木原音瀬さんのレビュー一覧

期限切れの初恋(CITRON) コミック

木原音瀬  糸井のぞ 

縋っただけ、断ち切りたかっただけ

つらい…。
恋のつらい部分だけを搾り取ったような、そんな作品でした。

大学の同期で、いつも人の輪の中心にいた村上。
憧れて、焦がれて、この気持ちは恋だと気付いても、伝える術もなくて…。

宇野は地味でおとなしくて、自分の意見を言うことすらも清水の舞台から飛び降りるような決意がないと出来ないような人です。
そんな彼が恋い焦がれたのは、太陽のように明るくて、ひとを惹きつける村上。
キ…

0

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

舞台

つい先日「鈍色の華」を読んだ木原先生の作品。今回も案の定、登場人物を徹底的に痛めつけます。落として落としてちょっとあげる、いつもの先生だった。

オメガバースが舞台ですが、作家さんの個性が加わっています。それがどうも自分には、河内を痛めつけるために用意された舞台のようで、面白いけど好きになれなかった。
たまにあるΩとαに知能の差はないが〜という注釈がついてるタイプの世界観ではなくて明確にハイ…

2

リバーズエンド 小説

木原音瀬  小椋ムク 

BLどうこうより十亀の魅力

コミックスの「キャッスルマンゴー」と一緒に読むべきでしたが本作だけ読みました。
表題作「リバーズエンド」が十亀の生い立ちと高校時代、「god bless you」が今の十亀の仕事のお話。
時系列的には、真ん中に「キャッスルマンゴー」が入って万と十亀の出会いと恋が描かれている、という感じ。
この小説はあまりBL臭がないですね。「コノハラ節」も控えめ?

「リバーズエンド」
一言で言うと「…

6

B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

サンドイッチ食べたくなる

攻めが14歳年上の元痴漢男(笑)って凄いですよね。
助けた男性とかではないですから。
BLらしいご都合惹かれはなく、弱みをちらつかせ金だったり居場所だったり都合よく攻めを使い始める受けがいます。

どう考えても問題しかなさそうな組み合わせなのですが、目が離せないんですよね。
相手の容姿とかスペックとかそこまで重視されず、惚れてしまった心には自分自身ですら打ち負かせないどうしようもない感が…

0

秘密(文庫) 小説

木原音瀬  たえ 

今はdyslexiaの治療法はあります

2007年に刊行されたBLレーベルを一般ノベルスに改稿、文庫化して、LGBTと発達障害を扱う作品として再販されたもの。
これも「美しいこと」と同様に、初版と違う削られた部分がある、初版を探して読み比べしたくなったので、ホントでセール中の電子版を読んだ後、旧版をAmazonで注文しました。(感動した作品だけ紙版を買う)

この作品も、今世社会の歪を書きだして、マイノリティへの思いやりの目を向け…

3

秘密(文庫) 小説

木原音瀬  たえ 

萌とかではなく神としか

hontoさんで割引になったのでお気に入りで温め続けてようやく買いました。もっと早く出会えばよかった定価で買うべきお話です。

冷凍庫に死体、web小説で見かけた展開になるのかと思いましたが家族のお話でした。
攻めの充くんはやわやわゆるゆるで大丈夫かなこの子という印象でしたが、読み進めていくうちにあんな家庭環境でも折れずまっすぐに生きてくれていることが尊くなりました。どんどん感情移入してひた…

1

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

ノスタルジック

もっと早く読めば良かったと思った作品。
最初はなんとも思わなかったのに、段々と相手が気になっていく描写が秀逸。
最初は木原先生の作品に良くある、胸くそ悪い話(悪意はないです。むしろ好きです)かと思いきや、こんなにキュンとくる話とは思わなかった…!油断してた。
痛さ控えめな話なので、初心者にもおすすめできる作品。
ノスタルジックな雰囲気が最近の作品ではあまり見られない温かさを感じさせる。

3

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

無気力かわいい

この作品で新しい扉を開いてしまった…。

最初のしっかりした印象からのギャップが激しくて、後半は痛々しいのに萌えてしまった。
面倒な男ではあるが、とても魅力的な人物だと思う。
放って置けない危うさがあって、河瀬が気にするのも無理もない。
何回も繰り広げられる○○騒ぎにヒヤッとした。
かなり長い話なのに、続きが気になって一気に読んだ。

柴岡ではなく「男」と表記しているのがとても印象…

2

センチメンタル・フレンド 小説

木原音瀬  鳥人ヒロミ 

らしさは変わらず

発売が1998年!ポケベルに懐かしさを感じました。

特に順番考えず木原先生の作品は読んでいるのですが、どの時代でも根本部分は変わっていないんだな…としみじみしました。
だからこそどの作品読んでもストライクゾーンに入ってくるんですよね。

攻めは医者。
受けはヒモ。胸を張れる大人では到底ないのですが、更生していくみたいな真っ当な話の展開にはならないところが癖強くて好きです。

そん…

0

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

万年発情期

まともな人が誰ひとりいない本でした。木原音瀬先生にしては多くのBL小説に近しい雰囲気かな?と思っていたら相変わらずの木原節…常識は通用しない。

◾︎鈍色の華
終わり方でもってかれました。こうくるか…と思いきや次の鈍色の果実でまた、そう返したか…ともなりましたが。

◾︎鈍色の果実
そう返したか…となった後は驚く展開はありませんでした。兎河はハマっちゃうんだろうなと思ったら案の定である…

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