木原音瀬さんのレビュー一覧

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  鳩屋タマ 

希望が叶った新装版

旧版既読者としての感想なのであんまり参考にはならないかと思います、すみません。「歯が痛い」の続編を長いこと切望していたので、まず夢が叶った喜びに打ち震えました…。久しぶりのビボイノベルス版。ざらついた紙質、まさかの二段組レイアウトに、これこれ!この感じ!と興奮したのも束の間。

もちろん、書き下ろし「十年愛」目当てで楽しみ半分・不安半分読み始めたのですが、読了後三日ほど経って、未だ「萌」以上で…

5

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  鳩屋タマ 

その先にあるものが欲しすぎて一気読み

木原レーベルのなかでは甘々よりなのかもしれないんですけれど、
レーベル未体験の読者から見たら微糖なのではないかしら…と思ったりしました。好きになるだけ辛い相手を好きになってしまうという恋愛のもどかしさを最終的に救済してくれる度合いがBL糖度の測定値だとしたら、間違いなく本作は高めですけどね。また、いったん読み始めた読者にページをめくる手を休ませないキレッキレな筆力はさすがです。何度かの涙腺やばい…

8

群衆(合同誌) 小説

和泉桂  木原音瀬  水壬楓子 

凄く中身が詰まっている良作ばかり

『和泉桂・木原音瀬・水壬楓子』の三人による 、短編3話、
和泉桂・木原音瀬の二人に「水壬楓子」が入った三人の合同誌。
テーマ、「もぶ姦」
以下、読了済み者にしかわからない、私が面白いと思った箇所。

木原音瀬「迷路」
精子の質を調べる検査でランク分けされる近未来。
少年達は、検査を待っている。
突然閉じ込められた密室で、女性役を押し付けられた小柴君、
でも、少年達のリーダー格、谷…

2

半月 -EROTIC ZONE-(合同誌) 小説

木原音瀬  水壬楓子  和泉桂 

「両性具有」と「愛」が題材の3編

2013/08/11発刊の3本の読み切り短編。
 和泉桂「パラケルススの純愛」
 木原音瀬「真夏の国境線 ~奇襲~」
 水壬楓子「花」

三編とも、受の両性具有が美人。
オメガバースより、実社会に存在するのでリアル感が大。

 木原音瀬「真夏の国境線 ~奇襲~」
敵国の拷問を受け、植物の種を体内に埋め込まれて、寄生植物の疑似性器ができた兵士ジャック。
ジャックの為に、精子提供…

2

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  鳩屋タマ 

木原先生らしい作品だけど想像以上にマイルド

こちらの作品は旧版も未読でした。
木原音瀬先生がTwitterで「書き下ろしがはいったことで ラブラブハッピーエンドになりました!」と呟いていましたが、心配症なので旧版と新装版のレビューを読んで心が落ち着いてる時に読みました。


表題作の「黄色いダイアモンド」は、確かに行き場のない邦彦の気持ちが切なくてしんどかったです。
でも邦彦視点は「黄色いダイアモンド」までなので、思いのほかキツく…

4

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  鳩屋タマ 

木原先生、ラブラブの波がきてるってよ

既刊作に新たな書き下ろしを加えた新装版。
この書き下ろしが全て。

旧版は、ここに辿り着くまでの物語だと思う。
読者の気持ちすら昇華する、甘くて癒される書き下ろしに驚きました。(いい意味)
木原作品では稀な甘さではないでしょうか?
鳩屋タマ先生のイラストもほんわかしていて、作品をよりマイルドにみせてくれます。

とはいえ、理不尽な虐め描写があったり、触れてほしくない気持ちを抉ってき…

15

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  鳩屋タマ 

2000年刊行作品の新装版。

作家買い。
2000年に刊行された同名小説の新装版。旧版は未読なのでそちらとの比較はできません。

2000年、ということは21年前に刊行された作品ですが、今、木原さんが書かれたと言われても違和感のない作品でした。木原作品の根っこは変わってないんだなあとしみじみ思いました。

新装版の挿絵を鳩屋さんが描いてくださっていて、だからでしょうかね、すごくほのぼのな空気感漂う表紙になっていますが…

17

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

熱と深淵

私が読んだのは2002年発売のアイス文庫版ですが、そちらに書き込めず誘導されました。
何と2020年に電子で出てたんですね。
電子版では電話のシーンがスマホに変わっているというウワサ。
私が読んだ版では、社員寮で共有の電話がひとつ、電話があると呼び出されて気を使いながら短時間話す、という昔懐かしい設定でした。

「恋愛時間」
「恋人時間」
「兄の恋人」
「海岸線」
という4つの短…

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期限切れの初恋(BBN) 小説

木原音瀬  糸井のぞ 

BLを超えたリアルさに感情が荒れ狂わされた


普段は攻めが受けを溺愛するものか、執着攻めばかり読む私ですが、今回は趣旨を変えて購入。
音瀬先生の作品は「FRAGILE」を既読。
痛い・グロい・重い、があまり得意ではないので心構えをして拝読。

読み始めて中盤くらいで終わりを感じ、すごくいい物語だなぁと思いきや後半が本番でした。
ああ、これが音瀬先生か…と再確認させられた後半は攻め視点。

受けはもちろんのこと、読んでいるこち…

1

パラスティック・ソウル love escape 小説

木原音瀬  カズアキ 

壁を隔てた交流は今の私達でもあるよね

「僕の脳は、何も考えないことを求められている。それでも、君のことを考えている時、僕はたまらなく幸せな気持ちになるんだ。なぜだかわかるかい?
君がね、僕のことを気にかけてくれているからだよ。ありがとう、ベイビー」

「パラスティック・ソウル」シリーズ未読の感想です。特殊設定のお話ですが今作だけでも問題なく入り込めました。
木原さんの作品は読者も身を削りながら読むようなところがありますが、今回…

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