木原音瀬さんのレビュー一覧

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

試し読みの段階で何度も挫折していたものの、ようやく上巻を読みました。
「オパールグリーンの明るい壁に、黒い絨毯は趣味が悪い。足元が暗すぎて、穴の中に落ちていきそうな気分になる。」
初めの一文だけでも痺れます。
これから読もうとこのレビューを読んでいる方がもしいたら、是非ネタバレを読まずに読んで欲しいです。(神率と読者許容範囲は全くの別物で、地雷多い人は細心の注意を)

個人的にヤクザもの…

1

愛すること グッズ

ブレない寛末

この小冊子の存在を知った時にはもう一生読めないものと思っていたので、こうして電子書籍化してくださり関わった方全てにお礼を言いたくなります。

「美しいこと」ではビター気味なラストだった二人、「愛しいこと」では漸く漸く恋心になり、そしてこの「愛すること」はさぞ甘々なのだろうと思って読みました。それが変わらず松岡は寛末を信用できず、乙女の様にクヨクヨ(言い方が悪くなってごめんなさい。可愛いんです)…

0

捜し物屋まやま 2 小説

木原音瀬  穂積 

次巻への引きが強い。早く続きが欲しい。

兄弟コンビ再び!とワクワクしながら手に取った第二巻、一巻に比べ毒も心をザワつかせる点もあっさりめで読みやすい。ここらへんは“子供”の捉え方で感想は変わってくるかも。深く感情移入すれば沁みるところがたくさんあると思う。
義兄弟萌えは終盤までおあずけ。ラストに白雄に関する爆弾が落とされたのが見どころ?

今作は一冊通して、とある子供から依頼された母親探しに勤しむお話。子供と関わるオジサンたちがい…

2

捜し物屋まやま 2 小説

木原音瀬  穂積 

BL要素は皆無ですが。

前作から、大好きな作品です。同じ作家さんのBL作品は痛くて苦手なんですが、BLじゃない前作は展開やキャラ全てが気に入って、続編が出るのを首を長くして待っていました。
なので、読むのがもったいなく少しずつ…なんて思っていたのに、面白くてやっぱりあっという間に読んでしまいました。

今回はアパートに出る幽霊繋がりで、美少年の母親を探すことになります。白雄の能力やホラーが面白いのはもちろん、新キャ…

3

捜し物屋まやま 2 小説

木原音瀬  穂積 

新キャラは男の娘

非BLなのですが”匂い”が半端なくて大好きなシリーズです。
通常運転だったら、必ずやそういう展開に至るであろう義理の兄弟(白雄と和樹)の”周り”で事件が起こって、その事件を彼らと愉快な仲間たちが、間山兄弟の霊感ピッピを頼みにゆるっと解決します。なんというか、BL風味の探偵趣味作品ですね。キャラクター設定も面白いし、優しい味付け(白雄以外)なので、誰でも読みやすいと思います。

今回の新キャラ…

2

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

私にはハピエンなのかわからない結末でした。

2部構成になってます。
最初はΩの河内視点から
2部は1部から数ヶ月後?経っておりαの犬養視点。

オメガバースは作家さんなりの解釈でいろんな設定がありますよね。
今回はΩだけど35歳まで童貞だったらβになれる設定でした。

今まではΩだから世間から酷い仕打ちを受けている、というしんどい設定が多かったのですが。
今までと違った角度からのしんどさでした。

なんで河内さんはこんな…

1

愛すること グッズ

これを読んでこその完結

長いこと色々な方が電子になるのを待ち望んでいた作品だと思います。
木原音瀬先生のツイートで情報が流れて来た時は狂喜乱舞しました。

そして漸く読み終わりました。結末を知っていたので安心感はありましたが、松岡の寛末を信じる事が出来ない辛さがこれでもかと刺さって来ました。

寛末が好きすぎてで彼以外は考えられないからこそ、臆病になってしまうのがとても良く理解出来ました。
寛末は彼なりに良か…

2

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

圧巻の人間ドラマ

「美しいこと」を読み終わった時点では寛末に、そんなに悪印象を持って無かったんです。

でも寛末視点の「愛しいこと」を読むと、彼の愚鈍さとか無神経さに翻弄される松岡の気持ちを考えてしまってもう悲しくて切なくて、なんて酷い男だろうと思ってしまいました。

寛末がどんなことを考えていたのかが分かるからこそ、初めて読んだ時も今回再読した時も寛末に腹が立ってたんです。すっかり忘れてました。

こ…

1

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

やはり名作よね!

「愛すること」をKindleで購入したので、先にこちらを再読しました。

「美しいこと 上 」のKindleの電子版ではBLCDの「SS時計1」が収録されているそうですが、家にある紙のBL版の方を久しぶりに読みました。

木原音瀬先生の確かな文章力とストーリー展開に、数年前に読んだ時とはまた違った気持ちを抱きました。
当時は松岡がとにかく可哀想で、寛末憎しだけしか無かったんですよね。

3

捜し物屋まやま 小説

木原音瀬  穂積 

もうすぐ2巻発売ということで

読んでみた。一般文庫にしては軽い文体で、クセがなくするする読める。
内容は、男が集まりわちゃわちゃ賑やかす系ラノベ。今作はメインとなる四人の紹介巻のような仕上がり。四者それぞれの視点で四話分(+おまけの猫視点)が収録されていて、シリーズ開始!という雰囲気だった。

起こる事件はどれも小さくて、細部に散りばめられた雁字搦め要素は身近にあるものばかり。ちゃんと悪には鉄槌が下されるのに、うっすらモ…

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