朝丘戻さんのレビュー一覧

坂道のソラ 小説

朝丘戻  yoco 

切なさに共感

大好きな作家さんです。
今回もいつも通り、というより、いつも以上に切なくて、
読後は温かい気持ちになりました。

考え系の受だけどイラっと来ることはなく、むしろ、相手の性別問わず、
片想いの切なさがぎゅっと詰まっている気がします。
気持ちを丁寧に表現してあるので、読み進むうちに受に気持ちが
シンクロしていきました。

攻が受に告白の返事をする前後の場面の心理描写が秀逸!!
思わ…

16

坂道のソラ 出版社書き下ろしペーパー グッズ

大惨事!浮気事件

本編後の、一吹の学校での様子ですが・・・
ああー!もう大爆笑した。すっごい面白い!!
きっとよくある高校生の休み時間の風景なんだろうけど、そこにそんな事があってこんな大惨事になるとは(笑)
本編の中で友達ができないと、引け目に感じていた一吹が恋人関係をアケスケに話すまでに、しかも相手が男性なのに、平然とそれを受け入れている友人たちの姿に本当の友人になったんだね、と思いながらまさかそこまでお世…

8

坂道のソラ 小説

朝丘戻  yoco 

心を伝えることの大切さ

毎日通学のために乗るバスは、同じ時刻に同じ顔ぶれ。
見知った顔だけど会話もしない、ただそれだけの他人。
それが主人公が痴漢に遭ったことで見知らぬ他人の関係が動きだす。
ソラとは主人公が招待されたSNSの「アニマルパーク」で自分が作ったボロボロうさぎのアバターに付けた名前。
バスは坂道を走り、その坂の上に主人公の家はある。
クラスメイトは自分の事を「河野」と呼ぶ。
友達って下の名前で呼び…

11

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

すごく綺麗な物語

泣いて..泣いて..泣きました
昨晩読んだのですが 今日は1日目がぱんぱん
でした
始め凄くあまい感じで(セリフとかが)、
そういうのが私は結構苦手な方
だったので うーん どうかな~
なんて読み進めていたのですが
先生の凄く優しい、切ない感情に
涙がぼろぼろ..

後半はもうせつなくて
たまりませんでした。

同性同士であるからこその
負い目だったり、繋がりが
ど…

6

きみのはなし、 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

ミニシアター系映画のような

「きみのはなし、」「ふたりのはなし。」は上下巻扱いです。ご注意を。
以下上下巻合わせての感想です。

朝丘さん初読み。
攻受ふたりとも、霞を食べて生きてそうなキャラ。

たとえるなら単館・ミニシアター系の映画みたいな雰囲気。日常淡々系。
単館系映画同様、好きな人は「大好き!」、苦手な人は苦手だろうな、と思います。

私はと言えば…
この丁寧さは嫌いじゃない、でもこの本を好きかと…

5

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

能登先生の成長物語

 大学受験を控えた高校生のあめちゃんは、あまり乗り気ではないまま予備校に通うのです。
 その予備校であめちゃんは、だらしない格好で、すべてが先生らしくない先生、能登と出会うのです。

 人に叱られたことが嬉しい、千円ぴったりのレシート、他人への嫉妬、あめちゃん飲みかけの野菜ジュースを飲んでしまう、「ちゅうちゅうしようね!」という大胆すぎる告白、そして太巻き…。ともかく、子供のような「先生」に…

12

春へ 小説

朝丘戻  小椋ムク 

切ない話のはずなんですが、

亡父の縁で知り合った攻めを好きになったけど、その父の存在があるから、この恋は実らない…という切ない話のはずなんですが、地の文が受け視点で叙情的に進むわりにキャラの心情変化が唐突すぎてついていけなかったです。

特に最後の攻めの手のひらを返したような態度の変化に、今までの頑なな同性愛忌避や大切な人たちの忘れ形見に手を出したくないという倫理的な葛藤はなんだったんだろうかと、ちょっと遠い目に…お墓に…

5

春へ 小説

朝丘戻  小椋ムク 

お話は面白いと思う

ネタバレにならない様に書かなければならないと思うが
簡単に言うと、最後の最後でキレイにまとめ過ぎていた印象。

今までの葛藤はなんだったの?
そんなモンだったの?と。
十希が旭を好きになる動機とかも弱すぎる。

絵や過去の逸話などでは不十分の様に思う。
私は絵を鑑賞して、その作家のファンになることはあっても
恋心を抱くまでには発展しないし
例え発展させるにしても十希のやり方は

4

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

やさしい人。

最初、丁寧すぎる話し方にちょっと馴染めなかったけど(藤たまきさんを初めて読んだときのように)、慣れると心地いい。
そして後半ボロボロ泣いた。
優しすぎるのも、考えものだわ(笑)。
もう絶対離さないぞ!という気概で、ベタベタに甘えまくったらいいと思います。

4

きみのはなし、 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

透きとおるようにあたたかく。

静かで、すこし揺れてまた静かになって、まるで鼓動の様な雰囲気です。
表紙の、温かみのある雰囲気と透明感がみごとに作風にあっています。

職業ややりとり、好きな食べ物やカラオケでの歌のチョイスなど、とても親近感が湧く要素がちりばめられています。どこかにこういう人いるかも、と思うかもしれません。

淡々としていつつも二人の心情を丁寧に描き、すこしずつ二人の気持ちが寄り添っていくのを描き出す作…

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