麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

COLD FEVER コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

悲しくもドラマティック

原作小説の濃密な物語がどのようにコミカライズされたのか。大変興味が湧いて、読んでみました。
記憶を取り戻し、藤島とのかかわりの中で揺れる透の心理描写を中心に、オリジナルのエピソードも加えられ、悲しくもドラマティックな作品になっていると感じました。

特に重要だと思ったオリジナルのエピソードが三つあります。

一つ目は、冒頭、パティシエ修行でフランスに留学する直前の透と藤島が優しく愛し合う…

10

COLD THE FINAL 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

「THE FINAL」のタイトルに偽りなし

『COLD』シリーズの完結編。

今まで刊行されていた同人誌や特典をまとめた1冊なので既読の作品もあったりしましたが、木原先生もインタビューで答えていらっしゃいましたが時系列通りに並べての収録になっているので非常に読みやすく、また手に入れていなかった部分もまとめて読めてとても嬉しかった。その分、本の厚さもすごい。非常に読み応えのある1冊でした。

内容としては『COLD SLEEP』、『C…

16

COLD THE FINAL 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

木原マジック、炸裂

ここの所、木原さんのお話は「怖い怖い」と戦くか「残酷……でもこれがリアル」と打ちのめされるかのどちらかでした。今日、このお話を読み終えて「あたしが読みたかったのはこれだーっ!」と狂喜乱舞しております。やはり私は救済が欲しい。私も含めてダメな奴でも、今の状況も含めて困った状況でも変えることが出来ると思いたい。

COLDシリーズの総集編。透と藤島は各巻の間の番外編、秋沢と楠田は本編終了後に楠田が…

19

COLD THE FINAL 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

余韻から離れられない

COLDシリーズが大好きで、発売日を指折り数えて待っていました。
フェア小冊子やペーパーなど、今では手に入らないものもたくさん盛り込まれていて、本当に嬉しいです。
「COLD HEART in NEW YORK」の秋沢・楠田のその後をメインに、透と藤島の短編、久萬が秋沢のマネージャーになったいきさつなど、COLDシリーズの登場人物たちの日常のエピソードも描かれ、彼らの世界にたっぷり浸ることがで…

23

COLD FEVER コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

魂の救済

木原作品の『COLD』シリーズのコミカライズ版の3作目。順番としては『COLD SLEEP』→『COLD LIGHT』の続編です。コミカライズ版なので、内容としては小説と同じですが、一応ざっくりと書きたいと思います。

ネタバレ含んでいますので、苦手な方はご注意を。





『COLD』シリーズの中で、最も痛く、そして切ない巻です。

1作目の『COLD SLEEP』は、事故…

11

COLD HEART in NEWYORK 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

許すことも愛

前作「COLD HEART in TOKYO」の続きが、前半に収録された「COLD HEART」で描かれています。
TOKYO編の最後では、蛍デートに楠田を誘う秋沢がいじらしくて、このまま穏やかに成長してくれないかな、などと期待していたのですが…。無残に裏切られてしまいました。

秋沢の異常な性観念に傷ついた楠田は別れを切り出しますが、秋沢の狂気じみた執着が楠田の心も体もズタズタにしてしまい…

9

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

アンバランスなカップルの行く末は…

COLDシリーズ(SLEEP、LIGHT、FEVER)の透の友人・楠田のスピンオフです。
SLEEP~FEVERを読んでいなくても楽しめそうですが、透は出番が多く、藤島、同窓会カップルの黒川も出てくるので、三作品を読んでからの方がより楽しめると思います。

楠田は兄とともに立ち上げたアクセサリーブランドの専属モデルに、かつて天才子役と言われながら今は落ちぶれた俳優・秋沢海斗を採用します。カメ…

8

ラジオ 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

全力で恋したくなる

静かにだけど、心のというか自分全体の底から押し上げてくるような恋愛を一生に一度はしてみたいもんだと思いました。筒井と尚人くんの今後も読みたいです!!

3

ラジオ 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

6年越しのハッピーエンド

やっと読ませていただけました。
『ドラマ』の新版が出た2011年から待ち続けて6年。
ん?6年?
ああそうかあ、拓人と裕次が別れて再会するまでの時間と同じだけ読者も待たされたんですね。
二人がどれほど待ち望み焦がれていたかを疑似体験させてくださったんですね…というのは考えすぎでしょうか?

というわけで前作から6年後の再会からお話は始まります。
二人が好きなのに別れを選択したことに気…

4

二人の弟 小説

水原とほる  麻生ミツ晃 

多いくらいの愛情がちょうどよい

2人の義兄弟からのがんじがらめの愛を一身に受ける受けが大変そうですが、愛があれば大丈夫でしょう 受けは幸せが薄かった分、2人からの愛くらいでちょうどいいんじゃないでしょうか!これからはドンドンと幸せになってもらいたいものです。やっぱり、こういった展開のものは攻めがいかに腹黒くてしっかりしているかに受けの幸せがかかっていると思います。攻め様は受けにだけ優しくてちょうどいいくらいですよ。一途じゃないと…

0
PAGE TOP