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一穂ミチ 北上れん
雀影
この作品の匂いが好きです。 お話の中で「匂い」が重要なモチーフとして、あちこちで出てきますが、 知明の作る料理たちの匂いはもちろん、 慈雨の部屋の古い辞書の匂い 鬱蒼とした洋館の古い家の匂い 熟して落ちるすももの匂い そして、雨の匂い 雨漏りのする家の中で パリの街角で そして、海の上で 一穂さんの作品って、「赤ん坊が日の光でキラキラ踊る埃をつかもうとして手を伸ばしてい…
北上れん
むつこ
萌えと中立の中間ぐらいかな。 面白かったんだけど、心理描写が乙女すぎて萎える部分もありました。 短編集です。 どの話も、親しい友人関係を長く続けてるうちにいつの間にか好きになってて、最終的には付き合うってストーリーです。 友人から恋人へってストーリー展開は基本的に大好きなパターンなもんで、読んでて楽しかったです。 ただ、友達時代のスキンシップが過多なのと、受けが鈍くて常にマイナス思考するのは趣味…
久江羽
ネタバレ
評価が厳しいですが、一穂さんだからと期待していたので低めになってしまったところもあるかと思います。 今までの作品もそれなりに泣かせていただいたし、今回は題名からして泣かせてくれそうだったので、期待が高すぎたのかもしれません。 そうです、今回は泣くまでには至りませんでした・・・ 家族の中で孤独を感じていた上、結婚も考えていた彼女に手ひどく振られて、仕方なく実家に帰ってきていた知明と、唯一彼…
しの
いつものことだけど、一穂さんの作品を読んだ後は、どこが良かったとかどんなところが好きだったとかいう感想じゃなく、「好きな作品」としか言いようがないのです。 言い出したらキリがないというのもあります。ひとつひとつだと取るに足らない小さなエピソードの積み重ねで作品が出来上がっている気がします。 二階の雨漏り、日本にはない「ヴ」の発音、緑色のあじさいと左巻きのカタツムリ、のうぜんかずら、「腹へっ…
榎田尤利 北上れん
肇
・小説家×漫画家 ・出逢いは最悪。 ・どちらも謝らない意地っ張り同士。 ・攻めは女好き ・受けは毛を逆立ててるにゃんこ系。 ・ひょんなことから、小説と漫画のコラボ作品をつくることに。 ・そんな矢先元恋人と親友ができちゃった婚に。 ・超複雑な心理の受け。 ・いろいろと紆余曲折はあるものの、漫画と小説のコラボは できあがる。 ・攻めの子供が絡んだ行方不明事件勃発。 ・わりとあっさ…
茶鬼
今回はいつものキラキラが影をひそめ、それぞれの心に傷を抱えた淋しい者同士の出会いと邂逅が、とても自然に表わされていました。 キラキラがなくてもやはり一穂さん、言葉の選び方や引用が独特でその世界は確立されているんだな、と心地よさを味わいました。 突然叔母の夫だったという雨宮という男から叔母が亡くなったという電話を受け取る千明。 とても厳しい母親に内緒で、家から絶縁されていた叔母と心を通い合…
いつき朔夜 北上れん
面白かったです。 遊び人の攻めが堕ちる様子がたまらんかったです。 とくに、攻めが自分の感情を分析してる場面が妙にツボに入りました。 この心理描写、本人は至って真面目なんだけど、読者からすると「屁理屈」なんですよ。ただ一点をそらした屁理屈をひたすらコネコネしてるのが妙に可愛いというか面白いというか、「賢いのにアホすぎ」なもんで、ニヤニヤしてしまいました。 いつき朔夜さんのことだから、きっとこのあたり…
榎田尤利さんの10周年記念の小説b-boyの付録小冊子。 これだけの為に買いましたとも!! しかし・・・薄~いぃぃ(涙) ルコちゃんシリーズが一番人気なんで、それが一番フューチャーされているんですが、自分的には「ビューティフルプア」が好きなんですね。 書き下ろしの「pieta」の東海林とルイコちゃんのイタリア滞在の話に、チラっとアロウが登場しているのに、ニサニサしましたとも!←ちょい嬉しか…
てんてん
本品は月刊誌である『小説b-Boy2010年09月号』の 別冊付録になります♪ 今年、榎田尤利さんはデビュー10周年で 各社で連動というか便乗?!企画が満載です(笑)が、 本品はリブレ出版での企画小冊子になります。 内容は人気シリーズの紹介、 先生やキャラへの質問、人気投票、 イラストレーターさんによるショート漫画、 スペシャルメッセージ、書下ろし番外編等々。 【シ…
方言が特徴で、それがとっても効果を魅せるいつき作品という認識が自分にはあるのですが、今回は、主人公がちょっと緊張したりうろたえたり、素に戻った時に出る方言にはさほど魅力を感じず、それは、エチシーンにのみ色気を発揮するだけで、多少効果は薄かったかな?という印象。 確かに足に痛みがあり、それで泳ぐことができない特待の大学生・眞生。 だけど、全く原因がわからない為に水泳部内で微妙な立場にあり、誰…