竹美家ららさんのレビュー一覧

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

やさしさにつつまれた孤独を癒す方法

セックスレスカップル『一顕×かおり』、同居しているのに一線を越せない・越したい『和章×整』の2組のカップルが出てくるお話でした。
まず全体的にフェミニンな一冊~という印象でした。そして一顕と和章が可哀想だったなーと思いました。

一顕って本当はセックスしたいだけじゃないですよね。
彼が一番求めていたのは「本音で話し合える関係」じゃないかな、と思いました。
セックスレスだけが問題の本質じゃ…

26

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

刹那的で美しい人間の営み

詩情豊かな文章で、セックスと人間関係という生々しいテーマに切り込んだた意欲作だと思います。

本書には二組のカップルが登場します。
◆一顕&かおり
同棲中の男女カプ。1年ほどセックスレス。
◆整&和章
同居する友人同士。
整は和章が好きでセックスがしたい。
和彰は整を抱くことはできないが、整が大事で一緒に暮らすことを望む。


好きな人とできない。
肩にかかる小雨にのように…

33

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

手に取らずにいられない表紙

表紙がいいな、と思いました。
頭を下に向け、整(受け)の顔を見ないまま
ビニール傘を、差し出している一顕(攻め)。

一方の整は、一顕に顔を向けるものの、
こちらも、その視線は微妙に逸らされています。

ほんの少しの勇気で
キスを交わせる距離でありながら
雨の中たたずむ不器用な二人の構図。

コンビニで買った安っぽい傘というのがまた良い。
本編の雰囲気が上手く表現されていて…

20

ふったらどしゃぶり 初回限定特典書き下ろしショートストーリー グッズ

Time after time

初回限定特典ペーパー、SS『ユアーズ』。

本編は苦しいような怒濤の展開で、いわゆるBL的な甘さは殆どなかったのだが、
(書き下ろしはまぁBL的ですが)
本編の後、付き合いだしてからの二人。

一緒に暮らしていた和章が嫌いだったので、TVを見る事がなかった整。
1人で暮らすようになってから、TVをつけて寝る癖がついたというのに、
別れの後の整の孤独と自由を見る気がする。

両親…

7

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

セックスはめんどくさい

冒頭すごく読んだ感あると思ったら、web で読んでいたのか。
初回を読んで、それっきり忘れてた。

間違いメールがきっかけで、誰にも言えずにいた、ぶっちゃけ過ぎな恋愛相談?しちゃたら、その相手は、微妙に親しい、会社の同期で、、、

この、二人の関係の設定が絶妙。
同じ会社でも部署がちがうから、毎日必ず顔を会わすことはないけど、同期だからそれなりに面識があって、会話する時も微妙なみなし…

7

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

セックスレスの事情を読む

セックスは気持ち良いから、セックスが日常になるはず。
そんな単純じゃないのが、この作品でした。

したい人としたくない人の同居ペア2組が説明されていきます。
したい方の男2人が同じ会社の同期。
それ以外は、住む所、暮す相手(男同士・男女)、仕事は別課だし、接点はない。
それが、間違いメールから、何の気なしに平坦に語った悩みが2人を近付けます。
相手の行き先が見えない苦悩や、それぞれの…

13

Overtour 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

「永遠にかけた小屋の鍵」と十和子の涙の意味

この新聞社三部作、私は本当に大好きで、
こうやって同人誌でその後を読むのを楽しみにしています。
今回の話はなんと、圭介&一束と良時&密&十和子の、
2カップルの絡みという夢の豪華版(笑)
こんな話が読めるのが、本当に同人誌の良いところだと思います。

出張で東京本社に行く事になった一束。
担当者と打ち合わせを終えた後、成り行きで良時に本社を案内してもらうことに。
そして、密と一束の…

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ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

一穗ミチ先生×竹美家らら先生!読まずにおれませんです!!

いや~~!いつも、チルチルレビュー読んでは、新作購入するかを悩み考えてました!ハズレに当たるのも、悲しいし、購入資金も限られてるし、名作でも好みとは、違う場合もあるし…色々と、参考にさせていただいております!!…そして、そろそろ自分も恩返しの、人柱?!に突入してみようかと……しかし、マンボウは、基本、作者様応援型のレビューです!あんまり役に立たないような…今作は、それぞれの背景をはしょっても、今ま…

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ふったらどしゃぶり 初回限定特典書き下ろしショートストーリー グッズ

恋する男、一顕

本編の後日談。
古いボロマンションに引っ越した整の元へ訪れて一緒に過ごしている一顕。
確か、整は和章と暮らしている時、和章がテレビが嫌いで見なかったと記憶しているのだが、一人暮らしになってそれが解禁になって彼はテレビやDVDを楽しむ生活をし、付けっぱなしで寝てしまうことも度々あるようだ。

そんな彼が見ていたのは社交ダンスの青春映画
(背景がアパートの屋上で白と赤のネオンサインという描写…

7

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

生々しくて新鮮

blの懐深さと云えばそうなんだろうけど、この作品の面白さはblではないと感じた。山本文緒の小説の様な日々の生活の中にひっそり潜んでいる屈折した心やそれに伴う性の苦しみ。表題作の[ふったらどしゃぶり]に関して見れば、これまでblでは描かれる事が無かった女性目線での苦渋が書き綴られていて萌えも何も感じなかったけど一作品としては読み応えありました。好きなだけではどうにも行かず、曝け出すのもままならない2…

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