凪良ゆうさんのレビュー一覧

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

アヒル隊長ー!!

ああ、萌えすぎて心臓が疲れました……。本持っている手がプルプル震えるほどに、清居が可愛くて可愛くてどうしようかと思いました……。
きもうざストーカー×美人王様のスクールカーストもの。
カーストとか階級とか言うから身構えていたんです。どんな陰湿な辛い展開が待っているんだろうかと……。しかし待っていたのは萌え疲れでした。

吃音持ちの平良は底辺ぼっちである自分を過小評価して、それでいれ確固たる…

8

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

萌どころたくさん

クラスにひとりは居る残念な底辺ぼっちの執着ストーカーloveです。
攻め視点で本編は進み、ふつうあんなに執着されたら引くのになーと思って読んでましたが最後に受け視点のSSが入ってて、あぁ執着されてよかったんだ。割れ鍋に綴じ蓋ってやつだったのかーと完結しました。
エロはほとんどないのにドキドキきゅんきゅん胸の不整脈がっ!あぁ乱れる鼓動が治まらないっ!
凪良先生のお話は、重いものはとことん重く、…

6

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

弱くて強い彼と、強くて弱い彼

個人的には凪良作品には、あたりはずれもあるのだが
これは好みの一作。
まずは、挿絵が葛西リカコさんということで、
読む前から加点だったのだが、話も期待に違わずだった。

話は全部で4編からなる。
ちゃんと時間順に繋がっていく話なのだが、
一つ一つの色合いが違う。
寒色から暖色へ、シリアスからコミカルな甘さへ、
その変化がとてもいい。


一編目の表題作は、BLでなくても読ま…

34

未完成 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

未完成だからこその猛進

未完成な男の話。
家庭の居場所を失い、女の子を蔑ろにして友人とも当たり障りない関係だけ、そんな高校生がクールで口が悪いけど自然体で優しく色気のある先生に惚れて猪突猛進。
瀬名が未熟で向こう見ずで、魅力的な攻めには見えないけどこれぞ等身大の若者像なのかな。
離れて再会の流れもそんなにドラマチックには思えなかったけど、でもSSまで読んで瀬名がほんとに成長したなぁ!としみじみ温かくなりました。

2

あいのはなし 小説

凪良ゆう  小椋ムク 

好きな人と、その息子と。

好きな人を亡くしたところから物語は始まります。もう、その時点で色々切ないのですが、亡くした悲しみを抱えて一緒に逃亡する相手は好きな男の息子。小学生。二人の束の間の日々が温かく穏やかであるだけに崩れ去ったあとの虚無感はひとしおです。

それにしても、波留にとっての裕也への気持ちと椢への気持ちは、きっと最後までイコールではなかったのだと思います。それでも、二人とも脆くて儚い波留を救った存在であるこ…

1

天涯行き 小説

凪良ゆう  高久尚子 

未来はあるか、約束はあるか。

古い平屋で一人暮らしの遠召。
縁側でのんびりビールを飲んだり、豆腐屋に行ったり、自由気ままな生活……に見えてその内実は自分を支配する存在に怯え続けている鬱蒼としたものだった。
そんな遠召の前に現れた高知は太陽のようにプラスの存在。しかし彼もまた後ろ暗い秘密を抱えている。
程よい距離感を持って関わる二人の間に徐々に芽生える想いに胸が痺れました。
遠召の過去の話は特にしんどいですが、片膝を立て…

4

愛しのいばら姫 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

いばら姫の素顔

ロシア人の血を引くトップモデル、美山と、若手デザイナーの久保田。
美山をモデルにと熱望する久保田に何かと連れ出されるうち、
彼の温かな人柄を好ましく思い始める美山だが、彼の初恋の人の存在を知ってしまい…。


母親にネグレクトされ、若い頃から自身の容姿を食い扶持を稼ぐための手段として使ってきた美山。
服にもモデルという職業に全く執着はないが、ただ仕事として全力で商品「美山靫彦」を演じて…

12

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

構成の勝利

格下と見なされればパシられ、
目立てばハブられる、高校生のえげつない日常。

そんなシリアスな高校生編を経て
後半の大学生編はラブコメに様変わり。
意表を突く構成が素晴らしいです。
凪良さんの作品はコメディが至高だと常々思っていますが(泣ける路線は個人的にあざとく感じてちょっと苦手;)本書は凪良さんのシリアスとコメディの良いとこ取りのような構成で、何方でも手に取りやすい一冊かと思います…

25

夜明けには優しいキスを 小説

凪良ゆう  高階佑 

語りたい系BL

語りたい系BLでした。
なぜかというと、登場する人物を悪役や善人などの型に押し込んでいないからです。
そのように人物をカテゴリにあてはめることは気持ちがよいし読んでいる方も楽ですが、人を人として見ることが不可能になってしまうのですよね。
なかなか難しいけど…

この作品は人を善悪ではなく痛みとか弱さから捉えています。
それは誰もが持ちうるものだし、良い悪いとはまた別次元のことだと思いま…

6

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

脆く積み上げられた「積み木」

あとがきで先生が書いていた通りまさに積み木のような話だな、と思いました。
今まで蓮が積み重ねてきたもの、その土台は脆く、一瞬でがらがらと崩れ落ちてしまう。
でも崩れたってそこで終わりじゃない。
加賀谷の存在のおかげでまた一から積み重ねていくことができる。
攻めの加賀谷がとても完璧な男というわけではなくて、金はあるけど冴えない退屈な男なところが人間くさくて良い。
家を持ちたいという蓮のささ…

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