麻々原絵里依さんのレビュー一覧

ドリアン・グレイの激しすぎる憂鬱 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

突破力

色悪作家シリーズのスピンオフ。読む人を選ぶと思うのですが、私自身がとっても好きなので、神にしました。なんと宇宙人小説家、宙人vs大吾の天敵、白洲絵一!楽しかった。絵一は「色悪作家と校正者の純潔」に出てくるし、宙人は「色悪作家と校正者の貞節」に出てきて、二人とも強烈な個性を輝かせていますので、是非色悪作家シリーズの方からお読みくださいませ!各種分からないところを、「わかんないけど、まいっか!」とさっ…

5

透明なひみつの向こう 小説

きたざわ尋子  麻々原絵里依 

恋愛ものではない……

 相馬睦紀は、アルバイトをしても失敗ばかりで、なかなか続かない。
 そんな時、誘われたのが占いの受付のバイト。
 実はインチキだけれどよく当たると評判の占いで、従業員同士の関係もとてもよく、客からも気に入られてスタートは上々。

 ところがそこに現れたのは雇い主の兄・麻野裕一郎……
 睦紀は以前のアルバイト先で、裕一郎を見かけ、優しくしてもらい、そっと憧れていたのだった。

 という…

0

嵐のあとは桜色 小説

きたざわ尋子  麻々原絵里依 

少しトゲの取れた普通の恋人同士の日常話

 麻野裕一郎と付き合い始めて、幸せな日々を送る相馬睦紀。
 そんな中、睦紀の弟の春海が大学進学の準備のために、睦紀の家に居候することになった。
 嘘のうまくない睦紀は、なんとか殆ど自宅に帰ってないことを誤魔化そうとするが……

 という話でした。
 睦紀には実は、少々ブラコン君の弟がいたことがわかるシリーズ2作目。
 1作目は少々、睦紀のバイト先である占いの館により気味の内容でしたが、…

1

色悪作家と校正者の不貞 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

壁になって二人を見守っていても、会話についていけない

性格が水と油ほどに違う小説家と校正者という組み合わせ。
文学オタクによる文学知識や蘊蓄を絡めたケンカップルみたいななやりとりが最大の見どころだと思います。

お互い一歩も引かないやりとりをしつつも
「お前は説明しなくて済むのが唯一のいいところだな 話しやすい」と攻め。
「説明の必要がないところが、あなたの唯一の長所です」と受け。

お互いおじいちゃん子で、本の虫として育ち、文学に精通…

1

だってそんなの知らない コミコミ特典SS小冊子 そして今夜の楽しみは グッズ

更に萌えました

本編後に浅見と晴弥がキャンピングカーでスケッチ旅行に行くお話です。

夏休みに色々あったので恋人同士になってからの初めての旅行らしく、まだ絵が完成してないので週末だけ浅見の部屋への帰宅生活が続いているようでした。

相変わらずのスパダリぶりで、晴弥の行動を熟知していて完璧なスケジューリングでした。

途中に浅見の父親から電話がかかって来て、スケッチ旅行に一緒に行きたかったと拗ねてました…

4

だってそんなの知らない 小説

椎崎夕  麻々原絵里依 

攻めが素敵だった

この作品の中には良い大人たちと悪い大人たちが登場します。

悪い大人は受けの晴弥の父親でありその内縁の妻で、良い大人とは攻めの浅見と浅見の父親で晴弥の才能の後援者です。

冒頭から心が痛くて晴弥の心情を考えて涙が出ました。大好きな義兄に恋人が出来て、その恋人は無神経な女性で、でも義兄は彼女を庇うのです。
唯一の味方だと思っていた義兄に捨てられたと思った晴弥は同居してたマンションを出て、ア…

7

ヒトの世界の歩きかた 小説

イーライ・イーストン  麻々原絵里依 

ハンドラーの絆と恋人の絆

2019年刊。
『月への吠えかた教えます』の続編で、今回の主役は元陸軍訓練犬だったジャーマンシェパードのローマンだ。
話の進行と共にローマンの犬成分が滲み出てくるにつれ、入り込めていった。
人間歴の浅い新米クイックのローマンだからこそ出てくる行動にプッ!?と吹き出す部分もある。
コーヒーの代わりに肉汁、アソコが勃ったと大騒ぎ、ヒトの知識を一つ覚える度の反応…など、ね。
相談相手のランスも…

4

月への吠えかた教えます 小説

イーライ・イーストン  麻々原絵里依 

犬なのに人間臭い不器用さ

2018年刊。
モノクローム・ロマンス文庫ならまずハズレはないだろうという位の考えでまだ何冊か積んでいるが、この一冊は『犬の楽園』というあらすじの誘い文句に惹かれて買ったものだった。

マッドクリークという田舎町では、何世代かの血筋を引き継いだ犬達、もしくはかつて飼い主の深い愛情を注がれた結果、種火(スパーク)を経た犬達が"クイック"として人間の姿で生活していたのだった。…

4

だってそんなの知らない 小説

椎崎夕  麻々原絵里依 

好きなんだよな

先生買い。安心安定のぐるぐるロングコースですが、なんか好きなんです、椎崎先生のぐるぐる。個人的には癖になる味わいなので萌2なんですが、万人受けするかと言われると?なので、萌です。ひかりTVブックさんで、「挿絵あり、結構分量ある電子限定おまけ付き」でした。

義理の兄である正治と半年前から同居している晴弥(せいや)。正治が大好きで、家事をなんでも頑張っていましたが、兄の彼女は性格が合わず、彼女と…

7

だってそんなの知らない 小説

椎崎夕  麻々原絵里依 

過保護攻め

麻々原先生のイラストには無条件に吸い寄せられてしまうため、久しぶりに椎崎作品を手に取りました。


血の繋がらない義兄の正治と同居する大学生の晴弥は、子供の頃から絵を描くのが好きで、夢中になると我を忘れるほど。自分が描く絵を褒めてくれて、中高で寮生活に入るまで面倒を見てくれていた正治に思いを寄せていた。

義兄には浅見という幼馴染みの親友がいて、正治と兄弟になってからというもの、からかわ…

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