木原音瀬さんのレビュー一覧

MUNDANE HURT 小説

木原音瀬  井戸ぎほう 

清々しいまでのクズ

久しぶりの木原さんの新刊でしたが、色んな意味でキツイ話でした。
精神状態がいっぱいいっぱいな時に読んだので、あまりの容赦なさに途中で投げ出していたのですが、少し回復して何とか読み切ったという感じです。

率直に言えば好みの話ではありませんでした。
基本的にクズ野郎が攻でも受でも楽しめるのですが、このクズ受はクズ中のクズで、もう一体どうやってこのクズさを表現して良いのか、的確な言葉がみつから…

10

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

木原先生原作のコミック

「ergo」という、丸々木原先生の雑誌(!)に掲載された作品のようです。腐歴が長くはないのでそれ以上がよく分からず、木原先生の小説もあるのかと少し調べてみましたが、大竹先生のコミックのみ、らしいですね。
今作の主人公はブライダルコーディネーターの朝霞武史。初めて結婚式を担当したお客さまの笹川と一年ぶりに再会して恋をしますが、木原先生らしくすんなりとはいかない恋です。以下ネタバレしますので改行しま…

2

熱砂と月のマジュヌーン 小説

木原音瀬  笠井あゆみ 

ページをめくる手が止まらなかった

木原さんの作品は初めて読んだのですが、とても読みやすい文体ですぐに物語に引き込まれました。
続きが気になってしまって、寝る間も惜しんであっという間に読み切りました。

私は、主人公のことが終盤になるまで好きになれませんでした。ここまで好きになれない主人公も珍しいです。
ただ、Ⅲ章の主人公があまりにもかわいそうで、好きになったというか同情の念が湧いてきました。
小説を読んでここまで心揺さぶ…

4

リバーズエンド 小説

木原音瀬  小椋ムク 

重い!

甘い二人が見れてよかった。

リバーズエンドの十亀の不運っぷりが重くて重くて、辛いしどうもこうもってとこから、god bless youの仕事があって不満はあるけど、万もいてグチれる、心配してくれるヤツらがいてとにかくよかった。安心した。

借金する父親以外に身寄りがない子供は底辺にいるしかないのか、それを救済できる社会はないのか、世の中の、社会問題に切り込みたくなるくらい重い話だった。

1

MUNDANE HURT 小説

木原音瀬  井戸ぎほう 

クズクズ可哀想! と思い読んだらやはりクズ

木原音瀬先生、相変わらずだな。読後の感想はそんなところでした。
安定のゲスい受け×不憫攻め。どこまで進んでも平行線、というか反発もあり。
でも一ミリでも方向が変われば、いつかは2人の思いが交わる…。でも木原作品はそこまで書いてくれないんです。
ビーボーイから出版されているのはどれもこれも、いえ、ビーボーイに限らずどれもこれも心が痛くなる作品ばかりの木原音瀬先生ですが、コレクターとしては読まね…

11

パラスティック・ソウル -おわりの章- 小説

木原音瀬  カズアキ 

逃避行、のち…。残酷な運命を突き抜ける

「パラスティック・ソウル」の完結編。

「Girl and Dog」
娼館で下働きをしている少女ミア。理不尽に両親を殺され、貧民窟で自分で自分を守って生きている。一緒に生活しているのはフェードアウトしたハイビルア、スタンリー。
スタンリーは実は第1話の八尋の兄。八尋が迎えに来る。意地っ張りのミアが「スタンリーが好きなの、連れて行かないで」と懇願する……

「god child」
第2…

3

パラスティック・ソウル -はじまりの章- 小説

木原音瀬  カズアキ 

コノハラ流、残酷なファンタジー

姐さんのおすすめをいただいて読みました。
木原流ケモミミ、と言ってしまうには余りにも壮大。

「プロローグ」
ある老人ブロイルスの死、使用人?のライヴァン。ライヴァンは「ビルア種」という犬の耳と尻尾のある人種である。
ブロイルスの葬式に4人の人間が参列する。その4人が、この叙事詩の登場人物、ビルア種の八尋、芭亜斗、ミア、ニコラス、である。
ライヴァンはこの4人に「何でも望みが叶う薬」と…

6

MUNDANE HURT 小説

木原音瀬  井戸ぎほう 

クズにもどこかに救いはあるのか、とは思ったけれど…

レビューを見て好みじゃない展開と結末だとはわかっていても、木原作品ということとイラストに惹かれて読んでしまいました。
カバーイラストは、どこのレーベルかと思うような今までにない絵で特にビーボーイノベルズらしくなくてちょっと驚きました。
二人の性格や行いからこの二人はこんな顔こんな雰囲気というイメージ通りでした。

ストーリーは想像通りのものだったのですが、やっぱり私は最後に幸せになれるのが…

8

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

全力疾走で読み終わりました

木原音瀬さん、全部読み切ったのは「美しいこと」でした。
はらはらどきどきの展開でしたが、読後もやもや感が残って。

ですが、こちらの作品も気になっていて思い切って読みました。
読後はなんともいえない暖かな気持ちになりました。
途中まで、読みとおせるか不安でした。
モモちゃんは前科者で、ロンちゃんとの最初のからみまでに
親は死んでるし、友人と思っていた人から、もう二度と顔合わせくないっ…

7

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

ずっと一緒に

私にとっては木原作品で唯一、学校が舞台で主人公の一人が高校生という珍しい作品です。ものすごく奇を衒った設定ではないし、なんと!鬼畜も人でなしもダメ男も出てきません。ひたすら切なさが心に残る優しいお話…と書くと物足りない印象を受けそうですが、何度読んでもドキドキして面白いと感じます。木原作品は色々読んだつもりでも、一周回ってこういうニュートラルなお話でも面白いというのは新鮮な驚きでした。

表題…

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