奈良千春さんのレビュー一覧

蘭は渇望に濡れる 小説

ふゆの仁子  奈良千春 

好きな時代もの 満州国建国(S7年)の2年前

日本軍が中国侵攻を進めていた時代。
小説に、特に大きな歴史的事件が出てくる訳ではないのですが、混沌とした背景の中、英国貴族と身分的に許されない中国人男娼の恋バナです。

この時代にあっても不思議じゃない、清朝の血筋を掲げて新政府樹立をたくらむ組織が、2人の恋の1番の邪魔者ってところ。
その主要メンバーの「季明敏(リーミンミン)」は、記憶を失くし彷徨っていた孤児「月花(ユエホア)」を保護して…

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新宿退屈男 色欲の楽園 小説

愁堂れな  奈良千春 

退屈男シーズン2 ってか??

もうこのシリーズで4冊目、スピンオフを入れて6冊目。
友紀のお兄ちゃん編は片がついたとは思えないが、前作スピンオフ『花の破片』にて友紀を陥れた上司の件に片がついたので、一番初めの話の流れについては一応決着を見たことになるのでしょうか。
なので、また新しい話が始まるのか?それとも息抜き一段落の閑話休題といった位置づけになる話なのか、それともこの『新宿退屈男シリーズ』というのはこういうシリーズなの…

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リセット 上 小説

谷崎泉  奈良千春 

下巻が待ち遠しい!

この話はかなりのシリアスと厚みがあり読み応えは充分です。
読み進めるとその重さにラノベというより普通の小説を読んでいる気分になってきます。
時間を現在から過去にさかのぼり、それぞれの関係について、かなり丁寧に書き込まれていますので、そこに面白みを見出してのめり込めるかどうかがこの本を好きになれるかどうかの分かれ目かも?
だけどかなり、かなり面白いです!!
もう下巻が待ち遠しい、早く読みたく…

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スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. 小説

榎田尤利  奈良千春 

おっきいのとちっちゃいの

交渉人シリーズのスピンオフです。
これは先に本編を読んでおいたほうが絶対に楽しいと思います。単体で読めなくもないんだけど。

面白かったです。
いろんな要素のバランスが良かったです。
コミカルな部分、シリアスな部分、ディープにエロい最後のエッチとそこに至るまでのちまちましたイチャイチャ、起きた事件が解決にいたるまでの疾走感。
事件がやや弱いのと作品のテーマにもうちょい繋がりがあれば良かったのになと…

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交渉人SERIES SPECIAL 榎田尤利作家生活10周年記念書き下ろし小冊子 グッズ

初めての小冊子

BL界で小冊子商法は定番みたいですが、わたしはコレで初めて応募しました。交渉人シリーズが好きだから~。
正直、応募時には振込み手数料も込みだと「高いな」とおもったのですが。
届いたもののボリュームなど見て、同人誌を買うのと同等か、なっとくできる値段だったなと思いました。内容は、
・小説:芽吹視点の正月と、兵頭視点の正月。(同じ事柄も視点を変えるとこうなるのね、という仕掛けがあり、おもしろかっ…

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交渉人SERIES SPECIAL 榎田尤利作家生活10周年記念書き下ろし小冊子 グッズ

福袋みたいで楽しい~♪

とっても面白かったです~(@▽@)~♪
何てたって、小説2本も入っていて、千春先生によるイラストの解説やインタビュー、周防組兵頭部下Sへのインタビュー等、盛り沢山が嬉しい!
本人達によるプロフィール紹介も、キャラの性格が分かるお答えにツボりました。
喋らない記宵も彼なりに語ってます!(笑)

小説は、大晦日~正月の同日の2人の動向で、
【HAPPY NEW YEAR】風邪でダウンしてい…

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交渉人SERIES SPECIAL 榎田尤利作家生活10周年記念書き下ろし小冊子 グッズ

甘いです

交渉人シリーズ連続刊行&榎田先生10周年記念の応募者全員サービス小冊子。
小冊子とはいえ98Pとかなりのボリューム。
書き下ろし小説は、芽吹視点、兵頭視点の短編2本。
芽吹視点は、風邪引き芽吹が一人でぼんやりと過ごす大晦日。
珍しいのが兵頭視点。
兵頭のお仕事ぶりがしっかり。
そして、兵頭が、どれほど芽吹を好きで、いかにメロメロのデレデレなのかを、たあ~~っぷり。

キャラクタープ…

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僕のねむりを醒ます人 小説

沙野風結子  奈良千春 

病んだジャイアン攻め

いきなりだが、この頃の奈良千春さんの絵はいかにも小説の挿絵っぽくて大好きだったのだが、そんな表紙で購入した本でした。
なかなかに際どいところが丁度窓枠で隠れるというムフフ表紙のひとつデスw
キーワードにもあるように二重人格モノです。
攻めの病み具合、激しい歪んだ執着。
受けの流され具合が結構好みで、ドSとドMのカプが好みの作品です。
また、エロ描写も攻め方にしろ、受けの反応が実に良くてい…

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愛されたがる男 小説

樹生かなめ  奈良千春 

好きなんだからしょうがない

帯『ヤる、ヤらせろ、ヤれ」って、何を?』

不条理な男の続編です、これは前巻読んでないと辛いです。
相変わらず不条理というか理不尽この上無い邦衛[攻]と前巻で恋人同士になった明人[受]ですが、邦衛の不条理さは相変わらずであれ程に収集していた象に飽きて今度は酒瓶収集に、たくわんハマりは終って今度はチーズかまぼこにハマる、そして相変わらず好みのタイプと見れば声を掛けるというどうしようもない男です…

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赤い呪縛 小説

松田美優  奈良千春 

主人公がちょっと・・・

異父兄弟ものの本作。
近親ものではモラルや背徳感で悩むのが多いですが本作はあんまりモラル感が感じられません。モラルが欠如している高校生(三男 日向)とガテン系次男、龍昇のお話です。三男の日向視点で描かれていて彼が主人公だと思いますが、モラル感のなさにはあまり共感できませんでした。
悩んでいても解決方法を考えても、なんとも自己中心的な感じで私は好きになれませんでした。
話はおもしろくないわけで…

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