木原音瀬さんのレビュー一覧

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

愛情の表現って難しい

こちらのお話、めっちゃ好きです。木原音瀬さんの痛々しいまでのパンチの効いた話が読むのをやめられなくしてしまう。すっごく単純な「好き」っていう気持ちを自分で気づいたり、伝えたり、分かったりするのにどうしてこんなにも傷ついて傷ついてお互いをここまで落としてしまうのか…人間の良くも悪くもの内面がよく描かれた作品で旧作も手元にありましたが新装版が出版されるにあたり改めて購入しました。その後の2人が気になっ…

3

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

想像を超えてくる

萌えやBL的要素は少ないお話です。BL好きな方が読むと神や萌えではない展開だと思うので評価を中立にしました。個人的に執着ものが好きなのでこちらのお話はドストライクで大好きです。ネタバレはしませんが最終的には事件ですし、その事件の内容も怖すぎますし、精神的に追い詰められていく攻めと受けが可哀想・・・この悲劇的展開しか想像できないストーリーを木原音瀬さんが描くとこうなるのか!とまた木原ワールドが好きに…

2

B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

「どうしてそんなことをしたのか解らない」ってのが恋の本質なのかも

電子書籍で読了。挿絵有り(旧版の方のイラストも見たいなぁ)。

「木原作品にしては痛くない」という噂を聞いて気軽に手に取ったのですが、痛いよ。私がもう若くないからなのでしょうか?『ライン』と『B.L.T』の二作はかなりきつかった。同人誌と書き下ろし分が幸せ・あまあまなのはバランスを取ってなんじゃないかと。

『以前から気になっていた中学生に痴漢をしちゃう20代後半サラリーマン』と『それを逆…

2

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

何度でも読み返したくなる

大人の男たちの切ない恋のお話。

温厚で多くを求めない谷地、冷徹で向上心の塊の榛野。二人は、リストラされた者とリストラした元上司。
真逆な二人が静かにゆっくり近づいていくのがよかった。
表紙イラストも、片思いする榛野と戸惑う谷地の関係をよく表しているなあ、と思いました。
とても好きで、読み返すたび、じっくり眺めてしまいます。

表題作の「深呼吸」では、谷地と榛野がやっと友人のようにな…

15
非BL作品

ラブセメタリー 非BL 小説

木原音瀬 

どんな結末だったら、ハッピーエンドなのか?

電子書籍版を購入。
前知識なしに、非BLということさえ知らずに読み始めました。
さすが、木原作品。
話の運び方というか、見せ方が自然で巧みです。

作中のセリフ
『子供に手を出す奴は、まとめて牢屋に閉じ込めちまえ』
と私も思っていました。
それは、今も変わらない。
でも、
『愛する人の変化を受け入れられない自分と、継続しない愛情。』
という苦悩まで考えが及びませんでした。

8

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

何度も

何度も読んでしまう私の中の一冊。
執着具合とか、なぜか私のドツボ。短いスパンで4度目の再読。

読むものがなくなると、ついつい読んでしまう不思議な作品。

そしてほっと〇っとの前を通ると、想像して楽しんでしまう変態な私。
攻め様の懐の深さなのかな、私を捉えて離さない理由。大人なんだよな~
自分にリストラを言い渡した相手なのに...その受け入れ方が...(私なら受け入れられない)
な…

14

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

まさに愛憎!

ちょっと前に読んだのですが、未だにすごい作品だったなという印象があります。

精×かけたドックフードを食わせるBLがある、というのをネットで見かけて何それどういう状況!??やばいでしょ…?と思い買ってみたという経緯があり、事前にレビューなどでかなり人を選ぶこと、結構きついことを知っていて心の準備を完璧にしながら見たのですが……それでも結構苦しいBLでした。

高飛車で、気高くて、偉そうで人…

5

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

霧雨のようなモノローグ

受けの啓太を中心に、読み書きにハンデを抱える杉浦充と、充の従兄弟であるゲイの榎本。主な登場人物はこの三名。厳密に言えば他にも登場人物はいるにはいるのだけれど。
啓太と充を中心に描かれる今作は、とても閉鎖的な空気を漂わせています。それは、この三名がマイノリティーである事が根底にある事。そのため、客観的というよりは啓太の妄想か現実か、判別不能なモノローグによって、読者は翻弄されていきます。
啓太の…

2

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

すすむなキケン!

先にinNEWYORKのレビューを書いてしまったんですが、好きなのでこちらも書かせて頂きます( ˘ω˘ )

嵐の前の静けさ?飴と鞭?煮え湯を飲まされる?兎に角、木原作品で甘いまま終わることはないんです(そんなことないけど)
続編が出るとわかっていたので、このまま甘い幸せハピエンなんて有り得ないよな。って思ってました。そしてそれが楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。

でも、inTOK…

10

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

長文注意 恋愛は惚れたら負け?

木原音瀬作品を初めて読む、またはBL初心者という方にははっきり言ってオススメしない。とても大衆的ではないし、物理的にも大変不快な描写が差し込まれているというのが、前提です。

今作は大きく分けて3部構成で描かれていると感じました。物語は、受け→攻め→受けの順に視点が変わっていきます。
まず受けである大河内の視点で始まるわけですが、攻めである青池に殺されかかるほど憎まれる男とは一体どんな人間か…

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