木原音瀬さんのレビュー一覧

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

「ド」が付くほどのシリアス作品です

1998年に刊行されたノベルズの新装版。旧版は未読なのでそちらとの比較はできません。

1998年の作品ということは、すでに20年以上が経っているわけですが、木原先生の根っこはこういうストーリーなんだなとしみじみ思います。まさに木原ワールド。甘くもなく、どんよりとしていて、どこに愛があるんだろう、というドロドロなストーリーです。

木原作品の中でいえば、痛さはさほどない作品です。
どちら…

26

箱の中(文庫版) 小説

木原音瀬 

ファンタジーと対極のような作品でした

最近になってBL小説を読み漁りはじめましたがこんなにも衝撃を受けた作品はありません。

 読み始めてすぐに辛くなり本を閉じるものの誰にも邪魔されずに静かなところでじっくり読みたいという衝動に駆られ一気読みしてしまいました。

 冤罪で懲役になり刑務所内でなすすべもなく極限の生活の中で触れた喜田川の計算のないやさしさに心を救われる堂野。だけど度を超えた喜田川の想いに戸惑うばかり。
 
 …

5

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

なんかもう別ジャンル

あらすじは皆さん書いて下さっているので省略。

こちらのアオイトリは、アンソロジー・電子で発表されていて、そのどちらも読んでいました。
(電子の方は気づかず重複して買ってしまった・・・)

その時から好きな作品でしたが、今回はそれに続編が追加されています。
短編のみの作品は終わり方も薄暗く、木原先生らしいなと思いましたが、こちらはラストらぶらぶな感じになっていてよかったです。××プレイ…

9

灰の月 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

痛い!辛い!哀しい!希望の光!

木原先生、惣一さんをこんなに
痛めつけないで…
万全の精神状態で読んでも
痛すぎます。
刺さります。
辛すぎます。
哀しすぎます。
胸がギュッとします。

嘉藤、惣一さんを幸せにしてあげて。
こんな酷く辛い目にあっても
惣一さん薬〇にされても嘉藤のことは忘れない程の執着
その執着があったからあの男に
〇〇をザックリと切られてしまったのだよ…
ここまでするのね木原先生(&…

2

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

痛くない木原音瀬先生作品

COLDシリーズスピンオフ。透の友人、楠田の話。
攻めが明らかに凡人ではなくやばすぎて、え?!となりながら読みました。
個人的には本編よりもスピンオフが好きだなとこの1冊目の時点では思っていました。
作中で登場する透がきちんとした大人の男になっていてドキドキします。本編の時よりもそれから数年経って生活している透は魅力的です。

干された天才俳優である攻めは常識を逸脱しているので苦手な方は…

0

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

痛すぎる

記憶喪失ネタが大好きなので購入。木原音瀬先生の作品なので覚悟はしていたのですが想像以上に痛かったです。
シリーズは現在ファイナル以外全て読了済。
本編は全3巻構成。

1冊目は主人公で攻めの透が記憶喪失の為、読者も訳がわからないし謎ばかり。この人はだれ?嘘をついてる?何が目的?考えながら読み進めます。少しずつ、少しずつ、隠されていた事やしてもらった事がわかりますが、どうしてそこまでしてくれ…

0

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

さすがの木原先生でした

電子版「アオイトリ」を読んでいたので、文庫化されるにあたり迷わず購入しました。
木原先生の筆力で今まで読んだ事が無いようなオメガバ、仄暗い終わり方をしていたのでとても気になっていました。

2回目で更に続編が入っていたので、読んでいてイメージがかなり変化しました。「アオイトリ2」は犬飼視点だったので、河内を求める気持ちの強さと愛されたい気持ちが痛々しくて、読んでいるうちに河内を応援してました…

9

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

木原ワールドの中ではスイーツ

えっ、めっちゃ甘い……
ラブラブじゃ〜ん!甘い!と、この作品で思ってしまったわたしは木原ワールドに毒されてしまっているのでしょうか!?w
えっ、でも木原先生の作品の中ではすごく甘い!!…はずです、多分…
だって!攻めの犬飼くんが「一途」「スパダリ」「優しい」「他人の気持ちを思いやることができる」んですよ!木原ワールドの攻め様には珍しいマトモなタイプ…多分。
(基準がおかしいかもしれないので…

13

COLD THE FINAL 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

ご褒美盛りだくさんの幸せな一冊でした。

読み応えがありました。こういう番外の短編を一冊にまとめた本にはぶつ切れ感を感じてしまいがちなんですが、それぞれのお話にボリュームがあって、またお話とお話の間にあまり時間経過がないことから、違和感なくするすると読むことができました。

『美しいこと』シリーズでいうところの小冊子『愛すること』のように、もう『COLD THE FINAL』にひどく傷つく登場人物は出てきません。超問題児の攻め組、透と…

4

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

不幸になった人が誰もいないので、ほのぼのと言えるのでは。

個人的にきゅんきゅんするポイントはあまりなかったので評価は萌2にしてあるが、小説としては相変わらず抜群に読みやすいし面白い。木原作品ということで身構えていたけれど、当社比で『鈍色』は全然痛くない作品だった。木原先生にしては、ほのぼのとも言えるような笑。

お話が3作入っていました。『鈍色の華』と『鈍色の果実』は同じ登場人物が続投している。3つ目の『漆黒の華』は攻めだけが鈍色から引き続き登場し、…

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