竹美家ららさんのレビュー一覧

ディア・ムーン 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

少ないページ数ながらも

遥の叶わないと思っていた願いが
続いている幸せな同人誌です。

入江の足の爪で、大学時代のキャンプの出来事を思い出すのですが
片想いしている頃の遥が切ない…。
入江の健全さが、また苦しくなっちゃうよー!

遥の血を吸って体が重くなってフラフラ飛ぶ蚊を
入江が潰そうとしたのを制し、
自分の気持ちが膨れ上がって身動きが取れないぐらいになったら
ぱちんと手のひらで息の根を止めて欲しい…

3

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

やっと読んだ

【最初に余談。わたしは今のところ朝丘戻。さんは苦手です、ポエムな文章が…;漫画でいうと絵柄が生理的にダメとかそういう感じです。でも一穂ミチ さんは作品にもよるが、好きです。なんだかよく比較され、こっちがいいならこっちもどうぞ等言われるようで。でも、わたしみたいのもいますよーと、…どっかで言いたかったのでここで】

一穂ミチさんのほかの作品はいくつかすでに読んでいるけど「先生と生徒(10代)」と…

13

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

繊細な

一穂ミチさんが好きだったので、あらすじを読まなくて表紙と著者だけ見て買いましたが、
これは大当たり!
一穂さんの独特で繊細な描写が特に表わされている作品だと思います。

普通の性描写ありの恋愛的要素求める方にはお勧めできませんが、また一味違ったBLを味わいたい方には一番お勧めします。

読み終えた後の、あの心にじわ~とくる気持ちは言葉に表せませんね。
そのくらい、胸がいっぱいになりま…

2

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

独自の世界観

独自の世界観を持って書かれている作品。
マンガよりも小説の方が作者の世界観を出すのが難しいと思うんですよね、この作品では一穂さんという作家さん独自の世界観がよく出ていてまずその点を評価します。

そしてその世界観が読んでいて実に心地良い。
別に甘ったるい話ではないし、チクッと棘の刺さる様なエピソードも出てくるのだけれどそれら全体を大きく丸く包む世界観が読んでいて心地良い、そんな作品です。

6

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

加賀乙彦と安部公房をところどころ彷彿とさせる

買って1ヶ月ぐらい忘れてました。
どうなんでしょう…好みが分かれる作品、ということになるのか、これ?

読み出したら、お!新しいな…BLに東野圭吾ばりのサイコ・サスペンスですか!?ワクワク
・・・と思った自分は甘かった。
読んでいるうちに自己の「存在理由」とは何かというのをジワッと感じるようになりまして、うわ、キモチワリー!(←褒め言葉)なんなんだこのカコイって加賀乙彦の「フランドルの冬…

10

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

やっと読めた

前作から気になっていた栫ということで、読む気は満々で
買ったのですが、なんとなく、恐くて手を付けれなかったのですが、
やっと読めました。

前作からの世界観が生きていて、
純文学の小説を読んでいるような印象をうけます。
また、砂時計職人ということで、砂や砂時計により
世界観を表していることが、この心象を作り出してくれているのだと思います。

救いのある物語ではありませんでしたが、…

3

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

失われた物を求めて

失われた物があまりにも大きすぎて、歪になってしまった人たちが、
失われたことを受け入れて、
ずっとそこにあった物と、あらためてであうお話。

砂時計が象徴する、完全なる対象、流れる時。

一穂さんの作品は、テーマとモチーフの結び付け方にいつも感心します。
この作品は、特に。

BLとして、エロい萌えどころは希薄です。
でも、このお話は、BLじゃないと成立しそうもない。
「萌」…

4

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

題名に沿って

はじめは「meet,again.」という題名にオシャレだなあという思いしかなかったのですが、紙をめくって、この本の中の世界に引き込まれるにつれて、この題名の意味がわかってくるようで、胸が痛くなると同時にとてもぞっとしました。

このお話は、少しだけ人とちがった、いわゆる「超能力」をもった母親を交通事故で亡くしてしまった嵐くん(受)と、失踪してしまった一卵性双生児の兄を持つ機械のような栫(攻)の…

5

羊とオオカミの理由 小説

杉原理生  竹美家らら 

ほっこりと可愛らしい2人。

無性に年下攻が読みたくなり、購入。
読み始める前は、あちらこちらで章彦(受)が「お花畑」だの「可愛い」だのと言われていたので、一体どんな不思議ちゃん受が来るのかと身構えていましたが、そんな心配は必要ありませんでした(笑)
全体的な雰囲気はほのぼのアットホームですが、章彦はちゃんと地に足のついた28歳の社会人男性(ただし極度のブラコン)としてきちんと書かれてました(笑)

最初は、重度のブラ…

3

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

いつもながらの丁寧な描写でした

この作者は好きな人にはこよなく愛されるけれど苦手な人には
なかなか最後まで読むには努力を必要とされる内容があると
何度か感じた作家さんですね。
まぁ、相対的にはかなり高評価の作家さんでもありますね。
今回の作品も実に丁寧に人間の描写を施してる作品でした。
大学生と学生生協のバイトで砂時計職人の息子との何処か歪で
空虚な心を抱えてる二人が必然の再会をし、心の再生をしていく
ようなストー…

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