日高ショーコさんのレビュー一覧

憂鬱な朝 8 コミック

日高ショーコ 

未来へ繋がる美しい完結

人生を潤いあるものに変えてくれた神様のような、抜け出せない沼に引きずり込んでくれた悪魔のような、ものすごい吸引力と存在感をもって私の中に君臨し続ける唯一無二の作品。
とうとう完結しました。

鎌倉での2人の穏やかな日々から始まる8巻。
これまでの激動の数年が嘘のように、静かに流れゆく時間。
渡英に纏わるエピソード、石崎家や桂木家の事業の行方、総一郎と小ふさの物語などを挟みつつ、暁人と桂木…

39

憂鬱な朝 8 コミック

日高ショーコ 

暗かった憂鬱な朝に、光が射しこんで、輝く未来につながっていく…

10年続いた物語の完結。
表紙は真っ黒だった1巻から真っ白な8巻まで、暁人と桂木の関係性を暗示するように、色が少しずつ明るくなっていくんですね。
日高ショーコ先生とタキエ先生は連載を始めた時から、表紙をこうしようって考えていたのかな?
『憂鬱な朝』の連載の重みと、完結に想いを馳せます…


私にとって、暁人と桂木のクライマックスは7巻です!
桂木は、工員を路頭に迷わせないように、縫製…

28

花は咲くか (1) コミック

日高ショーコ 

目覚めました。

実はBLとは知らずに手をとりました。絵が好みで一巻無料だったので読み進めたら嵌まりました。
あれ?キスしたけど、なんかもやもやしてるけど、もしかしたらBL?って気が付いたときには腐女子仲間入りです。

そこからBLCDという世界を知り、お気に入りの声優にはまり、引き込まれる小説に出会いどっぷりはまりました。

私にとってスタートの作品です。

5
非BL作品

日に流れて橋に行く 1 非BL コミック

日高ショーコ 

もぅ、これBLでいいじゃん‼︎ と、思うのね。

時はおそらく、「憂鬱な朝」の数年後。今日(こんにち)の百貨店創成期、呉服屋を舞台に繰り広げられるサクセスストーリー…だと思われ。そして、女の子も登場するけれども、雰囲気的にはブロマンスの予感。もぅ、これBLでよくない⁈ っていう。他の方も触れてますが、「憂鬱な朝」完結後のスタートで良かったのでは無いかと、私も本気でそう思ってます。時代感もそうですし。桂木が心血注いで尽力した紡績や服飾の未来に繋がる…

7

足りない時間 コミック

日高ショーコ 

日高ショーコ先生の原点。初コミックス。後に繋がる傑作選だと思う。

前に読んだなぁ、と久々に取り出してみた。「憂鬱な朝」の完結も決まり、私は日高ショーコ先生の作品再読強化月間を掲げている。あとがきを見るまで、これが初コミックスだと気付かなかった。きっと前に読んだ時も気付かなかったんだと思う。それくらい完成度が高いと思う。この後に繋がる、カッコいいサラリーマンとか。「花は咲くか」に繋がる様な、絵を描く学生の話とか。気持ちを言えないまま、大人になってしまった二人とか。…

3

花は咲くか (5) コミック

日高ショーコ 

何度も枯れて未だ咲かない。でもいつか、きっと。もう一人ではいられない。

完結編にて、全てが明かされる。これまでの謎。父、蓉介の想い。水川邸の未来。それぞれの歩む道。扉絵の全員集合の花見のシーンにほっこりする。とても穏やかに温かい雰囲気。キャラクターにそれぞれ花の名前が付けられている事にもとても納得する。名は体を表すとは得たり。桜の花見、皆を引率するもの、指し示す者。菖蒲、凛としてキリリとしていて。それでいて華やか。竹は花は無いがしなやかで強く。藤には派手さがあって。橘…

5

リスタート 新装版 コミック

日高ショーコ 

ほんとの新装版

せっかくなので旧版と比べてみました。
初っぱなのコマ割りから全然ちがって迫力がある!絵もきれいで、今の日高ショーコさんの漫画になっていました。
やっぱり全然新装版の方がよい。

少し描き下ろしを付け加えたり、ひどいと表紙とあとがきだけ、みたいな適当な新装版もたまにみかけますが、これは本当に新装版と銘打ってよいだけのクオリティだなーと、感心しました。こういうところに出版社と作家さんの誠意が感…

3

花は咲くか (4) コミック

日高ショーコ 

自分から先に変わらないと。踏み出す勇気。それぞれの道。

いつの間にか、蓉一は桜井さんからマンションの鍵を渡されていて、部屋で待つようになっている。うっかり恋人同士の様になってはいるが、桜井さんは転勤が決まったのもあって、殺人的に忙しく、マンションに帰れる事はあまり無い。蓉一と会う事も無くなっていた。桜井さんがグズグズと転勤のことを言えなくなっていくうちに、柏木さんと吉富さんがその話をしているのを聞いてしまった蓉一は、たぶんショックのあまり苛立ちを桜井さ…

5

花は咲くか (3) コミック

日高ショーコ 

本当に好きだと、思えば思うほど。大人だから進めない。

…そうは言っても。やっぱり桜井さんは大人で。手練れだとも思うし。(主に女性に)モテて来たんだろうなぁ、っていうのが分かる。意外にもだから怖い、恐れてもいて。この先のこと、年が離れていて、とか、もちろん男同士だとか。そして、真っさらの『蓉一の無知が怖いんだ。』。
何度もキスをしていて、衝動的に、もぅここはキスするとこ‼︎っていうのが、大人の桜井さんには分かりすぎる程に分かっていて。衝動的な筈なんだ…

5

花は咲くか (2) コミック

日高ショーコ 

目が離せない、触りたい、会うと嬉しい。体の奥底から沸き上がる気持ち。

あらすじが、この巻のネタバレになっていて。二人の気持ちが近づくのはもっと、ずっと後で、とってもゆっくりだと思っていたので。読み返してみて、ビックリしてる。大人の筈の桜井さんが、衝動に任せてキスをする。蓉一を、蓉一のことばかりを考えていて。その顔を見たらたまらなくなって。多分、それは大人のキスで。後になって、桜井さんはそれを反芻する。困惑した蓉一の口唇の震え。蓉一の初めて(‼︎)を奪ってしまったこと…

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