奈良千春さんのレビュー一覧

束の間の相棒 小説

海野幸  奈良千春 

理想と現実の狭間

「将来、警察官なったらーー」
高校時代に屋上で夢を語り合い、青臭い理想で盛り上がっていた攻めと受け。
しかし偶然再会した時には攻めがヤクザになっていて…。

昔と今の違いを受け止めきれず戸惑いながらも、
麻薬取引の情報を流してもらうことで接点を持つようになります。

なぜヤクザになったんだという疑問。
夢を語り合った彼はもういないのかという虚無。
昔のように戻りたい寂しさ。
昔…

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君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

キラキラ。

ありえない設定でツッコミどころの多いストーリーなのですけど、読後感の悪くない一冊でした。キラキラしてて。

冷静に考えると、弱視(?)で色が認識出来ないのに、特定の人の描いた色だけは見える(しかも知らないはずの色を、それだと認識出来る)とか、あるはずのない症例ですしね。精神的な理由での障害というわけでもなさそうだし。

作品全体が醸すイメージが中間色のないカラフルか無彩色に振られている感じ…

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君だけが僕の奇跡 小説

千地イチ  奈良千春 

唯一無二な人

デビュー作が読みやすかったし、またイラストが同じ奈良先生でしたので手にとりました。
表紙がとっても素敵!

色盲の慎吾が武の描く絵の色だけが分かるとか、今まで色が分からなかった慎吾が何故その色を知ってる?とか、そりゃ無いだろと突っ込みたい箇所がありました。
でも、物語の雰囲気がとても柔らかくて優しいんです。
慎吾が見る色が、こちらにも伝わってくる感じがしました。

普段は優しく穏やか…

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キスは痛いくらいがちょうどいい 小説

千地イチ  奈良千春 

おもしろかった〜

萌えたとか萌えなかったとかいう評価をするのは難しいのですが、何気なく読んでみて小説として面白かった一冊です。
消化不良な部分とか、突っ込みたくなる部分もあるにはあるのですが、定型に流れず個性的な作品に仕上がっているのが良いと思いました。デビュー作なんですね。うまい作家さんだと思いましたし、他の作品も読んでみたいと思いました。

ダメダメな主人公と謎の人物・ハコイチさん。実に不思議なカップルで…

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キスは痛いくらいがちょうどいい 小説

千地イチ  奈良千春 

強くてピュア

表紙に惹かれて手にとってみました。
ちるちるの受け攻めだけをチェックして読み始めたんですが、そっちが受けかーい!…とビックリ。
でも読み進めてるうちに、この受け攻めがはまってるように感じ妙に納得です。

借金があり将来に希望が見出せない小菅と、頭が悪く壮絶な過去を持ちながらも心優しいハコイチ。
小菅はダメ男(理由があるから憎めない…!)なのでさておき、ハコイチが愛おしくって!!
高身長…

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悪辣色男 小説

中原一也  奈良千春 

『可哀想な受け』がお好きな方にオススメ(オヤジだけど)

電子書籍で読了。挿絵あり。奈良画伯のイラストは暗くてやるせないお話のムードにぴったりでした。

いい加減な軽口ばかり飛ばしているけど実は力があるオヤジが活躍するコメディあるいは人情ものを描く中原さんを『白中原』とすれば、このお話は『黒中原』。イメージとしては『淫雨』に近いトーンです。攻めが必要以上に拗くれていて、受けがとても可哀想な目に遭う所とか。

可哀想は可哀想なんですが、川崎さんには…

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愛こそ明日の絶対 小説

いおかいつき  奈良千春 

3作目で完結

このシリーズは嫌いではないのですが(完結までしっかりフォローしてるし)、なんというか、やはりできあがったカップルなので、あまあま具合を楽しむか、あるいはラブ抑えめで事件ものとしてしっかり書いて下さるか、どちらかにして欲しかった。

事件の方は軽めでサスペンスというほどでもないです。3作目なので、糖度は次第に上がってきているとは思うのですが、忙しい二人が駅伝観戦でかろうじて甘さを感じられるくらい…

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明日はきみと笑うシャラララ 小説

くもはばき  奈良千春 

割と軽く読めた

コミカルで軽快なタッチで、わりとするする読めました。

長年想った相方を無くして投げやりになっている主人公と、そこへやってきたまじめくんなハウスキーパーとの恋物語。

なかなかまじめくんのエンジンがかからずゆっくり進行しますが、この出会いが、主人公である片山の、人生に立ち直るきっかけとなります。

しんみりしがちな設定もありますが、私はそれほどしめっぽく感じずに読めました。お涙ちょうだ…

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ヘブンノウズ 物語 小説

英田サキ  奈良千春 

幸せな気分で読み終えることのできるシリーズでした

ヘブンノウズ最終巻。
いたたまれない感ちょっと+しあわせ感たっぷり で
読後感幸せな一冊でした。

当巻での新たな登場人物は
平久保:執事見習い。宇喜田が後継者にするべく仕込む。
田坂芳雄:田坂京香(旭、ミツルの母、花枝の親友)の夫。
木戸亨:花枝の弟。定職につかず、金を無心するばかりのくず男。

事件は、そもそもの発端、旭とミツルのお母さん殺人事件。
それにきっちり片を付けて…

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ヘブンノウズ 赦罪 小説

英田サキ  奈良千春 

英田先生の書かれる当て馬は超ハイスペック!

ヘブンノウズ3作目。
2巻はいい感じの渋澤先生でしたが、3巻目は最初からラブモード絶不調。
なぜだ。

先生がすごく落ち込んでいる理由が宇喜田(執事)から明かされ、
薫ちゃんともその内容を再確認した後、
ミツル(弟)と旭がやらかして、怒った渋澤先生からセフレ解消! 
と言われてしまいます。

旭と一緒に、こっちもがーん。上手くいくのかと思ってたのに
どーゆーことーーーー な初っ…

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