奈良千春さんのレビュー一覧

君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

星の奇跡

前作『雨の下の君に捧ぐ』でも思いましたが、
この作家さんの大人のほろ苦青春物語はかなりツボ!

今回は、23歳の新人歌手×31歳の絵画講師で
二人の歌声と絵が星のようにキラキラした魅力をもって互いに訴えかけ、
それぞれの鬱屈した世界を変えていく様が感動的。
例によって年下ワンコ攻ですが、
今回は背負うものの重さから、若いのに達観せざるをえない悲しい若者。
奈良さんの描く眩しすぎる表…

11

君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

言葉にならない・・・

すごく素敵なお話でした!
途中で目の奥がツーンとしてきちゃって。。。
病設定というのはいつも書くことですがズルイって思ってしまうのですが、それが故に相手が彼の必要とする存在になるという意味でとても重要な役割を担っていました。
この主人公となる二人の結びつきが一冊の中で紡がれていく様がラストの感動へ昇っていくストーリーと気持ちの変遷の仕方といい、登場人物の役割といい、モチーフといい、
全てが…

19

ヘブンノウズ 足跡 小説

英田サキ  奈良千春 

_| ̄|○旭が大人の階段登ってる。

楽しすぎてすぐ読み終わってしまったです。

幽霊が見える偏屈でゲイな小説家、イケメンな占い師、やたら女癖の悪い大学生、可愛いゴールデンレトリーバー。ブサイクな猫、素敵な執事に寡黙な料理人。そんなメンバーの仲間入りをした旭とミツル。

ミツルは前作より感情豊になり、執事のおじいちゃまの冥土=死んだらのたとえ話で泣いてすがるなんて泣きそうになりました。
いいですよね。いろんな人が一つ屋根の下…

2

太陽をなくした街 小説

水原とほる  奈良千春 

闇への扉が救いの道へ繋がる

奈良さんのイラストが作品の味を後押ししているようで、作品に登場するキャラと
ぴったりした雰囲気でとっても素敵です。

内容は復讐ものでシリアスなのですが、ドヤ街での出会いが初対面なので、
関西弁が飛び交う中での流れが妙にシリアスさを緩和してくれる気がします。
それに攻めキャラの吾妻が一見ガサツに見えながらも頼もしさが感じられるし、
受けキャラの七生は復讐を成し遂げる為に必死で完全な闇に…

7

太陽をなくした街 小説

水原とほる  奈良千春 

太陽のあたる場所

水原さんの初ルチル?そして奈良千春さんとのコンビはピアスノベルズの『窓』以来ですよね?
今回また新しい水原作品の顔を見せてもらった様な気がします。
今回は、無実の罪を着せられた父親を亡くし母親を亡くしたその息子が、両親は殺されたのだと言う確証を得、長年に渡りその復讐の相手を探し出し、
目的を遂げるためにオリンピック選手候補になったほどの射撃の腕前を持つ冤罪で自衛官を辞めた男を探し出し、、、と…

11

交渉人は愛される 小説

榎田尤利  奈良千春 

揺れる光の中で教会の長椅子で寄り添う二人

頁を開いた時、ときめいてしまいました。

兵頭と芽吹が寄り添っていてきっとこれは教会の椅子だなぁって・・・・。
もしかして結婚!??
と、はやる気持ちを抑えつつ読みました。

今回もまたまたいいキャラがでてきましたよー。
桃子・・・・・女気のあるいい女じゃないですかぁ~。まぁひと波乱してくれるものこの子ですがこの子がいたからこの話が一癖も二癖も味がでてくるんですけどね。

芽吹が…

3

エス still recall 小説

英田サキ  奈良千春 

幸せになれる一冊

一冊・・・と言っても、他と比べると頁数は少ない作品ではありますが、
読み終わった後は、幸せ気分になれる作品でした。

宗近と椎葉の2人の再会で終わった「エス」ですが、
その後の、きっと幸せであろう2人を見たい!・・・と
思っていたそのが願望がかなえられる内容でした。

宗近にはなくてはならなかった存在の鹿目さんも出てきます。
そして、その2人(+椎葉)のその後の関係も。

義兄…

4

恋でなくても 小説

真崎ひかる  奈良千春 

8年もって長すぎだろ・・・

設定もストーリー展開も、杉原(受)のキャラクターも決して悪くはなかったんです。まあ、王道には違いないんでしょうが。

とにかく、保科(攻)がどうしても無理でした。私は『俺様・傲慢攻』がもう言葉にならないくらいキライなんですが、保科はその点においては我慢できないほどではないんです。好きにはなれませんが。

それでも、やっぱりコイツがあまりにも無神経過ぎて、まったく乗り切れませんでした。

1

交渉人は愛される 小説

榎田尤利  奈良千春 

ウェストミンスターの鐘と誓いのキス

とある結婚式。突如乗り込んで意義を唱えたのは、交渉人の芽吹。
そして略奪したのは、花嫁・・・ではなく、花婿でした!
マッチョな花婿にお姫様だっこされての逃走劇は、コメディです(笑)

今回、芽吹は余命わずかな鵜沢繁久に、真和会に監禁されている息子の万里雄を、
解放するよう交渉して欲しいと懇願されます。
――ちくしょう。どう拒絶しろと言うんだ。
  あと一ヶ月でこの世からいなくなる人の…

8

純愛 小説

愁堂れな  奈良千春 

恋は水ものというか、錯覚ってこういうことかもね


うん、一言で言うと、タイトルみたいなかんじだなあ、と。
でも、エロくて好き。

精神的なもの、って、すごく深いなあ、と思いました。
世にも奇妙な物語、という感じ、ということに納得するとともに、これって、本物なのか、本物になりうるのか、という、そういう、概念的なもののほうが気になります。

絶対に離さないって、BLでよくあるネタだけれども、そういう、それは本物か?と考えさせられるみた…

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