木原音瀬さんのレビュー一覧

パラスティック・ソウル(2) 小説

木原音瀬  カズアキ 

2巻でこの痛さ

2巻でこの痛さ。最後までいったらどうなるんだろうと、超不安な木原先生の御本・・・日本のぬるま湯世界とは540度ぐらいかけ離れている厳しい世界が気になるので最後まで読むけど、先生、これ以上落とさないでほしいと願う2巻でした(´;ω;`)ああ、続きが気になる。
小説ウィングスやカグヤに掲載されたお話2編+単行本での書き下ろし+文庫化した今回の書き下ろし18P(これが泣かせる)ほどです。最後がとても素…

4

パラスティック・ソウル(2) 購入特典・書き下ろしペーパー グッズ

可憐にも素敵な出会いがあるといいな

ホープタウンから中央都市に移り住んだミアとスタンリーの結婚式に招待された、娼館“猫の館”の女主人・杏子と、可憐。式の当日、身支度を終え、店の奥の控室で迎えのエアバスを待っています。

「クソ女の結婚式なんて行きたくなーい」と愚痴る可憐に、杏子が「嫌だ、嫌だと言いながら、最上級におめかししているじゃないか」とツッコミます。
可憐の淡い紫色のドレスは、なんと彼女の給料一か月分。でも、張り切ってお…

1

COLD FEVER コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

人生はたらればの連続。それでも前を向く大切さ。

透の記憶が戻り、透の過去も判り、ここまで蓋をしていられたものも出来なくなり、今まで貯めてきた水が栓を抜いて一気に流れ出てしまったような、オアシスが砂漠になってしまったような。本当にとんでもない絶望感を感じました。

幸せだったあの6年間を透が忘れてしまった。
でも記憶を取り戻した過去の透も、本来守ってあげたかったはずの透であり…。

好きだけではどうにもならない。
暴力とはやはり恐怖で…

3

パラスティック・ソウル(2) 小説

木原音瀬  カズアキ 

“願いが叶う薬”を使っても使わなくても、幸せになるのは自分次第なのかも

表紙の謎めいた黒髪の少年と、帯の「願い事はただひとつ、きみと話ができたらいいのに」に、どんな物語か全く予想がつかず、ドキドキしながらページをめくりました。(読後、この帯のコピーの素晴らしさに唸りました。)

前作では、謎の科学者ブロイルスが作った“願いが叶う薬”が、彼の死後、八尋、バート、ニコラス、ミアの四人に、二粒ずつ配られました。
本作では、ハイビルア研究所に住むニコラスと愛犬ジョンの互…

7

パラスティック・ソウル(2) 小説

木原音瀬  カズアキ 

とにかく読んでほしい

2012年に刊行された作品の新装版。旧版は『パラスティック・ソウル -はじまりの章-』と『パラスティック・ソウル -おわりの章-』の2巻完結ですが、新装版は4か月連続で刊行される4巻完結の作品になっています。

この作品は2巻目。SF要素も満載で、ちょっと特殊な設定なので、前作未読だと理解できないと思います。1巻未読の方はそちらから読まれることをお勧めします。

という事でレビューを。

11
非BL作品

ラブセメタリー 非BL 小説

木原音瀬 

愛について

成就することのない愛のお話の連作集。
1編1編は独立したお話ですが、そのお話のリンクの仕方が凄く巧みで、読み進めているうちに、人の内面が多角的に浮き彫りにされてきて圧倒されます。
非BLなので、ゲイのキャラクターは登場しますが、BL的な男性同士の恋愛関係が成立することはありません。
っていうより、このお話って恋愛小説ですらないよね。
性愛についてのお話ではあるけれど、恋愛にはたどり着けない…

4

あいの、うた 小説

木原音瀬  宮本佳野 

どん底や挫折があっても…怖くないコノハラ

先に宮本佳野先生のコミックス「The end of youth〜あいの、うた〜」を読んでおります。
その視点で読むと、はじめに収録されている「あいの、うた」に少し驚く。
あの、繊細で打たれ弱かった田頭(たがしら)が、小規模ながらも月刊の音楽雑誌の編集長として部下を率いている…!随分骨太になったなぁ、と。
さて、元々のメインストーリー?の「あいの、うた」は、その音楽雑誌の編集者、ゲイの小菅と売…

4

COLD FEVER コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

誰も責められないことが苦しい

 ついに高久が失っていた間の記憶を取り戻し、2人の蜜月が壊れてしまうところから始まる最終巻。しかし今度は、過去を思い出した代わりに、記憶喪失だった頃の6年間がごっそり頭から抜け落ちてしまいます。藤島を好きになったこと、お菓子作りに興味を持ちパティシエの修行をしようと思っていたこと、バイトをしたケーキ屋や楠田、商店街の人達との付き合い、事故の真相をすべて忘れた高久。そして、しまってあった写真を見て、…

1

COLD LIGHT コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

子供2人を襲った人生が辛過ぎる

 まだ高久が自ら記憶を取り戻すことはないものの、藤島視点で過去が大きく明かされます。藤島がこれほどまでに抑圧された人生を送ってきていたとは。何不自由ない暮らしを与えられた反面、自分の意志は何から何まで蔑ろにされてきたんですね。そんな中で自分よりもさらに幼い年齢で辛い目に遭った高久を守ろうと努めたこと、その過程で彼に欲情してしまうほどだったこと、そして一番守るべきだった時にに守ってあげられなかったこ…

1

COLD SLEEP コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

今後どのように記憶を取り戻すのか気になる序章

 この巻ではまだ高久の記憶が戻ることはほとんどなく、記憶をなくす前の彼がどんな人物だったのかをあくまで他人から聞かされることしかないので、謎に満ちた部分が多くまだ物語の序盤ということでこの評価です。最初は記憶がないとはいえ、成人男性を囲って何不自由ない生活を保障してくれる藤島が出来た人だなぁと思っていましたが、途中まだ記憶のまったく戻っていない高久に強引にカメラを仕事にするよう勧めるところではちょ…

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