生活や日々の天気の様子などが本当に美しいです。

しんしんと降りしきる雪、冷たく降り注ぐ…

7

真白に綴る愛しさは コミコミスタジオ限定特典小冊子 希望のぬくもり グッズ

幸せで上書きを

本品は『真白に綴る愛しさは』のコミコミスタジオ特典小冊子です。

本編後、凜視点で姉夫婦に2人の関係を打ち明けるお話です。

去年のあの日と同じ日にまたスカイパークに行きたい

この1年に、凜は姉夫婦にあうために何度か高槻と東京に出て来ますが、
高槻に置いていかれてしまうかもしれないと思ったショックと悲しみを
思い出しそうでスカイパークに行けませんでした。

けれど、見方を変え…

2

真白に綴る愛しさは コミコミスタジオ特典SSカード はじめての看病 グッズ

凜のお返し

本品は『真白に綴る愛しさは』の コミコミ特製イラストカードで、表面
が文庫本カバーのカラーイラスト、裏面に番外SSが掲載されています。

SSは本編後、高槻が風邪をひくお話です。

高槻が風邪を引いた日。38度以上の熱は生まれて初めてという高槻に凜は
はりきって作った卵がゆをレンゲで差し出します。

嬉々とした凜に『あ~ん』を強要される前にと高槻はかゆをがつがつと
かきこみ、凜は…

2

真白に綴る愛しさは 小説

伊勢原ささら  六芦かえで 

少しづつ近寄っていく2人にうるうるです

今回は元商社マンのガラス工房職人と話せない元妻の弟のお話です。

攻様視点で元妻に押し付けられた弟がかけがえのない人になるまでと
受様視点で恋人同士になってからの後日談を収録。

攻様は10才の時に良心の経営していた町工場が不況の煽りで倒産し、
どん底の生活の果てに両親は心中を選び、残された攻様は貧乏な
生活には二度と戻りたくないと決意し、努力を重ねます。

一流の国立大出て総…

6

真白に綴る愛しさは 小説

伊勢原ささら  六芦かえで 

多幸感に包まれる

伊勢原先生の投稿作品を大幅改稿したお話とのこと。波長が合ったのかお話に入り込めて、良かったので萌2にしました。スカイラウンジのシーンは読み返して涙ぐんじゃったです。健気な子はそんなに好きではないはずだったのに。伊勢原先生の雰囲気ぴったりだなあと思う繊細なガラス細工のようなお話、攻め視点本編260P超+結ばれてから10日後の受け視点SS14P。

東京での商社勤めを辞め、長野のガラス工房に弟子入…

6

真白に綴る愛しさは 小説

伊勢原ささら  六芦かえで 

似たもの同士

思った事を上手く言葉に出来ない攻めと、幼少期からの虐待で言葉が話せなくなった受けが出会いゆっくりと愛を育てて行くお話でした。

都会でのエリートサラリーマンとして美しい妻も居た攻めは、他者と同調せず利己的な人間関係しか築かなかった為に上司の罠に落ちて失脚してしまいます。貧しい子ども時代から無理をして頑張っていましたが、付き物が落ちたように全てがどうでも良くなりました。
会社を辞め妻から離婚さ…

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