茶屋町勝呂さんのレビュー一覧

硝子の街にて(5) 朝 MORROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

5巻まで来ました

今回も殺人事件で事件関係者にシンクロしてなんとなく事件を解決するノブ。オカルトミステリーまでは行かないけど犯罪を引き寄せてしまうタイプではあると思う。コ○ン君みたいな。

今作でシドニーとノブの関係はほんの少しだけ進展しました。10段階の内の1くらいの前進だと思うけど。ノンケだけどノブにとってのシドニーはやはり特別みたいです。シドニーの元彼のロッドは相変わらずいい男なのにな。救済されるといいな…

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硝子の街にて(4) 家 BURROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

家族とは難しい

今回はシドニーの実家の近くで起こった事件という事でうまくいってなさそうだったシドニーの親との関係が明らかになりました。やはり近所の狭いコミュニティで息子がゲイというのが知れ渡り母親はシドニーに冷たく当たっていたらしい。職場でも同僚から差別を受けるシドニー。90年代の話だし今より偏見が強かったのであろうけど胸が痛む。

シドニーの母親もノブの父親も他人に対してはとても温かく人格者と言ってもいいよ…

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硝子の街にて(3) 虹 RAINBOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

どんどん面白くなる

もう3冊目です。このお話は一冊ごとに事件が起こり、幼馴染みのシドニー(刑事)とノブ(事件被害者にシンクロしてしまう旅行会社アルバイト)のコンビが解決していき、2人の愛情にも近い友情のかたちも描かれていきます。

ノブが4年前、いきなり日本から昔住んでいたニューヨークにやってきた時、幼馴染みのシドニーのアパートの隣りの部屋へ転がり込んできたのですが、部屋のつくりが元スイートルームみたいでお互いの…

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硝子の街にて(2) 雪 SNOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

意外な人の登場

長編シリーズ第2巻。今回も殺人事件が起こりシドニーとノブのジレジレ関係も3歩進んで2歩下がる…ほども進展はしていません。長編だけど完結してるのでこちらも焦らずじっくり楽しみます。

今回2人の間にちょっと波風を立てる存在が、なんとあのデスペラードシリーズに出てきたダニエル。あちらはNYっぽい架空の街の設定だったのでこのダニエルはパラレルワールド的な存在でシドニーの元彼ロッドと同業らしい。相変わ…

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硝子の街にて(1) 窓 WINDOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

大作の第1巻

大好きな柏枝真郷さんの大長編小説。全22巻のうちの一冊目。読むのが何だかもったいなくて積読にしていましたが、とうとう手をつけてしまいました。

90年代ニューヨークを舞台にしたアメリカ人(ゲイ)×日本人(ノンケ)の幼馴染みラブ。1巻では友人のままですが、将来恋人同士になりそうな匂いプンプンです。楽しみしかない。攻めのシドニーの元彼・ロッドも素敵で良い人だったので気の毒。ミステリー部分もよく考え…

1

世界の果てで待っていて -嘘とナイフ- 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

二人のやりとりに震える

続編。主に櫂谷視点で苦悩が描かれ、切なさと苦しさと熱さが増していた。

今作は殺人事件に挑むお話。黒澤と櫂谷はそれぞれの立場から、別々に捜査を行う。とはいえ、ところどころで必然的に絡まり合い、そのたびに新たな謎は生まれるし、見えてくる感情にかき乱されるしで、どんどん深みにハマっていく感覚を味わえた。

印象的だったのは、櫂谷が信じていた黒澤からの信用が、幻想だったのかと衝撃を受けるシーン。…

4

世界の果てで待っていて -天使の傷痕-(新装版) 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

二人の関係性は神レベルに好き

高遠さん初読み。硬質だが読みやすい文章で、事件ものの緊張感を際立たせており、とても良かった。表現力が高く、BLにしては珍しく小説らしい比喩に触れられた。一般書に近い読み心地。

メインキャラは元刑事の探偵と現役刑事。この一冊では、主に攻めの黒澤の事情を掘り下げている。櫂谷視点で描かれる黒澤の苦悩は生々しく、心理描写は少ないのに痛いほど内面が伝わってきて苦しかった。
櫂谷の方はまだ深くは語られ…

2

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

前評判通り

腐女子友達から何度か勧められてやっと読みました。このJUNE?時代のBLのようなBLじゃないような感じがすごく良いですね。商業BLが何でもBL展開過ぎて無理。だったり、最近BL食傷気味かも。という方には特に読みやすいと思います。魚住が受けで久留米が攻めになると思うのですが、受け攻め関係なく二人の関係性や青春の何気ない話にドキドキできます。しんどいシーンもありますけどね・・・。

私が今作で特に…

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世界の果てで待っていて -嘘とナイフ- 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

神の中の神!  先人達のナイスレビューに賛同して、完結編を乞う!

 自分と同じく、この作品にボコボコにされた苦悩に満ちた知性あふれる先人達の、切実なレビューが良いです!
 2005年に一作目、2010年に新装版と続編が出た後、未だ続編はでていません。…クッ…
 もう待ちくたびれて萌えどころか、妄想と苦悩にのたうちまわること七年。それでも常時自分のベストスリー内のこの珠玉の作品。
 私にとっては、BLの真打ち。
 
待つ意味がある以上は、いつまでも待ちま…

7

世界の果てで待っていて -天使の傷痕-(新装版) 小説

高遠琉加  茶屋町勝呂 

続編出ないと墓に入れない。萌の真骨頂がここにある。

攻、受、共に刑事です。
 2005年、そして続編が2010年と刊行されています。肉体関係成立まで性急で安易な展開ストーリー運びのエロはすぐ満たされるが、すぐ忘れ去られる一発勝負作品( シリーズものを含む
) が多いなか、その対極にある作品です。初動萌えがいつまでも燻り残り続けます。しつこく。
エロよりエロスを求める人におすすめしたい。

…………… そういう意味では読…

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