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12/26(合計:253件)
一穂ミチ 藤たまき
ポッチ
ネタバレ
一穂さんらしい、爽やかな読後感の作品でした。 思わず風景が目に浮かんでくるような緻密な描写に、「へ~」と思わず感心してしまうトリビア。出てくるキャラたちがみんないい人たちばかりだし、そこかしこに撒かれた伏線を上手に回収しながら進んでいくストーリー。 出てくるキャラもみんな魅力的でした。 真っ直ぐで、苦労も知っているため人に対する思いやりも持っている宗清。 弟が海難事故に遭い、そのま…
いわわん
読んでいる間は、この二人はどこに辿り着くのか、周りの人達は何を思ってるいるのか、登場人物の気持が私にはあまり読めなくて、早く先が知りたいって衝動に追いたてられるように読み進めました。 物語の最後で全ての謎が解けるのですが、その結末は私にとっては意外なものでした。 (あ、謎と言っても別に推理小説なわけではありません) カップルの二人より関わった人達の方が印象が強くて、二人のこれからが知りたいと…
あやちゅけ
私にとっては、当たり外れのある一穂ミチさんの作品。 さて、今回はどうかなー?と思いながら読んだのですが…… うーん、正直、萌えにヒットしませんでした。 かなり残念です。「ハズレ」の方ですかね…? ゴメンナサイ。 前作、「世界のまんなか~イエスかノーか半分か2~」を 読んだばかりで、その作品がかなりの萌えストライクだっただけに、 それも影響しているのかもしれませんが……。 …
高律
都心から少し離れた海辺の小さな町が舞台。 何度も出て来る、波が打ち寄せる砂浜。 その砂浜を散歩しながら、ごみを拾うのが泉の日課。 そして、弟が事故に合ったのも同じ海で・・・ 人の命をも簡単に奪おうとする海、だけど見ているだけで 心穏やかにしてくれるのも海、2人が出会ったのもこの海で・・・ 主人公泉と海で事故に合って植物状態の弟靖野 そして、泉たちの暮らす海辺の町へショートステイし…
遠藤豆
ss、という短さなのになんだろうこの充実感は!! 本編はめまぐるしかったですが、こちらはおだやかな日常。 それぞれの母親から受け継いだメニューを、答え合わせしていくように話す泉と宗清。同じところ、違うところ、これから一緒になるかもしれないところ。 何気ないようで『我が家の味』って確かにありますし、そこに母親たちが昔一緒にいた痕跡をみつけるのって、二人にとって特別で大切なことだなぁと思いま…
みんみ
WEBに掲載されているときちょこちょこ読むよりも、一冊の本になって読んだほうがさらに深みが増しますね。わたしの拙い表現でいうと、なんだか一本の映画を見たような感覚。 海辺の街を舞台に、秘密を持ったふたりが出会って、惹かれ合い、ラストで秘密の過去が明らかになる。 主人公の泉と、泉と出会い、好意を寄せてくる宗清。宗清がよく似ているという昏睡状態の泉の弟•靖野の三角関係(かどうかはゴニョゴニョゴ…
snowblack
「自分が今まで食べてきたもので自分の身体はできている。」 ……という意味深い一文で始まるSS。 本編の後、引越しの日を描いた書き下ろしのそのまた後、 泉が東京で暮らすようになってからのある日。 泉の部屋でホットプレートで焼いた餃子をつつきながら 「うちの食」について語り合い笑い合う中、 それぞれの母親の昔や過越し方に思いを馳せ、 そうやって繋がってきた命の流れを止めてしまうこ…
今月出たばかりの『世界のまんなか』は、ジェリービーンズみたいに カラフルでポップな作風だったが(百味ビーンズ風に胡椒味もあり?w) こちらはまた色合いの違う作者の世界。 WEB連載で読んでいた時から、後半じわじわと涙が溢れたが 再度本を手にとって一気に読むと、その味わいはさらに深く 読後、潜水した世界からなかなか戻って来られなかった。 … … ……
藤たまき
宮原きの子
藤たまき先生の世界観は本当に幻想的だと思う。 そして、この味のある藤たまき先生にしか描けない、この絵がとても好き。 10年ストーカーなんて、犯罪の匂いがするなぁと思ってたんですが、まだ狭い世界しかしらない高校生らしい話だったと思います。 好きすぎて自分の気持ちばかりが先立ってしまったり、本当はわかって欲しいけど口から出る言葉は酷い言葉ばかりだったり……。 それに気付いた時にはもう会…
bonny
少年と年上のお兄さん的な存在との関係を描いた作品、が多いような気がするのですが、この作家さんの描く線が細くて頼りなさそうな、でも芯が強いというノスタルジックな少年像がとてもいいです。人物以外の風景も丁寧に描き込まれていて、モデルの場所があったら行ってみたいと思わせるほどに臨場感があります。さらに、人物の心情を語るモノローグがとても抒情的というのか詩的で、セリフ同様心揺さぶるのであります。 タ…