凪良ゆうさんのレビュー一覧

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

ひとつずつ時間をかけて積み上げていく

恵まれない生い立ちから恋愛詐欺師として生計を立てている受けと、総合病院の長男でお金持ちで何不自由なく暮らしている攻め。生きてきた環境が真逆のふたりが出会い、人間不信の受けが真面目で心優しい攻めに少しずつ心を開いていく物語です。
受けの蓮がカモにしていた加賀谷のことを心から好きだと感じたとき、受けは初めて今まで他人の気持ちを弄び騙して犯してきた罪の重さに気付くんですね。私は人間の弱い部分、醜い部分…

1

お菓子の家~un petit nid~ 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

たったひとつの居場所

リストラされて途方に暮れていたところ攻めに声をかけられて小さなパン屋さんでアルバイトをすることになった受けと、強面だけど優しい攻めの話。
この受けの加瀬くんがとにかく読者を泣かせにきます。
凪良ゆうさんは「愛情や他人のぬくもりに飢えた居場所のない寂しいひと」を描くのがとても上手い作家さんだと個人的に思っているのですが、加瀬くんが阿木さんとのコミュニケーションを通じて悩んだり立ち止まったりしなが…

10

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

頂点と最底辺の交わり

素敵な表紙と好きな作家さんだったので購入。
スクールカーストもののBL。カーストの描写が妙にリアルでした。
受けのことが好きすぎてもはや神格化して崇めている攻めに愛情通り越してところどころ台詞や行動に恐怖を感じることもありますが、他の綺麗でさわやかなボーイズラブには見られない良い意味での気持ち悪さ(っていうとちょっと変ですが)があって私はとても気に入りました。
お高くとまっていた受けも後半に…

10

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

リアルすぎて辛い

出会いから永遠の別れまでのストーリー。

自分はパートナーより先に逝くのだろうか、それとも残されるのだろうか。
自分の老後のことを少しずつ考え始める年齢になっているので、読後はそんなことばかり考えてしまい、しばらく鬱々としてしまった。

つぐみは最期に朔太郎へ感謝の言葉を伝えて亡くなった。
自分の思いを言葉にして逝くのは、実際、なかなか難しいかもしれないけれど、できれば私もパートナーに…

3

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

意欲作として評価します。

この作品はバッドエンドともハッピーエンドともとれそうな終わり方をします。
BLというのは本来ハッピーエンドが良いと制作側にはされているらしいですが、最近はもうそんなこと気にする必要がないと思うけどなあとも思ってしまいます。
最近のBLは変革期に入っていてすでに昔から描いている方もいますがこれからもっと萌えよりストーリー重視のエッチするばかりじゃない作品が増えていく予感がします。そっちの方がTV…

2

お菓子の家~un petit nid~ 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

揺れる心が切ない

「夜明けには優しいキスを」のスピンオフですが、前作を読んでなくても問題ないです。むしろ、この作品の後に前作を読んだ方が良いかもしれません、と私は思いました。

作中で、加藤が元恋人と駅で会う場面がありますが、その場面は前作(2014年発行プランタン出版の新装版)ではSSとしてリンクしているので、こちらを読んだ後に前作を購入するのなら新装版をお勧めします。

「お菓子の家~un petit …

3

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

美しいだけでなくかわいい彼

受け様の清居のことが好きで好きで好きで、の攻め様の平良。
この設定、大好きな私なのですが、なんだろうこのもどかしさ。
清居にも、読者にも早い段階で両思いじゃんってわかってるのに、思い通りスムーズにすすまないこのじれったさ。
清居のこと、崇め奉っちゃって、恋人としての好き、とは違う方向に突き進んでいた平良。
きもうざの平良なのに、全身全霊をかけたその想いを知ってその熱量にからめとられち…

18

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かわいそう過ぎてもう…

『美しい彼』しか読めていないので、『かわいそうな彼』のレビューのみになってしまいますが。。

先ほど『美しい彼』のレビューでも書きましたが、どこまで行ってもぶれない平良がもうツボってツボって大変です!
大好き過ぎる清居と付き合うようになった後でも、残念過ぎる平良がむしろ愛しい(笑)
でもそんな平良のことが好きで好きでたまらない自分にムカついて仕方ない清居もある意味ぶれないね(笑)

『…

3

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

『きも』『うざ』は愛の証?!(笑)

スクールカーストっていうキーワードが若干地雷なもので、なかなか手を出せずにいたんですが、思い切って読んでみて良かったです!
さすが凪良さん。
ストーリー展開が本当に絶妙で、1日で一気に読んでしました☆

この作品の最大の魅力は前半と後半のギャップでしょうか。
ギャップといっても清居のですけど。
平良は最初から最後まで安定のキモい男ですからね(笑)

前半は完全に王様と下僕な関係。

16

愛しのいばら姫 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

好きになるってこと

365+1のスピンオフ作品として書かれたもののようですが、前作を読んでいなくても問題はないと思います!
読んだほうがスパイスが、かかってもっとこの本の旨みを、引き出してくれると思うところもあります!

本編ですが、アパレル業界の話ということで、とてもリアルで、面白かったです。大前提にBL小説というところもありますが、普通に業界の話としても、とても面白くて、前向きになれる作品でした。自分に価値…

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