中村明日美子さんのレビュー一覧

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

衝撃のラスト!継承された薫り

仄暗い義兄弟の関係が何度も続き、途中から兄側からの描写もあり、上巻で何を考えているかわからない兄の気持ちも見えて、下巻は深い話しになっていきます。

2人は始めから惹かれあっていた。
しかし義兄弟という関係や、家を継いでいく兄、それらのしがらみが2人を長い時間、複雑な身体だけの関係にしてしまいました。
やっと結ばれた2人。
しかし短かすぎるハネムーン。
お兄さんは亡くなる寸前までハネム…

4

ダブルミンツ コミック

中村明日美子 

相手の名前を聞いた時から2人は1つだった

◆ダブルミンツ(表題作)
 漢字が違うけれど同姓同名で出会ったミツオとみつお。ミツオの方は出会った頃から既に、みつおに並々ならぬ執着を抱き始めていたようです。勝手に覚えた親近感が、彼の中で際限なく膨らんだ感じなのかな。もちろんみつおの深い黒の瞳が、彼を惹き付けて離さなかったというのもあるでしょうけど、それはきっと同姓同名だから余計にそう感じたんだと思います。大人になってから突然みつおから電話をも…

0

同級生 コミック

中村明日美子 

私的NO,1の王道BL

 一番最初のレビューは「同級生」と決めていました。
私の原点であり最も好きな作品です。
私自身これが初めて読んだBLというわけではありません。
しかし、この作品をきっかけに、BLというジャンルの奥深さを感じそこからズブズブとハマっていってしまったわけです…。
 もし読んだ事が無い!という方がいるならば絶対に読んでもらいたい!!
絵、雰囲気、細かな演出etc...どれを取っても美しく、目も…

6

奈落何処絵巻 あなたのためならどこまでも平安調スペシャル コミック

中村明日美子 

何も考えずに和服ver.の『あなどこ』を楽しめる

 『あなたのためならどこまでも』の七海と高千穂の掛け合わせの雰囲気を、そのまま平安時代に持ってきて当てはめ、エロとギャグを詰め込んだ作品でした。平安時代らしく、化け猫や擬人化された月、妖などのファンタジーな要素もたくさん登場します。七海が悪夢を見たところで、シリアス展開になるかも?と一瞬思いましたが、すぐいつもの感じに戻り、最初から最後まで明るく笑いながら読めました。

 時代背景や言葉遣いも…

0

あなたのためならどこまでも コミック

中村明日美子 

きゅんとするエロ可愛い短編集

 明日美子先生のラブコメ短編集、とっても可愛くて面白くてきゅんきゅんしました。どちらかというとシリアスな雰囲気の作品が多い先生ですが、こういう爽やかで可愛らしい作品もぴったりですね。ストーリー重視の方には今作はちょっと合わないかもしれませんが、軽いラブコメを明日美子先生の繊細なタッチで楽しみたいという方にはおすすめです。

◆あなたのためならどこまでも(表題作)
 結婚詐欺師×刑事。1年も追…

0
非BL作品

王国物語 1 非BL コミック

中村明日美子 

美というもの

美しい。とにかく全ページ美しい×100。勢いで神にしたいぐらいなんですが、1巻が???なところで終わってしまったので、悔しい、神を付けられないです。ちら読みしてしまったら、もう止まらず、つい購入してしまいかねないので、ご注意ください(私だ)。お話も「うわーーーーーーー」と叫びたくなるような、せつなさ?虚しさ?たっぷりなお話で、中村先生お好きな方にはたまらない本ではないでしょうか。
非BLですが、双…

4

ダブルミンツ コミック

中村明日美子 

深い。

「ダブルミンツ」
痛いんだけど、市川光央と壱河光夫の関係を過去を交えながら淡々と描いてるのが凄いな~と。
最初はただの虐められっこ?な感じだったけど、「わん」と言ったその日から始まった二人の強い結びつきというか不思議な関係にぐいぐい引き込まれていきました。
余韻たっぷりの読後感でした。

「温室の果実」
おじいちゃん政治家先生との関係がなんとも言えない雰囲気を醸し出してて素敵な作品でし…

1

あの日、制服で コミック

中村明日美子 

爽やかにいやらしい

 表題作以外もすべて学生もので、どれも異なる背徳感や若いからこそ感じられるいやらしさがありました(厳密には表題作では回想として学生時代が描かれています)。すべての短編に濡れ場があるにも関わらず、けっしてエロエロなんていう安直な言葉が思い浮かんでこないのはさすが、中村先生といったところですね。10代のキャラばかりなのに、どれも儚く官能的という言葉がぴったりでした。

 ハピエンと悲恋が混ざってい…

0

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

女はそれを我慢できない…コケにするんじゃないわよ!

さて、下巻です。
竹蔵と忍の、秘密の、誰にも言えない、許されない世界、それが崩れていく巻。
その終わりのはじまりは、竹蔵があてがわれた女性に自分の秘密を仄めかしたこと。
女性性というもののリアリストな側面が2人の関係を壊す引き金になる。女を意味もなくコケにすると…。
上巻では2人の姿を要に見せた竹蔵。今また居合わせた1人の女性に見られるか見られないかの賭けをして。
潜在的に忍との関係を壊…

3

薫りの継承 上 コミック

中村明日美子 

はじまり、ふかまり、ねじれる

黒と白の織りなす流麗な世界。
ビアズレーのように。
いざ読んでみると、中は少し白い印象。それは「正」の側にいる忍や要の白い肌とクセのないまっすぐな髪、そして色素の薄そうな眼のいろ…
対して「偽」としての血の繋がらないよそ者・竹蔵は黒い癖毛と黒い目で。
アンファン・テリブルの要を狂言回しにする意味があったのかはよくわからない。竹蔵が要という証人を必要としたわけも。
なぜなら、要がどうこうし…

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