木原音瀬さんのレビュー一覧

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

文通と家電、いいですねぇ

さすが木原音瀬さん、という一冊でした。

文通欄から始まる恋。
携帯電話がないので、連絡手段は家電のみ。
ノスタルジーに溢れたお話ですが、みなさまが書かれてる通り、古くささはまったく無いです。
むしろ、逆に新鮮さを感じながら読みました。

同じ学校のゲイの教師とノンケの生徒の恋です。
生徒の側がイタズラ半分で文通欄に手紙を出したことで、出会います。
最初から、お互いにたくさん嘘をついてます。
嘘だ…

5

吸血鬼と愉快な仲間たち 4 小説

木原音瀬  下村富美 

ここで?!

ドラマロケは一応無事に終了したものの、色々あって傷だらけのアル。
このままでは日本に帰れないと、暁と二人しばらくリチャードの暮らすロサンゼルスに滞在することになる。
アル憧れのロサンゼルスに向かう間にまたもやトラブル発生!
なんと二人(一人と一匹)の乗る飛行機がハイジャックされてしまったのだ。
満身創痍のアルは暁を助けるために犯人達に立ち向かうが……

読む前にネットできわどいところで…

1

吸血鬼と愉快な仲間たち 3 小説

木原音瀬  下村富美 

可愛い吸血鬼シリーズ

というわけで?吸血鬼と愉快な仲間たち三巻はアメリカ編です。
アルの昔なじみの吸血鬼のキエフさん登場。
飄々とした良いキャラです。しかもツンツンの暁に対してなんだか興味を持っているようです(恋愛以外のところで)

そういえばついに裏表紙のあらすじにまで「可愛い吸血鬼シリーズ」なんて書かれてます。
間違ってない。むしろすごく正しいんだけど、なんだろうこのぬぐえない違和感は……

アルの家…

1

吸血鬼と愉快な仲間たち 2 小説

木原音瀬  下村富美 

アルかわいいよアル!!

作中のいたる所でアルかわいさは半端ないですが、カラー扉絵の蝙蝠アルのイラストが神です。
そして暁のツンデレっぷりも神。
プチ家出をしたアルを迎えにきたり、アルが役者になるのを反対するのもつきつめていけばアルの身を案じてなんですよね(ほろり)

まわりの人たちからすごく色々嫌な(笑)誤解をされている二人ですが、この誤解が本当になる日は来るのか。
アルが暁に執着したりと、ちょっとはBLっぽく…

1

こどもの瞳 小説

木原音瀬  街子マドカ 

体は大人、頭脳は子供

まさに名探偵コナ○の逆バージョンだったわけですが(笑)
実兄弟もので兄×弟。
久しぶりに再会した兄は事故で6歳の子供にかえっていました。
ちなみに岬と仁の両親は幼い頃に亡くなっていて、2人は離ればなれになってます。
大人になって一度会ったことはありますが、兄の態度は冷たく、岬は兄が嫌いになります。
なのに事故で6歳になった兄を預かることになった岬。

見た目も体も30の男だけど知能も…

9

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

ティッシュの準備はよろしいですか

読んでて、とても苦しかったです。
『FRAGILE』を読んだとき以上に、木原音瀬さんは鬼畜だなと思いました。まさか穂花ちゃんを殺すとは思わなかった。
単純に考えて、妻と娘は、ドラマチックなかたちで主役二人をくっつけるためのアイテムなのだ。不愉快極まりない嫁にすることで、読者の目をそっちにそらし、主役二人が結ばれることで当然感じるべき罪悪感を完全に消した。
以上のことは読み終えてしばらくたってから思…

30

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

傑作というより他に、言葉が無い

コノハラーむつこです。
正直いうと、木原音瀬さんの作品はレビューしづらいんです。
思い入れが強すぎて、「私の思いを文字で伝えきれない…!」という不安があって。ぽんぽん何も考えずにレビューしてたころが懐かしい。

刑務所ものです。
閉ざされた小さな空間のなかで、一つの愛、いや、愛とも呼べないような執着が生まれ、そして、その愛(執着)は、(いったん)死にます。
そういうお話です。

冤罪で刑務所に入れ…

8

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

しなやかであるがゆえに

さすがルチル文庫(親会社のずさんな編集と比べるとしっかり仕事をしているという意味)と手放しにほめても誰も文句が言えません

眠る兎というタイトルに妙なデジャブを覚えつつも、一読して甘酸っぱい記憶がうっすらとですが、よみがえってくるようなものを感じました。

木原さんいわくデビュー作に近い作品。でも最新作と言っても通じてしまうしっかりとした描き方。だからといってデビュー作にありがちな肩肘張っ…

9

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

新郎とブライダルコーディネーター

ノンケ×ノンケ。
新郎とブライダルコーディネーターというCP

自分がはじめて担当したカップル。
大失敗はあったもののとてもいい披露宴になった・・・
そんな思い出の新郎と1年後に歯科医で偶然にも再会する。
人の良さそうな新郎の嘘がほころび
そこからふたりは急速に親しくなっていく

と、いうお話なんだけども。


出会いがブライダルコーディネーターと客ですから
一枚仮面をか…

3

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

つくづく私好みなんです、木原音瀬さんの作品は。

デキのいい受けとパッとしない攻め、木原音瀬さんののちの大傑作『美しいこと』の原点となるようなキャラ二人が登場する作品です。
いやー、良かった。
さすが面白かった。
後半はヘタレた二人がひたすらグルグルしてるんですが、特別マイナス思考ではなく、かといって特別プラス思考でもなく、共感しやすい当たり前の悩みがダイレクトに切なくて、キュンキュンしました。なかなか進まない関係に、ヤキモキさせられました。
ノ…

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