二宮悦巳さんのレビュー一覧

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

丁寧に丁寧に

少しの心の動きでさえ丁寧に描かれた作品だなって思いました。
ただ、仁居の過去が重くて……というか、過去が重い登場人物は他の人の作品にもいっぱい出てくると思うのですが、描かれ方が丁寧だからか仁居の気持ちに入り込んでしまって、胸が苦しくって読んでいる間中どんよりとした気持ちになりました。

BLに何を求めるか、その時の気分と求めているものが合っているか、重要だなぁと思いました。とてもいいお話だっ…

1

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

我慢のひとの不器用さ

凪良先生の作品を読む度に、人間とはこれほどまでに相手のことを考えられるのか、自分の感情を殺すことができるのかと、自らの浅はかさを思い知らされます。
相手のことを思いやれる人の生き方が綴られていて、こんな風に物事を捉えられたらなと望んでしまいました。

受けの仁居と攻めの国立がそれぞれに抱える痛みを吐露し、和らげ、理解していく様はなんとも切なく、二人が寄り添いあっていく所以を感じとることができ…

4

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

祈る様な気持ちで読みました。

ずっと漫画ばかりでしたが最近小説を読み始めたので、凪良さんの小説はこれで5冊目です。
表紙が美しいし、ちるちるさんの評価も高いので買ってみました。
前に読んだ4冊が当たりだったので、さほど不安はなかったのですがこれも当たりでした!素晴らしい!
トラウマを持つ二人が、静かに歩み寄っていく様が丁寧に描かれた作品でした。
さほど大きな事件もなく(事故はありましたが)エロも少ないので、淡々とした展…

2

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

ああ……凪良作品だな……。

『ここで待ってる』から間髪いれず発行された『ニアリーイコール』ここで待ってるの方が主人公の子供だったり相手の家族を物語に絡め基本は色々抱えて重たいのですが、まだ軽い気持ちで読み終えられましたが、この作品はガッツリ影があり、重いです。カップル二人ともに過去に一物を抱え、悩み、囚われ続けています。
家族のトラウマを抱え、過去の恋人に依存し愛が重すぎて捨てられた受けと、妹にまつわるトラウマを抱え、性的…

6

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

地味だが、じんわりと味わい深い作品

心に傷を持つ二人が、少しずつ近づいて寄り添って心を開き、
互いの傷を抱えて生きていけるようになるまで。
とりわけ大きな事件が起きるわけではないのだが、
モチーフになっている川のように、静かにあるいは時に激しく
ひと時も止まらずに流れ続けていく人の想いを
丁寧に描いている良作。

川べりの古びたアパートの窓から、孤独を抱えながら川を眺める仁居。
幾重にも重なった傷を抱えながら、他人に…

11

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

トラウマを持った二人のゆっくり流れていく恋

はぁ~~。いいお話だった。
読み終わった後も余韻が残る幸せなラブストーリーです。
大きな事件が起こるでもない、淡々と時が流れて、二人がトラウマを乗り越え、自分達の愛の形を作っていく。

私はあまり孤独を感じた事が無く(一人でも全然寂しさを感じない図太い女です)主人公の仁居(受け)の気持ちを共感する事は出来なかったんですが、私の中での孤独って絶望と隣り合わせの感情だと解釈しております。それを…

7

Dear+&Cheri+ LOVERS+ グッズ

本編→番外編、番外編→本編、の購入ループ

本編の番外編が載っているからと、この小冊子を購入し、この小冊子で番外編を読んで、本編にも興味をもって作品を買ってしまう…という購入ループにハマった小冊子でした。LOVEたっぷりでした!

皆様が書かれたものを除いて、ちょこっと紹介します。

・宝井理人「テンカウント」番外編
2ページ。雑誌Dear+ディアプラスの2015年2月号ふろくCDにも収録されました「ねことしろたにさん」でした。微…

2

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

ゆっくりと流れる幸せ

過去に苦しめられながら生きるもの同士が出会う話。二人の想いがゆっくりと丁寧に綴ってある素敵な物語でした。

愛しすぎると嫌われてしまう引きすぎると離れてしまう。愛されずに生きてきた仁居が国立と出会い過去とさよならするまでずっとドキドキしながら読ませて頂きました。最初、仁居がまた誰かを失うことが怖くて逃げているシーンばっかりで国立も同じような感じだし。真っ暗な寂しさで終わるのかと思ってましたが幸…

7

ニアリーイコール 小説

凪良ゆう  二宮悦巳 

俺の一番感じる場所は、

昨年から、様々な色合いの作品を発表し続けていた凪良先生。
今回の初ディアプラス文庫は切なさ満載のひっそりとしたお話になりました。
過去に囚われて、恋愛することに臆病になっていた主人公・仁居が、これも、過去に囚われて恋愛関係が上手く続けられない国立と、子猫を拾った事をきっかけにして、少しずつ歩み寄っていく。
恋にのめり込んで、また傷つくのを怖れ、いつでも戻れると自分に言い聞かせながら、本当に少…

17

ワンダーリング 小説

一穂ミチ  二宮悦巳 

この人の小説って解釈が難しい?

『ノーモアベット』に続いて読んだスピンオフ作品。
年の差のあるカップルによくある甘さはなく、ほのかに苦みの効いたビターな味わいに近い気がした。

前作では脇役のこの二人に何気に興味があったものの、いざ読んでみるといくら芦原が素直じゃないまま育った事情があるとはいえ、斜に構えて他人を見る感覚が気になって馴染めなかった。
一方の芦原に心を開いてもらえない藤堂のほうは、<大人の安定した包容…

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