北畠あけ乃さんのレビュー一覧

セカンド・セレナーデ full complete version(新装版) 小説

木原音瀬  北畠あけ乃 

再版ありがとう!

ずっと探していたので再版されてうれしいかぎり。
実は昔ビブロス版の白い背表紙の本を持っていたのですが、なかなか完全版の方がみつからなくて。

氷のナイフ――明智の嫌なヤツっぷりが光っていた。
こんなヤツ現実にいそうだと思いつつもあんまり憎めないのはなぜ。
明智にほれてしまった先生にはご愁傷様の言葉を贈りたい。

表題作――ある意味で嫌なヤツ×嫌なヤツ。
掛川に感情移入しつつ読んだけ…

3

天涯の果て 小説

いとう由貴  北畠あけ乃 

スケールが大きいんだか小さいんだか

設定のスケールはやたら大きいんですよ、日本から明へとやってきて、皇帝のお気に入り絵師になる千歳[受]
ある絵を描く為にモデルを探していた所、浚祥[攻]と出会い絵のモデルを頼み込む。
快く浚祥は了承してくれて、それ以来まるで兄弟の様にむつまじく彼等は付き合い、そしてそれは恋愛へと変わって行きます。
しかし浚祥は実は、敵側のいわば密偵の様な存在で千歳に魅かれつつも実際は裏切っていたのですな。

2

37℃ 小説

杉原理生  北畠あけ乃 

熱に浮かされる

37℃というタイトルの通り、ずっと微熱のような雰囲気を漂わせた物語だと感じました。

10年前、ほんの短い間だけ野田(受)の許に居候していた若杉(攻)。自分の感情を直視しない野田と、自分に素直で淋しがり屋な若杉。2人は身体を結ぶが、結局分かり合えずに別れてしまう。10年後、妻と別居中となっていた野田の許に、若杉から電話がかかってくる。「俺をしばらく泊めてくれないか」再び一緒に暮らし始めた2人は…

2

彼と、彼 小説

椎崎夕  北畠あけ乃 

若干ネタバレがあります。

決してつまらないわけではないのですが、ちょっと攻の男性が私は好きになれない感じでした。やさしいひとではあると思うのですが、金にものを言わせて強引に事を運んでしまうところがあり、その強引さが悪い方向に働いてしまっていると言うか。
受の三嶋が怒るのも無理はないし、同じことをされたら私も腹が立つだろうなと思いました。肝心なところでひとの感情に疎かったり子どもっぽかったりして、その辺りも首を傾げてしまう…

4

Chara collection EXTRA 2007 グッズ

松岡なつき FLESH&BLOOD 幸福

宮廷道化師として宮廷で過ごすカイトの宿舎を一人で尋ねたナイジェル。カイトとふたりでいろんな話をして、カイトが今足りなく思っているものを差し入れることに。

翌日それを持ってカイトの元を訪ねたナイジェルは、カイトがジェフリーと外出してることを知らされ、ショックを受ける。

きっと今頃 カイトはジェフリーから欲しいものを買ってもらっているだろう。自分の買ったものなんて不要に違いない。

ジ…

1

ソムリエのくちづけ 小説

ふゆの仁子  北畠あけ乃 

ワインBL

帯『恋を知ったソムリエのくちびるは甘くなる。』

陽[受]はワインをこよなく愛し、一度飲んだワインの味は忘れないというソムリエ見習い。
金持ちの社長槌谷[攻]が若いソムリエ見習いの才能と人柄に惚れて一人前のソムリエにしようと協力してくれるんですが、そこに陽の先輩ソムリエと槌谷の関係が微妙に絡んでくるので、誤解やぐるぐるがあってお互いの気持ちを知るのは最後になってから。
ともかくワインの蘊蓄…

0

37℃ 小説

杉原理生  北畠あけ乃 

37℃

先ずこのタイトルが良いですな。
燃える様な熱情とまではいかないんだけど、少し微熱なその恋愛感情は37℃という体感温度にぴったり。
その辺りは読んでる内に段々とタイトルと内容がしっくり来ます。

ほぼ野田[受]視点で書かれているので、彼等の10年前の出会いと関わりや、現在の彼の心情が読み手に分かりやすい。
野田という男はどちらかと言えば感情の振り幅が低い己を客観的に見つめる事が出来るタイプ…

1

午前五時のシンデレラ 小説

いつき朔夜  北畠あけ乃 

方言攻がたまらない!

ロマンチックなタイトルとパチンコ釘師攻という意外な設定が印象的で手に取ったんですが内容はぶっちゃけ方言攻萌えでした!!

子供の頃から転勤が多かったので今ひとつ郷土愛に欠けてる自分としてはこういうご当地BLを読むと萌えと同時に憧れちゃいますね。
一応長く住んでるのは愛知なんですが名古屋弁は方言萌えには激しく向いてないので、小倉弁の萌え度ももっそい羨ましいー!!

ちと前置きが長くなりまし…

4

寡黙に愛して 小説

火崎勇  北畠あけ乃 

初読の火崎先生に辛口で。

“中立”です。

お名前以外知らない作家さん・初読作品なので、まず外装に目がいきますよね。
そこでこの作品を読むかどうか決めるので重要な点なのですが・・

○タイトル「寡黙に愛して」
(口が重いキャラに悶々とするのかな?)ここはスルー。

○表紙絵「怜悧なメガネときっちりスーツのうつむき美青年(金持ちそう)と、その男を横目に微笑む利発そうな高校生位?」
(年の差+育った場所が違う…

1

顔のない男 小説

剛しいら  北畠あけ乃 

これは良いしいらさん!

しいらさんは作品にホント、ムラがあっておそらく編集側の意向や作品カラーを使い分けてはいるんだと思うんですがなまじ筆力があるだけに何を書かれてもとりあえず中立にはなるというある意味まいっちんぐな作家さんです。

まあその色々なカラーが人によってツボったりツボと外れたりすると思うんですが自分的に言えばこれは「良いしいらさん」で当りです。
シリーズ物ですがこの巻だけ読んでも問題は無いので、これを読…

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