谷崎泉さんのレビュー一覧

真音 1 小説

谷崎泉  麻生海 

掴みはバッチリ

硬質なイメージがあったせいか積み本となってましたが、想像していた硬さは無く、登場人物の魅力でページを捲る手が止まりませんでした。

進藤が何故物事を達観したようなのかは、まだ詳しく分かりません。
賢く若い彼の過去に何があったのか、そして富樫への気持ちの変化があるのか、次巻以降楽しみです。

富樫も魅力的でした。
いわゆる俺様なんですが、進藤にはつれ無くされるし野菜嫌いとか可愛い面あるし…

1

正命の髑髏壱 小説

谷崎泉 

ファーストエッグの前日譚

「ファーストエッグ(全4巻)」のサイドストーリー。過去に同人誌で発行されたものを、作者自らがkindle電子書籍化したものとのことです。壱・弐・参・肆と4冊に分かれていますが、完全に続いているストーリーです(なのでこのレビューは、壱・弐・参・肆通してのものとなります)。

内容は、佐竹が例の事件を起こしてから、自宅謹慎処分を受けている間に「料亭 梁山泊」に居つき、たかみさんの「仕事」に少しだけ…

4

真音 3 小説

谷崎泉  麻生海 

深い人物描写で良い物語でした。

「真音」、3巻で完結です。
こちら、体裁はヤクザもののBLということになるのでしょうが、どちらかというと「人情物」ですよね。暴力団同士の争いとか人の生き死にとかの要素も無くはないのですが、派手なドンパチやスリルよりも、登場人物たちが自分の中で思いや過去に折り合いをつけて、それがベストかどうかは分からないけど先に進んでいこうとする物語でした。

だけど、ちゃんとBLとしてのトキメキもありますよ…

3

真音 2 小説

谷崎泉  麻生海 

過去が紐解かれていきます。

主要登場人物である進藤と富樫、そして槙原や居酒屋の店主のさめさんのそれぞれの過去が語られ始める2巻です。
BLだというのに、この作品ではさめさんもすごく気になるんですよね。70代のおばあさんキャラなんて、こういうジャンルではなかなか珍しいですが、ほんとにいい。過去に家族との行き違いがあった…ということで、こういうシチュエーションだと何かをきっかけに出てくる息子や嫁が好ましからざる人物で…というの…

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真音 1 小説

谷崎泉  麻生海 

ややこしげな過去のある人だらけの

ふと思い立って久々に電子書籍版を購入しなおしての再読。ちなみに電子書籍版には口絵や挿絵は収録されていませんので、イラストも重視される方はご注意ください。

このシリーズ、ざっくり分類するとヤクザものBLだったりするのでしょうか? 借金を返せない主人公が「ならば身体で返せ」とばかりに暴力団事務所に連れて行かれて…というのは、BLに限らず古来より(?)幾度となく見たパターンですが、その後の展開が独…

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ファーストエッグ(4) 小説

谷崎泉  麻生海 

後を引く物語でした。

完結しました。
色々な伏線も回収され、大きな謎は(だいたい)解け、だけどはっきりとは語られない部分を敢えて残して。「もっと真相を、彼らのその後を知りたい!」と思わせる含みを残しつつも完結しているところにやられました。うまいなぁ。

ラストに向け、SFチックな超展開もあるのですよ。でもそれも含め、リアル感のある描写から乖離しすぎてはなくて。

タイトルである「ファーストエッグ」という言葉の…

4

ファーストエッグ(3) 小説

谷崎泉  麻生海 

またまた続きが気になるところで終わってます。

おお!表紙が(これまでよりは)BLっぽい! イラスト収録のない電子書籍版で読んでいるので、紙版には収録されているのであろう、ちょっとセクシーなシーンなどを絵として見ていないこともあってか、今回の表紙はちょっとキュンと来てしまいました(笑)

しかし、中身はキュンというよりは胸が絞られるような描写が多い巻でした。佐竹の刑事としての過去、そしてもっと幼少時〜少年時代のこと…。ああ、もう読んでてつら…

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ファーストエッグ(2) 小説

谷崎泉  麻生海 

少しずつ何かの尻尾が。

1巻時点では、まだまだ何わからないことだらけだったシリーズですが、2巻に入りわずかづつですが過去に起きたことなどが明かされ始めました。…いや、まだ「明かされる」というよりは複雑な事象が少しだけほぐれた部分の尻尾をつかまされたみたいな感じかな?

この小説が「BL」であるということを担う佐竹とたかみさんの関係についても、1巻よりは「見えて」きます。少なくとも今の時点では「愛」とか「恋」とかそうい…

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ファーストエッグ(1) 小説

谷崎泉  麻生海 

全巻一気読みがおすすめです。

積読&落とし読消化中。キャンペーン時にDLしておいた本シリーズを思い立って休日に読んでみました。
……わ、これ面白い! 寝かしておいたのもったいなかった。

最初、語り手となる黒岩さんは、ボーイズのラブ(余談ですが、登場人物は誰一人としてboyではない大人ですけどね)に絡む登場人物ではないし、謎だらけだし、1巻時点では本当に展開が読めません。(最初読み始めた時は、"秘密〜ト…

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目眩 2 小説

谷崎泉  藤咲なおみ 

これって「ラブ」なんでしょうかね?(私的には萌えましたが)

シリアス度が強くなる、のは先に投稿された皆様のお書きになっている通りで、私も「ああ、トンデモ感がパワーダウン」と思いつつ読んでいたのですが、文庫版124pの中頃で大爆笑しました。
こんな危機的状況でなぜ「一人突っ込み」をしなければならないんでしょうか?

そこで感じたのは、ひょっとして光一クンはものすごく自暴自棄になっちゃっているんではないかと思ったんですね。
確かに、個人的特性のせいで、…

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