奈良千春さんのレビュー一覧

愛だというには切なくて 小説

中原一也  奈良千春 

俺のトマホークが発射寸前だ…シリーズ第4作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第4作目。
本作は、これまで脇役の1人として大きな存在感を見せていた「双葉」が主人公。
双葉は、メインCPの攻め・斑目の悪友で、若いけれど肝が据わってて、軽く明るくドヤ街を盛り立てるムードメーカー。
その双葉が、無かったことにしたいと隠していた過去が追いかけてくる。
それは、一つは借金絡みの男達。
もう一つは、双葉が情を交わした女性の影…

1

騎士の涙 小説

夜光花  奈良千春 

樹里が流されていく

事態は悪化の一途を辿り明るい兆しは全く見えずキャメロット国の滅亡しかないのか!?というのは本編の後半と同様で、なんとかしたいという思いで戦うのに何もできない焦燥感や悲痛な叫びに重苦しくなるばかりです。

あんなにアーサーラブだった樹里があっさりとは言わないけれど結局はしつこく言い寄ってくるランスロットを受け入れてしまったのにはちょっとがっかりです。
今生では会えないかもしれないとあきらめの境…

2

愛されすぎだというけれど 小説

中原一也  奈良千春 

俺のフェアリーはギンギンで弾けそうだ…シリーズ第3作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第3作目。
本作では、冷酷なヤクザで斑目の異母弟・克幸が汚い手を使って医師・坂下を揺さぶってくる…という展開。
ドヤ街のおっちゃんたちが集う坂下診療所の、下品だけど人間味のある人情ものとしてのテイストと、ヤクザが欲しいものを手に入れるためには全く手段を選ばない鬼畜さをこれでもか!と描写するハードボイルドなテイスト。
この両輪が見事に噛み合っ…

1

愛しているにもほどがある 小説

中原一也  奈良千春 

ぶっといお注射が必要だな…シリーズ第2作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第2作目。
引き続き、ドヤ街で色々な重石を背負って生きている男たちを決して見捨てず、医療を受けさせようと奮闘するお人好しの医師・坂下の奮闘が、エンタメ色豊かに描かれています。
人生の吹き溜まりのような場所でその日暮らしをしている男達。
そんな彼らは、ここにやってくるまでに様々に人を傷付け、家族を裏切り、家族に見放され、という過去を背負ってい…

2

束の間の相棒 小説

海野幸  奈良千春 

挿絵は大事なの!

ちょーっと挿絵がなぁ・・・・

好みの問題ですけども、和希も美人じゃないしサエキも端正な男前に見えない。
挿絵がなければ萌2にいけたような気がする。
おまけにパラパラと先に挿絵を見てしまう私はネタバレされた感じ。
読み方が悪いのかもしれませんけどね。

で、なんだか乗り切れない気分で読んでしまったのが悪かった。
ストーリー的にはきっと面白かった。はず。
設定はちょっと??なところ…

2

愛してないと云ってくれ 小説

中原一也  奈良千春 

ドヤ街で、日雇い労働者と医師が恋をする。シリーズ1作目

私が勝手に「愛してる」シリーズ、と呼んでいる一連ものの、第1作目!
中原一也先生お得意の、男臭いオヤジ攻めです。
オヤジ、といっても年齢的には30代なんだけど、人生経験その他、酸いも甘いも知り尽くして清濁併せ呑む懐の深いオトコ、という人物像なのです。
舞台はドヤ街。
主人公は、利益度外視、人道的見地から診療所を営み、路上生活者や日雇い労働者の診察を続ける真面目な医師・坂下。
そんな坂下に…

5

「龍の帰還」出版社特典両面ペーパー グッズ

遊佐はウェルネスの暗黒に飲まれないでほしい

タイトル「遊佐の苦悩」

本編後、ティエンと共にヨシュア宛にメールでウェルネスへの退職願を出した高柳。
だが、ヨシュアはなぜ2人がウェルネスを辞めると言い出したのか、理解ができない。
だって結果的にティエンを無事に奪還し、ジェフリーと会合もできたではないか…
勿論、遊佐にはゲームの駒扱いされた高柳の心中が理解できる。
だから、ヨシュアがヨシュアのままである限りティエンも高柳も戻ってこな…

0

龍の帰還 小説

ふゆの仁子  奈良千春 

ティエンの俺様愛と高柳の食いしん坊は健在

複雑怪奇、ウェルネスシリーズの19作目。
本作は久々にタイトルに「龍」がついて、ウェルネスのメインCP・ティエンx高柳が登場か⁈と期待が高まります。
前作「麗鳥の絡繰」からの続きで、ジェフリーの陰謀が元からくすぶっている黎(ライ)家の反対勢力と相まって、ついに香港でのテロ的爆破事件を起こし…ティエンが行方不明、ゲイリーの負傷、そしてウェルネスシリーズの重要人物たちがマカオに集結して、という展開…

3

龍の帰還 小説

ふゆの仁子  奈良千春 

シリーズが長くなりどんどん新タイトルが出ても結局…。

シリーズ19作目ですね。スゴイ。

個人的に「龍を飼う男」のティエンに堕ちて頑張って追いかけてきましたが、
ふと、このお話に終着点はあるにだろうか?と今回考えてしまいました。
冊数を重ねる毎に世界観が横へ横へと広がるばかりなんですよね…。
で、言葉を捏ねくり回してただ関係をごちゃごちゃさせてるだけなんでは?と頭を過る。

変に頭が冷えてしまったのは
久々にメインで龍CPが見られると…

8

はるか彼方の心臓 小説

千地イチ  奈良千春 

遠い昔の残像に恋しつづけている男

あらすじにある『純粋で厄介な恋』
ああ、これは確かに厄介かもしれない。

遠い昔の残像に恋しつづけている男が、その残像を残した男との再会。
現在すっかり変わってしまった姿にショックをうけながらも
その中にある昔と変わらない面影に抗えない恋心に揺らいでしまう。

そんな批難めいているようで物欲しげな目を投げる男の不思議な引力に
昔を忘れたい男は心に燻る過去を引き出されていく。

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