朝南かつみさんのレビュー一覧

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

崩して重ねてを繰り返す積木の恋なのですね

 凪良先生の作品は3冊目です。先生の作品は切ない系しか読んでいないのですが、暴力的で打ちのめされるような絶望感はなく言葉が優しいというか、、なんとなく心地よいので気負わずどっぷり浸れるのが気に入っています。

 この作品の主人公である蓮は詐欺師なのでこの先必ず良心の呵責に苛まれる展開になると容易に想像できちょっと面倒だなとも思いましたがさほど構えることなくすんなりストーリーに入り込めました。

0

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

重い話のわりにあっさり読めてしまう

ゲイ相手の恋愛詐欺師と、カモられるお医者さんのお話。いいお話でまとまっているのだけど、話自体が短くて、本の半ばで本編が終わってしまうのが物足りない。特に、じっくり読みたい後半の、恋愛の自覚→葛藤→逮捕→服役の流れが急ぎ足に感じられてしまった。

恋愛詐欺師としていろんな男を手玉に取っていたはずの蓮が、加賀谷に惚れたきっかけが、お金を渡した後にセックスをしなかったから、というのはちょっとピュアす…

5

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

積み上げる恋

凪良ゆうさんの作品は評判の高いものを何作か読んだけど、この作品が一番気に入りました。
あとがきに、凪良さんの積木のイメージは「すぐ崩れるもの」だけど、担当さんは「ひとつひとつ積み上げていく感じ」と返事したとあり、私のこの作品の積木は積み上げていく方の印象だった。
出所後、同棲するまでが一段、クリスマスにケンカし仲直りしてもう一段、この先は、加賀谷の実家と戦って一段、蓮が無事就職して一段と、積み…

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忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

辛い過去を乗り越えていく二人

人の記憶を見ることができて、催眠術で忘れさせたり操作する能力を持つ清涼。ある事件の目撃者の記憶を消したことを刑事の秦野に責められ、そこから二人の関係が始まる。
そんな二人の始まりが、レイプというのは結構衝撃的。秦野は父親から性的虐待を受けていた過去があり、その記憶を勝手に覗いた清涼に激昂し、襲ってしまう。けどその後の清涼がどこか飄々としていて、嫌な目に遭ったら同じことをして記憶の上書きをしなけれ…

1

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

代用品として扱われる受け…美味しい!!

ちるちるさんのBLニュース『本当に無慈悲なBL』で紹介されていた当作品。
胸をズキズキさせてほしい気持ちで購入しました。

結論からいいますとなかなかに良かったです。

子ども時代から一途に攻めのことを想う受け、航希に胸打たれました。
健気受けで心配になる受けの性格のイライラ度…私はありませんでした。
癪に障る要素がなかった為プラスな気持ちで航希の姿を追えました。
自分は代用品と理…

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神に弄ばれた恋 ~Andalucia~ 小説

華藤えれな  朝南かつみ 

スペインの空気感に浸る(紙の本をお薦めします)

評価が高評価に偏っているのがよく解る!
このお話を通して描かれているスペインの空気感が、大声で叫びたくなるほど「ヨイ!」のです。
闘牛場は暑いのです。そして、砂塵が舞っている。
そこに集まる人々の熱狂も、熱いけれどやっぱり乾いている様な気がします。
素晴らしい闘牛を行なえば熱狂的に持ち上げ、無様な様を晒せば地の底まで闘牛士を貶める。
湿度の高い日本で育った私には、この空気はとても魅力的で…

3

唇にコルト 小説

佐倉朱里  朝南かつみ 

キャラ萌え、シチュエーション重視よりも雰囲気重視っぽい

2011年刊。
表稼業・探偵業、裏稼業・殺し屋の翼(たすく)と、元刑事だけあって飄々としているようで観察眼の鋭い輝之。

洒落たハードボイルド調なのかと思いきや、高尚めいた部分もチラリとあるし、肝心の翼や輝之に体臭味がないというか、ベッドシーンも盛り込まれているというのに生々しさを排除している感が見受けられ、活きの良さってのを感じない。
キャラ萌え、シチュエーション重視じゃなく雰囲気重視な…

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

不器用だけど優しい恋愛

これはとても良かった。

受は最初は恋愛詐欺で金を得るの為、攻めは最初は昔の片想いの相手に似ていたから。
きっかけはそれでもお互いが少しずつ相手の存在を確かめ合うようになってからの~受逮捕。

出所の時に攻めが迎えに来てくれて本当に良かった。

それからの二人の少しずつ心の距離を縮めていく様子に、うん積木の恋だな。と。
二人とも不器用なのはお互いを思いやるばかりに。
でも、ちゃん…

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凍える月影 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

よく出来た大作

「兄上、共に地獄に堕ちましょうぞ」ってなんて背徳的で淫靡で甘美な煽り文句でしょう。10年近く前の作品なのでよくわかりませんが、作中に出てくるこのセリフが絶対帯のキャッチコピーだったと思います。

時は鎌倉〜室町時代?位の日本。妖艶な美坊主のお話です。その上腹違いのガチ兄弟設定。美しい僧侶の月永はその体を寺での生活でエロ坊主達に差し出しながら生き抜いてきました。正妻の息子で国主となった兄への復讐…

1

忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

趣味ではなかったけど、読みやすい一冊

ストーリーも良くて、悪くなかった、悪くなかったんですが、なんか…こう…違ったなーって感じでした。

他にもおっしゃってる方がいらっしゃるんですが、なんかエロシーンがストーリーに突然入ってくるんですよ。えっそれ今するんだ!?みたいな……

あと、最初のエロが、なんでそうなったのかよくわからない。攻めが警官なんですけど、なんでこの人、突然強姦したんだろ……という部分も引っかかったままでした。本…

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