フランク
「NO.99:人間玩具」に収録されている、「地下街」を舞台に、暗殺者ナガサとその幼い愛息子テオ、テオの家庭教師に雇われた小麦田くんの物語。「地下街」に登場した、テミスンとペト姉弟のその後も描かれており、ペトは少しずつ話せる様になっていて、相変わらず黒野に愛されており。ホッとさせてくれます。ペトが働く食虫植物を扱う不思議な花屋さんの店長とテミスンのロマンスも挟み、この不思議な世界観の中で、王道ロマン…
その絵の端に書いておきたくなる様な、詩の様な作品です。丸っと表題作なんですが、青色〜ボルドー〜アイボリー〜青藍と続き、最後だけメセナ、と締めくくります。
その色名が指し示すようなエピソードで綴られており、目の前にその色彩が拡がるようです。
物語は30過ぎの金持ちで目利きの画商がその才能と美しさに惚れ込んで、若い画家のパトロンを務めるというもの。しかし彼はそこに愛情を抱く。これは契約上の関係なの…
『No.99:人間玩具』のスピンオフとなる執事編と、レナードとフィンのその後が描かれています。
執事のグレアムの過去を知る、新入りの執事、美しいアレックス。グレアムは前作でおそらく人気を博した思われ、本作ではメイン。そして、前作のラストのモノローグに通ずるエピソードも絡めています。…やっぱりそうだったのね。っていう。このグレアムとアレックスのドエロいセックス込みの恋愛も勿論見所ではありますが、(…
池先生は、『媚』シリーズに見られる極道もの(と、言ってもアレはアレで特殊な性癖のロマンスと言えなくも無いけれど。)よりも、こんな時代がかったファンタジーの方が良く似合う。執事のグレアムなんて、沢山の女子を虜にするだろうと思われる。彼はこの作品では傍観者の役割を務めているが、『バンフォード侯爵家の執事』で主役を張るキャラクターとなっていて、その見た目の美しさ、衣服の緻密な流麗さは筆舌に尽くしがたいも…
『媚の椅子』という、この何とも言えないSMプレイ風味のショートストーリーが、この後『媚の凶刃』シリーズと続いていくことになるとは…。この時は池先生も予想だにしていなかったと言う。
そうして、今、この物語の全体を振り返ってみると。驚くべき事に、加賦さんは既に韮沢の執着愛に囚われていて。思わず知らず、夢中にもなっているのだ。舞い上がってもいるし、韮沢が身を挺して護ろうとする事に憤り、部屋に閉じ込めて…
前巻までで、お互いの固く結ばれた恋情と絆、想い合う心と心を確かめ合った二人。
冒頭から結構な暑苦しさでおっぱじめており、事後、予定通り訪れた嶺石はそれを察してツッコミます。「新婚かよ。」その通りだよ‼︎加賦さんの為に卵焼きを作り、味噌汁を温め、エプロン姿で抱かれる韮沢。嫁!完全に嫁!聞けば、最初、料理が不味くて、笹寿司の大将のところに連れていかれたらしい。花嫁修行なの⁈ そして加賦さんの母、組長…
池先生もあとがきで触れてらっしゃいますが、『ギャグなのかシリアスなのか、よくわからない漫画』です。そこがいいんだけれども。初めて読んだ時は、額面通りというか、その緻密な劇画タッチの絵のままにシリアスに受け止めていましたが、よくよく読み返すと、そこかしこにギャグ的要素が散りばめられている事に気付きます。そして、極甘なラブストーリーでもあることを。冒頭で加賦さんはもぅ言っちゃってます。韮沢の中で果てな…
毎日暑いので。爽やかなものを…とは思ってもみたものの。この暑い中だからこそ、あえて、読み直してみたいと思うのだ。この蒸し蒸しとした熱気こもる感じが、この世界観に浸るのにピッタリと添う感じ。(因みに凍えるような寒い日にも寄り添う気はしています。加賦さんの熱を暖房に出来そうな。)滴るものは汗か、体液か。
当初、そのおどろおどろしいまでの緻密な劇画タッチに驚き、特にこの(2)は任侠的な意味で激しいので…