木原音瀬さんのレビュー一覧

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

この胸の甘い痛みはなんなのだろう

真夜中であるにもかかわらず、寝ることも忘れて、じっくりと、一字一字漏らさず読ませていただきました。さすが木原さん、今回の作品も読んでいる最中、胸にかすかに切ない、けれど甘い痛みを伴うものを感じさせてくれるような作品でした。木原さんの作品を読むたびに湧き起こるんですよね。これが萌えという感情なのでしょうか(笑)
相手への複雑な感情(木原さんの作品の場合、憎悪など負の感情がほとんですよね)から転じて…

3

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

まさかの大河内、萌え。

良くも悪くも、人間らしいメインキャラ二人。

まじめで、努力家、優秀な社員の青池×と
企画力に乏しいことをきっかけに、たいていの企画書を
上へ通す人脈を築いた、大河内係長。のお話。

この大河内、他責的で臆病、パワハラと
とんでもない人ではありますが。口だけで企画書を
通すのは無理だから、基本的には、努力家だと思う。

評判どおり、外道的な内容が含まれていて
読書中は、不快感…

8

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

人生

前巻「箱の中」を読み終わったあと、すぐにでも読みたかったのに買ってなかった…!! と悔やんでいましたが、逆に良い間ができてうっかり得した気分です。

読了直後にこれを書いているんですが、正直涙が止まらなくて困っています。
喜多川と堂野が再開した後……喜多川のあまりにも純粋で真っ直ぐな愛にゾッとしながらも目を潤ませていました。

そして、「なつやすみ」
「箱の中」「檻の外」堂野が冤罪を受け刑務所に入…

7

あのひと 小説

木原音瀬  桑原祐子 

淡々として、けれど秘めた愛情の強さ

「片思い」で友人だった門脇のスピンオフ話。
片想いの登場人物がちょこちょこ顔を出しているのでそちらを先に読んでおいた方が楽しめるとは思います。

大学生・門脇〔受〕は、数学講師・松下〔攻〕が自分に想いをよせている事を知ります。
友人達が男同士のカップルなので、門脇自身にゲイに対しての免疫はあるし偏見もないのですが、その感情が自分に向けられているというものはあまり歓迎出来るものではなく、最初…

1

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

タイトルの意味

作品を読み終わって、このタイトルの意味を考えるのもこの作品の味わい方の一つだと思う。

藤井はどうしようもない男です、弱くて小心者で卑怯で人間のクズ。
そんな男に子供の頃に犯されるという行いをされていても、それでも藤井の事がやはり好きな三宮。
あ、自分はショタスキーですがこれは所謂BLショタとは全く位置にあります。
藤井はBLショタでなくて、現実的な小児相手の性的犯罪者のそれに近い描写で…

11

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

再版不可能な本

絶版になっていた旧版が新装版で読めるようになるのは嬉しい物ですが、古い作品には、時折、再版不可能そうな作品もあったりします。
この作品も、多分再版は無理じゃないかな。

木原さんの旧作品を何冊か続けて読んでいて、これまでは、拍子抜けする程ストレートでスタンダードな作品に当たっていたけど、この作品は、とうとう来たーッ!って感じ。
表題作、いきなり小4をレイプです。
このご時世、さすがに小学…

1

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

しみじみと

地味だけど落ち着いた、いいお話でした。

なんの飛び道具も事件もないけど、じっくりと静かな片思いが、いつしか大きな根を張って実る。
ゆっくり時間をかけて実って、このまま静かに添い遂げるんだろうな。
そんな余韻が気持ちいいお話でした。

木原さんには、いつの間にか「痛い」とか「辛い」とか、そんな先入観がついてしまっていたけれど、こういう、普通の大人同士の地味なお話もいいですね。
ちゃん…

6

HOME 小説

木原音瀬  藤田貴美 

アリでしょう、うん。

私も、数年前、手術で顔の形変わったんですよ。
義眼にはならなかったんですが、半開きの状態です。
つい最近まで、私もマジで直己と同じでグラサンかけてました。
諸事情あって、今グラサンはやめて、表紙の直己みたいに、前髪で片側の目、隠してる状態です。
手術でではないけど、元から手足が悪くて、足は、今前よりもさらに悪くなって来ているので、正直、最近外歩くのがイヤですね。

まぁ、色々と相違点は…

2

LOOP 小説

木原音瀬  高宮東 

普通には面白かったけど

うーん、つまらなくは無かったしそれなりに面白くはあったんですが自分的には普通だったかなあ。

前世モノで、男前で女性にも人気がある大学生・州脇〔攻〕の中にはもう一つの人格「宮澤」が居て、彼は州脇の前世なのか、幽霊的なものが取り付いたのかは分からないんだけどともかく彼が州脇の中に居る。
その宮澤がかつて恋人だったという女性が生まれ変わっている人間を見つけるのですが、それは現世では男性だったので…

1

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

不器用な2人

20年近く勤めていた会社をリストラされた谷地は弁当屋でバイトを始めたが、リストラの傷も癒えた頃に年下の上司であった榛野が現れる。

榛野の方が攻だと思っていたのですが、購入後に谷地の方が攻だと気づき、がっくり。失敗したなぁと思ったのですが読んでよかったです。

谷地も榛野も2人とも不器用だけど誠実でとても好感がもてました。つんつんしているけど榛野はとてもかわいい。谷地のことがすごく好きなの…

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