木原音瀬さんのレビュー一覧

セカンド・セレナーデ full complete version(新装版) 小説

木原音瀬  北畠あけ乃 

恋の歌が聴きたくなる

前半の「水のナイフ」と「ONE NIGHT」は、高校生・明智(攻)と教師・砂原(受)の恋の話。文化祭の映画製作中、明智は自分が片思いする女子が砂原に告白するのを牽制するため、砂原に嘘の告白をします。恋人のふりをするうちに、やがて明智も、初めは取り合わなかった砂原も、本気の恋に落ちてしまいます。
後半の「セカンド・セレナーデ」と「その後のセカンド・セレナーデ」は、高校時代に砂原に恋していた掛川と、…

7

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

え?健気?

攻めの属性に『健気』とあって「物は言いようだな!」と思いました

これ、健気ですかねwww?

木原さんは面白い作家さんで痛いのもコメディも読んでて楽しいです
ほんと、ハズレがない

今回のこの作品も夢中で読みました
受けが安定の卑劣な男で『いつものきたわー』と思いながらwww

まぁ、こう言う上司っているよね
自分の出来ることが人脈作りと根回しや接待って分かっててそこ頑張っ…

8

COLD FEVER 小説

木原音瀬  祭河ななを 

幸せなんて縁遠い

この作品を読んだことは10年間に続けて、「たすけて」の内容は明らかではありませんが、肉体的にも精神的にも痛いシーンは多い、あとがきに記されている「ドメスティックバイオレンス小説」のような完結編です。 何度も "あの人は狂ったように暴れまわる犬みたい"と思ったが、結局、藤島は彼に捨てられない。自分の存在価値を欲しい男を置いて、もうどこへも行かない。幸せなんて縁遠いが、多分、お互い…

1

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

愛はつながっていく

喜多川と再会した堂野は、情を断ち切りがたく、喜多川を家庭に招き入れます。娘・穂花が喜多川に懐き、穏やかな交流が続くかと思われた矢先、穂花が殺害され、堂野の妻の不倫が発覚。堂野の家庭は崩壊してしまいます。

喜多川の堂野への愛は、堂野に妻子がいても、娘の殺害で誤認逮捕されても変わりません。ただ傍に居たいと願い、寂しさをこらえ、堂野の娘を大切に思い、自分の命さえ惜しまず堂野を守ろうとします。その一…

9

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

人の真の姿を見るよう

本作品は、私が木原音瀬さんという作家にはまるきっかけになったものですが、一度しか読めていませんでした。私の中では、揺るがない一番の傑作であるにもかかわらず、人の弱さ悲しみがあまりに濃密で、読み返すには覚悟が必要で。でも、ドラマCDが発売される前に、思い切って読み返してみることにしました。

堂野崇文は痴漢の冤罪で服役しますが、家族に愛されて育った真面目で普通の感覚を持った男です。刑務所での過酷…

2

NOW HERE 小説

木原音瀬  鈴木ツタ 

不器用でみっともない恋が、いい

住宅リフォーム会社に勤める30歳のゲイ・福山は、ある晩、酔った勢いで、20歳も年上の経理部長・仁賀奈と関係を持ってしまいます。仁賀奈はゲイでない上に童貞。主導権がある心地よさと、ウブな仁賀奈が見せる反応が新鮮で、福山は仁賀奈にどんどんはまっていきます。携帯電話を買い与え、部屋も自分好みのお洒落な家具に変えさせ、強引に仁賀奈のアパートに同棲を決め込みます。
ところが、社長夫妻が離婚の危機に陥ると、…

5

無罪世界 小説

木原音瀬  よしながふみ 

無邪気に愛せたらいい

高校生で母親に捨てられ一人で生きてきた山村は、今は浄水器を高額に売りつける訪問販売をしていました。セールストークの巧みさで売り上げは上々ですが、趣味のギャンブルが過ぎて借金の返済に追われる日々。突然、従兄弟の宏国の面倒を見るという条件付きの遺産話が舞い込み、喜びます。宏国は幼い頃に家族で住んでいたブラジルで、原始インディオに誘拐され育てられましたが、父親の遺言で日本に定住することになったのです。山…

3

リベット コミック

木原音瀬  天野瑰 

未来への旅立ち

小説「リベット」のその後、初芝と乾が恋人になるまでを描いた物語。小説を原案とした天野瑰さんによるコミカライズです。小説カバー下のショートストーリーも併せて描かれています。

異動で乾と別々の高校に勤務する初芝。乾の想いに応えられないことを済まなく思いながらも、乾の傍に居ることが心地よく、週末を共に過ごしていました。ある日、乾が面倒を見る教育実習生・椎名が乾に迫るのを目撃した初芝は、激しく動揺し…

3

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

愛があるから

学生時代に親友・阿岸に乱暴されHIVに感染した初芝は、恋人にも打ち明けられないまま、一人で病と向き合い暮らしてきました。しかし、発症していないものの、次第に体の不調に悩まされるようになります。そんな時、患者のサポート経験のある後輩教師の乾が初芝の体を気遣い、支えるようになります。教師としては未熟でも明るい乾に励まされる初芝。乾が自分に特別な好意を寄せていると気付いた初芝は距離をおこうとしますが、乾…

5

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

月のように鮮やかに

食品会社で営業の仕事に嫌気がさしていた河瀬は、上司・柴岡に企画部に異動したいと相談します。柴岡は見返りに体の関係を強要し、河瀬は一度だけと応じますが、企画部に異動したのは別な人間。怒った河瀬は夜道で柴岡を殴り、柴岡は車にはねられ大けがを負います。数か月後、河瀬は企画部に異動。柴岡が約束を守っていたことを知り、自分の未熟さと羞恥心に打ちのめされます。
6年後、河瀬は新商品のテストのため訪れた北海道…

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